踏み出す一歩 セカンドシーズン

夏目心 KOKORONATSUME

3 試食(脚本)

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〇テーブル席
  旅行が終わってからのとある日。
鳥海宏斗「・・・・・・」
草壁真由美「はむ・・・」
鳥海宏斗「・・・・・・」
草壁真由美「う〜ん・・・」
鳥海宏斗「ど、どうでしょうか・・・」
草壁真由美「うん、69点って言った所かしら・・・」
鳥海宏斗「ま、マジか・・・今回は自信あったんですが・・・」
草壁真由美「頑張ったのは本当見たいね・・・でもまだやり込みが甘い所があるわ・・・後でメモに纏めるから、今日も頑張ってね・・・」
鳥海宏斗「あぁ、分かりました・・・今日も宜しくお願いします・・・」
  宏斗はバイト先のカフェで自分で作ったケーキを先輩に食べて貰ったら、残念ながら不合格と伝えられてしまった。
  宏斗は今日も、バイトに励んで反省点メモを貰うのだった。

〇繁華な通り
鳥海宏斗「・・・・・・」
鳥海宏斗「あ〜、あの辺のやり込みが出来て無かったのかぁ・・・帰ったらもう一回やらないとな・・・」
星宮まどか「あれ?宏斗?バイト終わったの?」
鳥海宏斗「あ、まどかか・・・うん、終わったよ・・・まどかは?」
星宮まどか「あ、お母さんから買い物頼まれてさ・・・さっき終わった所・・・」
鳥海宏斗「そうなんだ・・・良かったら家まで送ろうか?」
星宮まどか「え?良いの?」
鳥海宏斗「どうせこの後暇だし、何より、もうこの時間だし・・・」
星宮まどか「えぇ!ありがとう!早く行こう!」
鳥海宏斗「あぁ・・・」

〇大きいマンション
  数分後。
星宮まどか「あぁ、もう着いちゃった・・・何か時間経つの早かったなぁ・・・」
鳥海宏斗「そうだな・・・何だか物足りないと言うか・・・」
星宮まどか「あ、ねぇ、今日バイトはどんな感じだった?」
鳥海宏斗「え?あぁそうだな・・・今日練習してたケーキを先輩に試食して貰ったんだ・・・」
星宮まどか「え?やったの!?どんな感じだった!?」
鳥海宏斗「先輩いわく69点で不合格・・・今回は自信あったんだけどね・・・」
星宮まどか「え?不合格?因みに合格ラインは?」
鳥海宏斗「80点以上・・・」
星宮まどか「そうなんだ・・・やっぱ食品系って厳しいんだね・・・」
鳥海宏斗「まぁ、お客様に出す仕事だからね・・・妥協してたら仕事にならないし・・・」
星宮まどか「・・・そうだよね・・・美味しい物食べに来てくれてるから、妥協してたらやってけないよね・・・」
星宮まどか「あ、宏斗、良かったら今日ご飯食べてかない?お母さんにも会って欲しいし・・・」
鳥海宏斗「あぁ、嬉しいけど、今日は無理だ・・・」
星宮まどか「え?あぁ、夏休みの間、実家に戻ってるんだったね・・・」
鳥海宏斗「あぁ、夏休み位帰って来いって言われてさ・・・俺も少しは休もうかなって・・・」
星宮まどか「・・・良かった、家族との交流、ちゃんと続けてるんだね・・・」
鳥海宏斗「あぁ、最近は桃香の勉強も見てるし、義父さん達ともこれと言った事は無いかな・・・まどかのお母さんとは、」
鳥海宏斗「次の機会に挨拶したいかな?」
星宮まどか「ありがとう!帰り道気を付けてね!」
鳥海宏斗「ありがとう、またな・・・」

〇おしゃれなリビングダイニング
鳥海宏斗「ただいま!」
鳥海母「あ!宏斗お帰り!今日の試食どうだった?」
鳥海宏斗「残念だけど不合格・・・」
鳥海桃香「そうなんだ・・・この前私達が食べた時も味微妙だったからね・・・」
鳥海宏斗「言ってくれるなぁ・・・これでも少しは頑張ったと思ったんだけど・・・」
鳥海母「まぁまぁ落ち着いて、何点って言われたの?」
鳥海宏斗「69点・・・」
鳥海桃香「うん、やっぱ微妙だね・・・」
鳥海宏斗「微妙微妙言ってくれるな・・・義母さん、これから夕飯作るなら手伝うよ・・・」
鳥海母「え?じゃあお願いしようかしら!」
鳥海桃香「そしたら、後で私の勉強義兄さんに見て欲しいんだけど・・・」
鳥海宏斗「分かった、やるよ・・・」
  それから宏斗は、家族と共に夕飯を済ませて、桃香さんの勉強を見るのだった。

〇一人部屋
  その日の夜。
鳥海宏斗「ここはこの公式を使ってだな・・・」
鳥海桃香「あ!出来た!やっぱ教えて貰うなら義兄さんに限るなぁ!」
鳥海宏斗「調子良いんだから・・・褒めてるのか貶してるのかどっちかにしてくれよ・・・」
鳥海桃香「良く言うじゃん・・・言いたい事が言えないと辛いのは自分だって・・・だから言いたい事は全部言わなきゃ・・・」
鳥海宏斗「・・・まぁ程々にな・・・」
鳥海桃香「ねぇ義兄さん、最近聞きたいと思った事があるんだけどさ・・・」
鳥海宏斗「ん?何だ?」
鳥海桃香「最近家でもケーキ作り頑張ってるじゃん・・・もしかして義兄さん、パティシエ目指してるのかなって・・・」
鳥海宏斗「え?あぁ、そこまで気にした事無かったな・・・」
鳥海桃香「え?そうなの?てっきりパティシエ目指してるのかと・・・」
鳥海宏斗「う〜ん、そこまで考えて無かったな・・・」
鳥海桃香「そ、そうなんだ・・・ならどうしてケーキ作り頑張ってるの?」
鳥海宏斗「別に大した事じゃ無いよ・・・単純にまどかの誕生日ケーキを自分で作れる様になりたいだけだよ・・・」
鳥海桃香「え?まどかさんの?」
鳥海宏斗「あぁ、そりゃ買った方が早いってのもあるけど、俺自身まだ彼氏らしい事した事無いし、今俺がやれそうな事と言ったら、」
鳥海宏斗「今頑張ってるケーキ作りしか無いかなって・・・まぁ金があるから何かしらは買えるっちゃ買えるけど・・・」
鳥海桃香「えぇ!誕生日ケーキが彼氏の手作りだって分かったら相手絶対喜ぶじゃん!その為にも早く微妙なライン超えないとね!」
鳥海宏斗「だから、どっちか片方にしてくれよ・・・」
鳥海宏斗「まぁそこの所は置いといて、勉強再会しようか・・・」
鳥海桃香「あ、うん!因みにだけど、今の私なら義兄さんの所受かりそう?」
鳥海宏斗「う〜ん、微妙過ぎて分からないな・・・出来てるっちゃ出来てるけど、油断してると落ちそうだな・・・」
鳥海桃香「えぇ・・・何その微妙なコメント・・・もっとハッキリ言ってよ・・・」
鳥海宏斗「うん、落ちるな・・・」
鳥海桃香「ハッキリ言うな!」
鳥海宏斗「いやどっちだよ・・・」
  何がともあれ、宏斗は桃香さんの勉強に付き合い、宏斗はまたケーキ作りに励むのだった。

次のエピソード:4 文化祭準備

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