書類の中身に婚姻届が混ざってた件

夏目心 KOKORONATSUME

2 白川美穂(脚本)

書類の中身に婚姻届が混ざってた件

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〇オフィスのフロア
  翌日。
宮下裕二「良し、こんな所か・・・」
赤羽サヤカ「裕二君!お仕事終わった?」
宮下裕二「あ、先輩・・・今終わった所ですが・・・」
赤羽サヤカ「お疲れ様!終わったなら一緒にご飯行かない?それとも今日もお弁当?」
宮下裕二「今日ちょっと寝坊しちゃって、作れませんでしたよ?」
赤羽サヤカ「なら話は早いわね!今日こそあたしが見つけた良いお店行きましょう!」
宮下裕二「あぁ、はい・・・」

〇おしゃれな受付
宮下裕二「それで、先輩の行き付けってどんな所なんですか?」
赤羽サヤカ「あぁ、そのお店はね・・・」
白川美穂「あ、お二人共、お疲れ様です・・・」
赤羽サヤカ「出た高卒!落ちこぼれちゃんが何の用?」
白川美穂「赤羽さん、先程提出して頂いた資料にミスが見つかったので、確認願えますか?」
赤羽サヤカ「え?マジで?」
白川美穂「はい、ですので至急訂正して頂きたいのですが・・・」
赤羽サヤカ「全く仕方無いわね・・・これから裕二君とお昼だったのに、資料どこ?」
白川美穂「こちらです・・・」
赤羽サヤカ「一体どこを間違えたのかしら・・・ごめんね裕二君、先にお昼行ってて・・・」
宮下裕二「あ、はい・・・」
宮下裕二「・・・ちょっとラッキーだけど、これからどうしようか・・・」
白川美穂「宮下さん・・・」
宮下裕二「ん?白川さんどうしたの?」
白川美穂「良かった、名前覚えてもらってた・・・今非番ですよね?」
宮下裕二「まぁ、そうだね、一緒にランチ行く事にはなってたけど・・・」
白川美穂「そうですか・・・私もこれから非番なんです・・・良かったら一緒に行きませんか?」
宮下裕二「・・・?良いけど?」
白川美穂「・・・!分かりました!直ぐ準備しますね!」
宮下裕二「・・・珍しいな、余り人と関わりたく無いタイプに見えるのに・・・」

