書類の中身に婚姻届が混ざってた件

夏目心 KOKORONATSUME

3 赤羽サヤカ(脚本)

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〇通学路
  その日の夜。
白川美穂「あ〜、勢い任せに宣戦布告しちゃったけど、これからどうしようか・・・」
白川美穂「でも宮下さんが取られるのはもっと嫌だし、何より・・・」
白川美穂「これ、どうしよう・・・叶うなら宮下さんと結婚したいけど、今日話聞いていきなり出すのは良く無いって再認識したし・・・」
白川美穂「何か良い考え無いかなぁ・・・」
白川美穂「・・・あ!」

〇オフィスのフロア
  翌日。
宮下裕二「部長、頼まれた書類出来上がりました!」
部長「おぉ!終わったか!次はこれを頼めるか?」
宮下裕二「分かりました、直ぐ取り掛かります・・・」
宮下裕二「さて、これやったら・・・」
赤羽サヤカ「裕二君、頑張ってるわね!何か手伝いましょうか?」
宮下裕二「あ、先輩、大丈夫です、一人でやれますから・・・」
赤羽サヤカ「精が出るわね!あ、今晩一緒にどう?夜景の綺麗なお店知ってるんだけど!」
宮下裕二「え?まぁ、確かに明日休みですが・・・」
赤羽サヤカ「決まりね!じゃあ今晩空けて置いてね!」
宮下裕二「・・・あの人、何で俺に絡むかな・・・」

〇おしゃれな受付
  夕方。
赤羽サヤカ「あぁやっと終わった!裕二君!今日はあたしの奢りだから、遠慮なんてしないでね!」
宮下裕二「はい、ですが先輩も飲み過ぎないで下さいね?」
白川美穂「あ、お二人共、お疲れ様です・・・」
赤羽サヤカ「あら高卒ちゃん!相変わらず冷めた顔してるわね!」
宮下裕二「先輩、もうそうやって突っ掛かるの辞めませんか?」
赤羽サヤカ「本当の事じゃ無い!できない奴は何やらせてもできないから!」
宮下裕二「あぁ、そうですか・・・」
赤羽サヤカ「高卒ちゃん!あたし達これから二人で飲みに行くから、僻んだりしないでね!」
白川美穂「そうですか・・・ですが私も後でやりたい事あるから・・・」
赤羽サヤカ「そうなの?まぁ精々頑張る事ね!裕二君、行きましょう!」
白川美穂「・・・負けない・・・」

〇カウンター席
店員「いらっしゃいませ!2名様ですか?」
赤羽サヤカ「はい!大人2人で、カウンター席をお願いしたいのですが・・・」
宮下裕二「(ここが先輩の行き付け、中々綺麗だな・・・)」
店員「畏まりました!おタバコはどうなされますか?」
赤羽サヤカ「タバコは要らないわ!」
店員「畏まりました!それではこちらへ!」
店員「それでは、ご注文がお決まりになりましたらベルでお呼び下さい!」
赤羽サヤカ「あぁ、今日も頑張ったわね!裕二君は何飲む?やっぱビール?」
宮下裕二「あ、はい・・・そうですね、折角明日休みですから・・・・・・てか・・・」

〇東京全景

〇カウンター席
宮下裕二「高い所登らされたとは思いましたが、これは誰かに自慢したくなりますね!」
赤羽サヤカ「でしょでしょ!あたしはまだ誰とも来た事無かったけど、一緒に行くなら裕二君を誘いたくて!」
宮下裕二「いやもう!これは本当凄い!」
赤羽サヤカ「取り合えずビール2人分は頼んどくから!」
  先輩がビールを頼んだ後、俺はある事を思い出す。
宮下裕二「あ、忘れる所だった・・・」
赤羽サヤカ「ん?どうしたの?」
宮下裕二「先輩、やたら俺に絡んでくれますが・・・」
赤羽サヤカ「え?もしかしてあたし、ウザ絡みされてると思われてる!?」
宮下裕二「まぁ、俺先輩の事苦手ですから・・・」
赤羽サヤカ「に、苦手・・・ストレートに言われると辛いわね・・・」
宮下裕二「まぁ、そこはごめんなさい・・・でも、どうして絡んで来るのかなぁって・・・」
赤羽サヤカ「決まってるじゃない!狙ってるからよ!」
宮下裕二「え?」
赤羽サヤカ「あたしってこう見えて努力家な方だと思ってるわ・・・親はお金ある方だけど何だかんだ大学も頑張って」
赤羽サヤカ「今の仕事やってるし・・・でも何か足りないなぁって思ったら、あたしパートナーって呼べる人がいないって思ってね・・・」
赤羽サヤカ「裕二君は余程の事が無ければ休まないし、嫌な事あってもめげないし、毎日いつも頑張ってて応援したいって思うのよ!」
宮下裕二「あぁ、だからいつもウザ絡みして来て・・・」
赤羽サヤカ「ウザ絡み言うな!」
赤羽サヤカ「って言いたい所だけどあたしも少し自分を見直した方が良いかもね・・・」
宮下裕二「そう思うなら高卒の子とか見下すの辞めてもらいたいんですが・・・」
赤羽サヤカ「いや、裕二君に変な虫が寄り付くのは見過ごせないわ・・・」
宮下裕二「いやいやいや・・・」
店員「お待たせ致しました!ご注文のお品物になります!」
赤羽サヤカ「あ、ありがとうございます!」
店員「それではごゆっくり!」
赤羽サヤカ「さて、今日は奢りだから、じゃんじゃん飲んでね!」
宮下裕二「まぁ、はい・・・」
  俺は先輩に言われるがまま飲む事に。先輩の言う通り、全額先輩が出してくれて、店を出る頃には
  2人揃って酔い潰れてたのだった。

次のエピソード:4 押し掛け

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