キューピットちゃんは、引籠り君に苦戦中っ‼

無知の無知

エピソード7 「ごめんね、ありがとう」(脚本)

キューピットちゃんは、引籠り君に苦戦中っ‼

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〇古民家カフェ
恋のキューピット クレア「叶真・・・」
恋のキューピット クレア「・・・っ!」

〇繁華な通り
恋のキューピット クレア「・・・はぁ、」
恋のキューピット クレア「はぁっ、はぁ・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア(私、私は天使。私は、天使・・・)
恋のキューピット クレア(だから叶真を、応援しなきゃ・・・)
恋のキューピット クレア(なのに・・・)
恋のキューピット クレア(なのにっ・・・!)

〇ゲームセンター
小山 叶真(こやま とうま)「うわ、また負けた・・・」
恋のキューピット クレア「まぁまぁ、もう少しだったじゃん」
恋のキューピット クレア「じゃあ、今度は私がー」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「最初のステージで負けたぁ・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「まぁまぁ、このゲーム難しいから」

〇映画館のロビー
恋のキューピット クレア「映画、面白かった~!」
小山 叶真(こやま とうま)「あぁ、うん・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「叶真、さては寝てた?」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・夢見心地でした」

〇本棚のある部屋
恋のキューピット クレア「夕飯、作ったよ~。ちょっと作り過ぎちゃったけど・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「え、僕もデザート作ったんだけど、食べきれるかな・・・」
恋のキューピット クレア「うわぁ、考えて無かった・・・」
恋のキューピット クレア「ちなみに、何を作ったの?」
小山 叶真(こやま とうま)「シフォンケーキだから、出来れば早めに食べたい所だけど・・・」
恋のキューピット クレア「え~、食べた~い♡」
小山 叶真(こやま とうま)「食い意地が・・・」

〇繁華な通り
恋のキューピット クレア(駄目、叶真の事が頭から離れない・・・)
恋のキューピット クレア(応援するって、決めていたのに・・・)
恋のキューピット クレア「うぅ、グ、グスッ・・・」
恋のキューピット クレア(ごめんね、叶真・・・。 約束したのに・・・)
恋のキューピット クレア「ごめんね・・・」

〇古いアパート
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア(二人は、今頃何をしているんだろ・・・)
恋のキューピット クレア(まだ、ご飯を食べてるのかな・・・)
恋のキューピット クレア(それとも、別のお店に行ったのかな・・・)
恋のキューピット クレア「・・・なんで、私じゃないんだろ」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「なんで、わたしじゃないのっ!!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「ウッ、ウッ・・・」

〇黒
「・・・ぃじょうぶ?」

〇古いアパート
恋のキューピット クレア「ウッ、ウッ・・・」
「・・・れあ、大丈夫?」
恋のキューピット クレア「・・・グスッ、ウッ、」
「クレアっ!!」
恋のキューピット クレア「・・・・・・?」
小山 叶真(こやま とうま)「はぁっ、やっと・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「やっと気づいた・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「とうまっっっっっ!?!?!?!?!?!?」
恋のキューピット クレア「えっ、なんでっ、なんでっっ!?!?!?!?」
小山 叶真(こやま とうま)「はぁ、はぁっ・・・、」
小山 叶真(こやま とうま)「で、デート、抜けてきた・・・」
恋のキューピット クレア「なんでっ、グスッ、あんなに、楽しそう、ヒクッ、だったのに、」
恋のキューピット クレア「なんでっっっっ!?!?!?!?」
小山 叶真(こやま とうま)「いや、だって、そりゃ・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「あんな泣きながら走っていく姿を見たら、放っておけないって・・・」
恋のキューピット クレア「そんな、グスッ、だって・・・」
恋のキューピット クレア「愛澄さんだって、いるのに・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・僕も、申し訳ないとは、思った」
小山 叶真(こやま とうま)「でも、愛澄さんはさ・・・」

〇古民家カフェ
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「どうか、しましたか?」
小山 叶真(こやま とうま)「あ、いえ、すみません・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「明らかに、様子がおかしいですよ? 何かあったのなら、言ってください!」
小山 叶真(こやま とうま)「いいんですか? こんな事、初めてデートする方に言うような事ではないのですが・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「構いませんっ! 叶真さんが楽しめない方が、問題ですから!」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・ありがとうございます」
小山 叶真(こやま とうま)「実は、ですね・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「・・・・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「そんな事が、あったんですね・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「ごめんなさい、知人の辛そうな顔を見て、動揺してしまって・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「行ってあげたら、いいんじゃないですか?」
小山 叶真(こやま とうま)「いや、そんな初回のデートで・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「まぁ私としても、複雑な気持ちなのは否めませんが・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「でも、そこまで叶真さんを応援してくれるなんて、素晴らしい方じゃないですか」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「そんな素晴らしい方から、叶真さんを奪うなんて、申し訳ないですよ」
小山 叶真(こやま とうま)「愛澄さん・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「行ってあげてください。そして、優しい言葉をかけてあげてください」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「そして、そのお礼として恋のキューピットを紹介してください! 叶真さん越えの、素晴らしい方に会うためにっ!!」
小山 叶真(こやま とうま)「あ、はい、それはもちろんお伝えします」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・愛澄さん、本当にありがとうございます」
小山 叶真(こやま とうま)「急いで、行ってきますね」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)「・・・・・・」
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)(あんな恋愛、してみたいなぁ・・・!)
冬紀 愛澄(ふゆき あすみ)(頑張れぇっ、私っ!!)