〇公園の砂場
  それから俺は、白川さんに誘われる形で近くの公園に足を運んだ。
白川美穂「ここなら職場も近いですし、何かあっても直ぐに戻れます・・・」
宮下裕二「それはそうだけど、白川さん、お昼は?レストランとか行くと思ってたけど・・・」
白川美穂「あ、その事なんですけどね・・・」
宮下裕二「え?もしかして手作り?」
白川美穂「はい、私も料理はする方なので、思い切ってやって見ました!お口に合うかは別問題ですが・・・」
宮下裕二「そ、そうなんだね・・・」
  俺は白川さんから弁当と箸を受け取り、早速口にして見た・・・
白川美穂「ど、どうでしょうか・・・」
宮下裕二「・・・・・・」
宮下裕二「いや!これ真面目に美味いよ!白川さん料理できそうなイメージ勝手にしてたけど、予想より美味い!」
白川美穂「・・・!よ、良かったぁ・・・!」
宮下裕二「しかしまぁ、今日はどう言う風の吹き回しなの?」
白川美穂「あ、実は前から宮下さんとお昼一緒したいって思ってました・・・ですが、赤羽さんがいるから中々・・・」
宮下裕二「あ、あぁ・・・実を言うとあの人苦手で・・・」
白川美穂「苦手ですか・・・宮下さんは赤羽さんと付き合ったりとかしてませんよね?」
宮下裕二「無い無い無い!寧ろ苦手なのに付き合う理由ある?」
白川美穂「・・・良かった・・・」
宮下裕二「・・・?あの、白川さん?」
白川美穂「実は今日、宮下さんにどうしても聞きたい事があって・・・お昼一緒ってのは建前なんですが・・・」
宮下裕二「聞きたい事?」
白川美穂「はい、宮下さんは、好きな女性はいますか?後どんな人が好みですか?」
宮下裕二「ん?また唐突だな・・・そうだな・・・」
宮下裕二「今はこれと言って付き合いたいと思う人はいないな・・・好みは、難しいな・・・優しくて、思いやりがある人とか?」
白川美穂「優しい人が好きなんですか?」
宮下裕二「まぁ、そこまでハッキリはしないけど・・・優しい人は嫌いじゃ無いぞ?赤羽先輩は対象外だけど・・・」
白川美穂「分かりました・・・では次の質問ですが、宮下さんは結婚は考えてますか?」
宮下裕二「は、はい??」
白川美穂「ん?聞こえませんでしたか?宮下さんは結婚考えて無いんですか?」
宮下裕二「な、何で聞くかな・・・結婚かぁ・・・」
宮下裕二「・・・正直分からないな・・・」
白川美穂「そ、そうですよね・・・てか、いきなりこんな事聞くのって、おかしいですよね・・・」
宮下裕二「うん、てかどうしたの?急な質問ばっかして来て、何かあった?」
白川美穂「え?いや!何もありませんよ!!」
白川美穂「只、私が宮下さんのお嫁さんになれたらなぁって・・・」
宮下裕二「ん?まぁ、白川さん見たいな人がお嫁さんだったら正直嬉しいよ?まぁいきなり結婚は無理だけど・・・」
白川美穂「え?それって・・・」
宮下裕二「まぁ、あくまでもしもの話だけど・・・」
白川美穂「そ、そうですか・・・でもそうですよね!段取り、大事ですよね!」
白川美穂「今日はありがとうございました!またお誘いしても良いですか?」
宮下裕二「あぁ、その位なら・・・」
白川美穂「・・・!ありがとうございます!」
宮下裕二「さっきから思ったんだけどさぁ・・・」
白川美穂「はい?」
宮下裕二「会社でもそんな風に笑ったら印象良くなるんじゃ無い?もっと笑って見ても良いと思う・・・」
白川美穂「え?そうですか?」
宮下裕二「うん、絶対やって見た方が良いよ・・・」
白川美穂「まぁ、宮下さんが言うなら・・・」
  何だかんだで俺達は休憩を楽しみ、俺達は職場へ戻るのだった。

〇おしゃれな受付
  しかし、職場に戻った途端に問題が起こった。
赤羽サヤカ「あぁ!やっと見つけたわ!」
宮下裕二「赤羽先輩?どうしたんですか?」
赤羽サヤカ「この泥棒猫!さっきはよくも騙してくれたわね!!」
宮下裕二「だから、どうしたって言うんですか?」
赤羽サヤカ「さっきこの女が渡したあの書類、良く見たらあたしが全く関与して無い物だったわ!」
宮下裕二「え?マジで?」
赤羽サヤカ「高卒の分際であたしの裕二君を横取りするとは、これは上に報告するしか無いわね!このあたしをコケにした事、」
赤羽サヤカ「覚悟しなさいよ!?」
白川美穂「・・・だから何だって言うんですか?」
赤羽サヤカ「はぁ?」
白川美穂「高卒?大卒?それが何だって言うんですか?欲しい物を手に入れるのに、学歴って関係無いですよね?」
赤羽サヤカ「開き直り?あなた何が言いたいの?」
白川美穂「私!宮下さんの事が好きなんです!その事だけはどこの誰にも譲れません!それがあなたであっても!」
宮下裕二「え、えぇ!?」
赤羽サヤカ「一体誰に対して物を言ってるの?裕二君はあたしのよ?」
宮下裕二「いや、あなたのでは無いんですが・・・」
白川美穂「そうです!私は赤羽さんに喧嘩を売りました!私は宮下さんを諦めたく無いので!」
赤羽サヤカ「高卒風情が、良いわ!このあたしが二度とその減らず口を聞けない様にしてあげるから!!」
宮下裕二「あ、あの、冗談だよね?」
  普段の白川さんからは考えられない様な行動には少々驚いたが、その結果赤羽先輩の逆鱗に触れる事となってしまった白川さん。
  2人の口喧嘩に、俺は只指を咥えて見てる事しかできなかった。

次のエピソード:3 赤羽サヤカ

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