ゲーム脳とは何だったのだろうか

ましまる

③.非論理、そして虚言(脚本)

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〇学校の部室
せんせー「さて、前回はというと、」
せんせー「M氏の脳波に関する知識と 自作の脳波計があまりにもガバガバすぎて」
せんせー「多くの専門家の方々に怒られちゃうも、」
せんせー「見事なまでの開き直り、 逆ギレ+人格批判をかました、ってお話ね」
るる「M氏、ヤバイかも・・・」
せんせー「今回は、そんなM氏のガバガバ脳科学を いったん棚上げして、」
せんせー「M氏の理論構造について 整理していこうと思うわ」

〇学校の部室
せんせー「M氏の理論・主張を雑に要約すると、」
せんせー「・ゲームばっかりしていると、  脳機能が認知症患者みたいになる」
せんせー「・最近の、キレやすい・無気力・  落ち着きがない・羞恥心がない・  自分勝手、といった若者はみなゲーム脳」
せんせー「・ゲームせずに、手を動かせ、運動しろ」
せんせー「・もしゲーム脳になったら、  毎日5分のお手玉を2週間続ければ改善」
ぶちょー「どうして、”お手玉” なんですか?」
せんせー「M氏の言い分としては、 行為の順序をしっかり考え 目と手の感触をフルに使う必要があるから」
せんせー「結果として前頭前野が活性化される、 とのことね」
せんせー「それに対して、ゲームはというと、 考える前に手を動かす必要があるから 前頭前野は働かずにダメになっていくって」
ぶちょー「あのー、せんせー・・・」
ぶちょー「お手玉遊びって、少し慣れてきたら 目や頭を使わず、指先の感覚だけで 惰性でできてしまいますよね?」
ぶちょー「それって、ゲームのコントローラーを 惰性で操作するのと何が違うのですか?」
せんせー「そう、この点でわかるように、 M氏の言説はすべて非論理的なのよ」
せんせー「この ”お手玉” 遊びの推奨だって、 1人の「ゲーム脳」の人での実験結果だし」
せんせー「しかも、”10円玉立て”とお手玉をやらせて 前者はイマイチ、お手玉は効果アリ、 というテキトーな検証だったのよ」
ぶちょー「”10円玉立て” って何なんですか・・・」
るる「ええと、勃てる行為は効果なし、 タマタマ遊びは効果あり、なんですねー」
ぶちょー「変な聞き間違いしないでっ!」
せんせー「この ”お手玉” が「ゲーム脳」に対して 有効だと言いたいのなら、」
せんせー「たくさんの「ゲーム脳」の人を集めたうえ もっと色々なことをさせてデータ化し、 有効性を比較評価する必要があるわ」
せんせー「そう、私達の身の回りにある 身近な行為をもっと用意しないとね」
せんせー「お手玉、塗り絵、あやとり、スクワット、 縄跳び、料理、BL小説読書 ・・・」
せんせー「などと、色々とあるというのにね」
せんせー「そもそも、サンプルが1人での 有効性の評価は常識的にありえないから」
ぶちょー「せんせー、BL小説は身近なものでは・・・」
るる「でも、いちばん脳に効果ありそーかも」
せんせー「というように、真っ当な科学者としての 検証手順を踏んでいないから、」
せんせー「”お手玉” を強く推奨することについても 科学的根拠が乏しく、」
せんせー「論理的に脆弱なものと言わざるを得ないわ」
ぶちょー「つまり、M氏の言い分としては、」
ぶちょー「とりあえず、ゲーム以外で 手先を動かせということでしょうか?」
せんせー「そう、そのことが端的に表れた M氏の理屈があってね・・・」
せんせー「将棋は「ゲーム脳」の抑止に効果があるが 将棋ゲームでは「ゲーム脳」になると 発言をしているのよ」
ぶちょー「えっ、意味がわかりません」
せんせー「そう、この謎の理論については 当時も話題になっていたわよ」
せんせー「将棋という、同じルール内で 頭脳を用いてプレイするのに、 媒体が違うだけで別物扱いってね・・・」
ぶちょー「何だか、ただゲームが憎いだけの人としか 思えなくなってきました」
るる「・・・ですね」
ぶちょー「ええと、「話題になった」というのなら、 将棋と将棋ゲームの効果の違いについて M氏に質問が寄せられていますよね?」
せんせー「ええ、その問いに対して M氏もちゃんと回答しているわ」
せんせー「リアルな将棋は『腕を動かすから』 「ゲーム脳」抑止に効果がある、とね」
ぶちょー「えっ、それだけ・・・」
せんせー「つまり、指で直に駒を動かす動作は 好効果があるとしているのに、」
せんせー「ゲームのコントローラーやPCマウスで 指を動かす行為はダメということね」
ぶちょー「・・・もう、屁理屈のレベルですよね」

〇学校の部室
るる「このM氏って、W●i だとかの 運動系ゲームもキライだったのかな?」
ぶちょー「2002年だと、 まだ W●i は誕生してないでしょ」
ぶちょー「でも、このM氏なら、運動系ゲームも 等しく否定しそうですよね」
せんせー「いえ、それが意外なことだけど、」
せんせー「「体を動かすダンスゲーム」といった 運動系のゲームに限っては、 認容するような発言をしているのよ」
せんせー「なお、M氏の言う「ダンスゲーム」は 時代的に DDR を指すと考えられるわ」
ぶちょー「へー、意外ですね・・・」
せんせー「この手のゲームに関して M氏は講演でもよく話題にしていてね、」
せんせー「また Wikipedia から引用するけど、」
せんせー「M氏が『2002年にゲーム会社に提言したことにより、「太鼓のゲーム」や「ダンスするゲーム」が出てきた』と発言したのよ」
ぶちょー「えっ、あのゲームの提案者なんですかっ!?」
せんせー「いえ、まだ続きがあってね・・・」
せんせー「『しかし、これらがゲームセンターで初めて稼働を開始したのは「ゲーム脳」という造語が提唱されるよりも前の、」

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コメント

  • BLをよく知らずにBL嫌いと言っていた時期がありました…
    中学生のときに「これがテ◯プリかー!絵柄ちょっと違うけどこれも面白そう♪」って手に取った本がエロスなBLで衝撃を受けました。
    やってみると意外と面白いのって結構ありますよね😊

  • まあ新しいものが出ると必ず批判はありますよね。
    テレビが出たら一億総白痴化と言われ、漫画はPTAの目の敵にされ、小説だって今のような扱いではなかった。
    タップノベルも読むとバカになると言われてるかもしれませんww
    今はスマホ脳って言葉もあり、新しい機器が出る度に危機を唱える人が嬉々として出るでしょう奇々怪々ですね(ダジャレ落ち)😁

  • このM氏、相当凄いですね🤣将棋のくだりがもう意味が分からない、、、この理論が本当ならPCを使用するデスクワーク全般アウトですね😂
    さらに非論理的なことならまだしも、虚言を公然の場で発言してしまうとは、もはや精神を心配になるレベルですね😫
    これ以上のエピソードがありそうなので、次回も期待しています☺️

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