2 旅行(脚本)
〇駅のホーム
数日後。あたし達は何だかんだ宿題を終わらせて、いよいよ企画していた旅行に行く事に。
大島武「いやぁ!今日は絶好の旅行日和だな!」
前川敦子「大島、あんた何だかんだ宿題頑張ったじゃん・・・少しは見直したよ・・・」
大島武「あの、もうそれブロックワード認定しても良いですか?マジしんどかったんで・・・」
黒部真由「でも本当良かったよ!皆無事に宿題終わって、こうして旅行に行けるんだからさ!」
大島武「だよなだよな!嫌な事乗り越えたら、後は存分に楽しまないとな!」
前川敦子「でもあんた達、後々見直ししないと足元掬われるよ?」
大島武「あ、はい・・・」
黒部真由「まぁ、そうよね・・・」
鳥海宏斗「全く、あいつ等本当現金だな・・・」
星宮まどか「ねぇ宏斗、これからあたし達が行く所って・・・どんな所だっけ?」
鳥海宏斗「あぁ、山の中にある所で、夏目パークって言うんだ・・・自然に囲まれて凄く綺麗なんだ・・・」
星宮まどか「・・・写真でも見たけど、実際見たら凄いんだろうね!」
鳥海宏斗「あぁ、俺も凄く楽しみだよ・・・」
前川敦子「あんた達!もう直ぐ電車来るから準備しな!」
鳥海宏斗「分かった!直ぐ行く!」
それからあたし達は電車に乗り込み、目的地へと向かうのだった。
〇野営地
数時間後。
黒部真由「おぉ!ここが夏目パークか!実際見て見ると綺麗ね!」
前川敦子「周囲の風景に浸るのは良いけど、先ずは荷物整理しよう・・・遊びはそれからだよ!」
前川敦子「男共、道中大丈夫だった?」
鳥海宏斗「あぁ、俺等は大丈夫・・・」
大島武「荷物運びなんざ宿題と比べたら遥かに楽だぜ!」
前川敦子「全く大島は・・・取り合えず荷物頂戴!整理始めるよ!」
〇テントの仮眠エリア
それから、あたし達は荷物整理を終わらせて、これからどうするか話し合うのだった。
大島武「あ〜終わった終わった!さて、これからどうするよ!」
前川敦子「そうね・・・麓には湖もあるし、そこ行くかい?」
黒部真由「あ!そう言えば見たね!私賛成!」
鳥海宏斗「湖か・・・俺も気になってるよ・・・」
前川敦子「決まりだね!」
前川敦子「まどか、あんたはどうする?」
星宮まどか「あ、是非行きたいです・・・でも水着とかは・・・」
鳥海宏斗「おいおい忘れたか?あそこは泳ぐの禁止だって・・・」
星宮まどか「あぁ、ごめん、言って見ただけ・・・」
前川敦子「そしたら必要最低限の物持って行こうか・・・少し休んだ後に行こう!」
黒部真由「賛成〜!」
それから数分休んだ後に、あたし達は麓の湖に行くのだった。
〇湖畔
黒部真由「うわぁ綺麗だねぇ!水が透き通って見えるよ!」
鳥海宏斗「なぁ、前川達は先に遊んで来てくれよ・・・俺らはバーベキューの準備してるから・・・」
前川敦子「え?良いのかい?」
大島武「平気平気!ここまで来たらどんと来いだぜ!」
前川敦子「あはは!それなら次の課題も楽しみだね!」
大島武「だから・・・それブロックワード・・・」
前川敦子「でもまぁ、そこは男共に任せて、遠慮無く行かせて貰うよ・・・真由、まどか、行こう!」
黒部真由「はーい!」
星宮まどか「宏斗、また後でね・・・」
鳥海宏斗「あぁ、行ってらっしゃい・・・」
大島武「んじゃ、先ず何から始めるよ?」
鳥海宏斗「取り合えず機材の用意が先で、それが終わったら調理器具と火起こし・・・その後食材かな?」
大島武「うっしゃ!やるか!」
それからあたし達は、宏斗達に言われるがままに湖で遊び、戻って来る頃には宏斗と大島君が料理を始めており、
今日の旅行を満喫したのだ。
〇テントの仮眠エリア
その日の夜。あたしは真由さんと敦子さんと一緒にお風呂へ行き、男達はと言うと。
大島武「あぁ、何か暇だな・・・片付けも全部終わらせちまったし・・・」
鳥海宏斗「そしたら宿題の見直しでもするか?」
大島武「いや勘弁してくれって・・・終わらせたのは本当だけど、流石に持って来てねぇから・・・」
鳥海宏斗「安心しろ・・・俺も持って来て無い・・・」
大島武「お前も言う様になったなぁ・・・どこで覚えたんだ?」
鳥海宏斗「知らぬ内に覚えたよ・・・なぁ、どうせ暇なら外に出ないか?今なら星とかも良く見えそうだし・・・」
大島武「あ、良いなそれ!何で思い付かなかったんだろうな!」
鳥海宏斗「決まったな・・・じゃあ行こうか・・・」
〇湖畔
大島武「おぉ!こうして見ると中々綺麗だな!昼間とはまた違って面白い!」
鳥海宏斗「だよな・・・普段は町中の生活に慣れてるから、こう言うの新鮮だよな・・・」
大島武「かはぁ!こうして見ると心が洗われるぜ・・・」
大島武「なぁ鳥海・・・」
鳥海宏斗「ん?どうした?」
大島武「お前ってさぁ、進路どうするか考えてるか?俺まだ何も決めて無いぜ?」
鳥海宏斗「・・・?また唐突だな・・・急にどうした?俺もまだ決めては無いけど・・・」
大島武「幼稚園の頃とかさぁ、こんな毎日がずっと続くって何の根拠も無く思ってたぜ・・・」
大島武「でもよぉ、その時は何でか分からないけど、気付いたら親がいて、俺らその時は幼稚園児で、もっと気付いたら小学生にまで」
大島武「なっててさぁ、もっと気付いた事が出て来ちまったんだよ・・・」
鳥海宏斗「と言うと?」
大島武「俺、いつまで親と一緒にいれるんだって事だよ・・・」
鳥海宏斗「あ・・・」
大島武「親は嫌でも子供より早く逝っちまうだろ?俺はいつまでなら親といれるのかって思っちまってな・・・だから将来どうしたいか」
大島武「考えるのかなぁって・・・」
鳥海宏斗「大島・・・」
大島武「親が死んだらその後は当然俺は自分で自分の事やるんだろうけど、死んだ先ってどんな感じなのか時々思うよ・・・」
大島武「死んだら先に死んだ奴に会えるのか、それとも俺はそれで終わるのか、全然分からねぇよ・・・」
大島武「だけどこれだけは言える・・・どうせならとことん楽しみたいってな・・・」
鳥海宏斗「そうか・・・そんな風に考えた事、無かったな・・・」
黒部真由「あ!やっぱここだった!宏斗〜!大島く〜ん!」
鳥海宏斗「あ、お前ら・・・」
大島武「こんな所で何してるんだ?」
前川敦子「そりゃこっちの台詞だよ!男2人で何話してたんだい?」
大島武「これから何して遊ぼうかって話してた!な?」
鳥海宏斗「まぁそんな所・・・」
前川敦子「何だいそれ?まぁ良いけど・・・花火持って来たけど皆でやらない?」
大島武「お!気が利くじゃん!やろうぜ!」
鳥海宏斗「マジか!やろうやろう!」
それからあたし達は持って来た花火をこの場でやる事とした。美味しい物を食べたり、風景に浸りながら、
あたし達は旅行を楽しむのだった。