〇古いアパート
恋のキューピット クレア「すっごい優しい人じゃんっ! そんな人を手放して、私のために・・・」
恋のキューピット クレア「叶真、ごめんね。本当に、ごめんね・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・そんなに、謝らないで欲しいな」
恋のキューピット クレア「グスッ、えっ・・・?」
小山 叶真(こやま とうま)「確かに、愛澄さんは優しい方だったよ。僕には勿体ないぐらい。クレアに会う前だったら、告白していたかもしれない」
小山 叶真(こやま とうま)「でも、それでも、僕はクレアを選んだ。クレアじゃなきゃ嫌だ、って思ったから」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・だって、クレアの事が」
小山 叶真(こやま とうま)「一番、」

〇黒
「好きだから」

〇古いアパート
恋のキューピット クレア「叶真、とうま・・・」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
恋のキューピット クレア「とうまぁっっっっ!!!!!!!!」
恋のキューピット クレア「わたしも、とうまのことが、大好きっ・・・!」
恋のキューピット クレア「不器用で、口下手で、変な事ばっかり言う叶真の事が、大好きっ・・・! 誰よりも、誰よりも・・・!」
小山 叶真(こやま とうま)「それは、褒められているんでしょうか」
恋のキューピット クレア「ありがとう、私の事を選んでくれて・・・」
恋のキューピット クレア「本当に、ありがとう・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「それは、こっちのセリフ」
小山 叶真(こやま とうま)「僕に、恋と愛を教えてくれて、ありがとう」
小山 叶真(こやま とうま)「こんな幸せな気持ちになったのは、生まれて初めてだよ」
恋のキューピット クレア「私も、すっごく、すっごく幸せ・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「じゃあ、一つだけお願い」
小山 叶真(こやま とうま)「そんなに幸せなら・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・笑って欲しいな」
恋のキューピット クレア「えっ・・・?」
小山 叶真(こやま とうま)「僕は、クレアの笑っている顔が、一番好きだからさ」
小山 叶真(こやま とうま)「ね?」
恋のキューピット クレア「・・・もう、」
恋のキューピット クレア「・・・ありがと///」
恋のキューピット クレア「・・・・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・っていうか、一回中に入らない? だいぶ濡れちゃったし・・・」
恋のキューピット クレア「あっ・・・」
恋のキューピット クレア「た、確かに。そうだね」

〇本棚のある部屋
小山 叶真(こやま とうま)「だいぶ、濡れたなぁ。シャワー浴びたい」
恋のキューピット クレア「・・・///」
小山 叶真(こやま とうま)「な、なに?」
恋のキューピット クレア「えっ? だって、さっきの話って告白って事でしょ?」
恋のキューピット クレア「だから、これから恋人同士になるんだなぁって思って・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「あ、そ、そうか。確かにそっか」
小山 叶真(こやま とうま)「恋人かぁ・・・」
恋のキューピット クレア「なに、その反応っ!? 嬉しくないの!?」
小山 叶真(こやま とうま)「いや、嬉しいというか、変な感じがして」
小山 叶真(こやま とうま)「実感が湧かないもので。いつも隣にいるクレアが、ただいつも通り隣にいるだけだからなぁと」
恋のキューピット クレア「なに、その言い方っ!? 当たり前の日常を噛みしめなさいっ!!」
恋のキューピット クレア「それとも、照れ隠しだったり?」
小山 叶真(こやま とうま)「それも半分・・・、いや9割はあるけど」
恋のキューピット クレア「うわ、思ったよりも、多いっ!!」
恋のキューピット クレア「そっか、叶真も嬉しいんだ///」
小山 叶真(こやま とうま)「当たり前じゃん、最愛の人と恋人になれたんだから」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「そっか、恋人か・・・」
恋のキューピット クレア「うん、恋人///」
恋のキューピット クレア「改めて、よろしくね」
小山 叶真(こやま とうま)「こ、こちらこそ」
小山 叶真(こやま とうま)「・・・・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「キューピットって、恋人を作っていいの?」
恋のキューピット クレア「そ、それは言わないでっ!! 私もどうなるか、わかってないんだから!!」
恋のキューピット クレア「感情のままに恋人になっちゃったけど、許されるかどうかわかってなくて・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「あらら・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「でも、これで恋人成就100組、達成じゃん」
恋のキューピット クレア「いやぁ、自分含めちゃっていいの? それ・・・」
小山 叶真(こやま とうま)「いいでしょ。そろそろ、クレアだって幸せにならないと」
恋のキューピット クレア「そ、そうかな///」
恋のキューピット クレア「じゃあ、幸せにしてね///」
小山 叶真(こやま とうま)「あ、そっか。僕が頑張らないといけないんだ・・・」
恋のキューピット クレア「それぐらい、勢いよく返事しなさいっ! でないと、女性に好かれないよっ!!」
小山 叶真(こやま とうま)「いやぁ、もうクレアにさえ好かれればいいからさぁ・・・」
恋のキューピット クレア「じゃあなおの事、勢いよく返事なさいっ!!」
小山 叶真(こやま とうま)「うぅ・・・」

〇黒
「クレア「私の事、幸せにしてね///」」
「叶真「・・・はいっ!」」
  『キューピットちゃんは、引籠り君に苦戦中っ!!』
  ~おしまい~

次のエピソード:おまけ

コメント

  • 無事めでたしめでたしで完結して良かったですね!!
    他人を幸せにしてばかりでなく自分を幸せにって、とても大事なメッセージですよね!
    ごちそうさまです。次回のおまけも楽しみにしてます😃

  • クレアさんの想いが小山君に通じた……!
    おめでとう!
    おまけ回楽しみにしてます。

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