書類の中身に婚姻届が混ざってた件

夏目心 KOKORONATSUME

1 婚姻届(脚本)

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夏目心 KOKORONATSUME

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〇おしゃれな受付
赤羽サヤカ「お早うございます!今日も精が出るわね!」
白川美穂「・・・あ、お早うございます・・・」
赤羽サヤカ「相変わらず素っ気ないわね!受付は会社の顔なんだからもっと愛想良くしなさいよ!高卒ってのはそれさえも分からないの!?」
白川美穂「あの、私今手が離せないんで後にしてもらえませんか?私にも仕事があるんで・・・」
赤羽サヤカ「えぇ何よ?このあたしが一流大卒だから僻んでる訳ぇ?どうやったらあたし見たいなできる女になれるか教えてあげましょうかぁ?」
白川美穂「誰も頼んでませんし、学歴とかどうでも良いですよね?」
赤羽サヤカ「な、何ですってぇ!?」
宮下裕二「赤羽先輩、また受付の子を弄ってる・・・まぁ良いか・・・相手しても仕方無いし・・・」
赤羽サヤカ「あ!裕二君お早う!」
宮下裕二「げ、見つかった・・・」
白川美穂「あ、お早うございます・・・」
赤羽サヤカ「ねぇ聞いてよ裕二君!この高卒女、今日も無愛想な顔しててさぁ!エリートのあたしが言ってやってんのに全然聞いてくれなくて!」
宮下裕二「そ、そうですか・・・取り合えず行きませんか?仕事始まりますから・・・」
赤羽サヤカ「あは!そうよね!低レベルなんて相手してる場合じゃ無かったわ!」
赤羽サヤカ「じゃあね高卒!ちょっとはその無愛想な顔直しなさいね!」
白川美穂「あぁ、私が高卒だから行けないのかなぁ・・・あの人いつも私に突っ掛かって来る・・・」

〇オフィスのフロア
赤羽サヤカ「あ〜!今日も日課のお説教ができてスッキリしたわ!これであの子も改心してくれたら良いけど!」
宮下裕二「そんな悪趣味日課にしないで下さいよ・・・」
  俺は宮下裕二。夏目商事に勤めるサラリーマンだ。朝から先輩の赤羽サヤカさんが受付の女の子にチョッカイを掛けて、
  俺も見つからずに行こうとしたが目を付けられた。正直に言うと、俺はこの女性が苦手だ。
宮下裕二「赤羽先輩、前から思ってたんですが、あんな風に弱い人虐めて楽しいですか?」
赤羽サヤカ「何言ってるの?強い人が弱い人を守るのは当たり前の様に、あたし見たいなエリートが落ちこぼれを導いて上げるのは」
赤羽サヤカ「やって当然の事よ!あたしがいないと、落ちこぼれは何にもできないじゃん!」
宮下裕二「う〜ん、間違ってる様な、間違って無い様な・・・」
赤羽サヤカ「それはそうと、あたしの事はサヤカって呼んで頂戴って前から言ってるでしょ?それと今日のランチ一緒にどう?」
赤羽サヤカ「良いお店見つけたから!」
宮下裕二「あ、大丈夫です、俺今日弁当作って来ましたから・・・」
赤羽サヤカ「えぇ!お弁当が食べたいならあたしが作って来たのにぃ!」
部長「お早う諸君!」
赤羽サヤカ「あ、お早うございます部長!」
宮下裕二「お早うございます!」
部長「今日も宜しく頼むよ!赤羽君、例の件は大丈夫かい?」
赤羽サヤカ「任せて下さい!あたしの営業力なら、契約なんて楽勝です!」
部長「頼もしいな・・・宮下君、君にはこれを頼みたい・・・」
宮下裕二「分かりました・・・」
赤羽サヤカ「あぁ、でも今日は少しだけ裕二君と一緒にいられないわね・・・淋しいけど、契約取って直ぐ戻るから待っててね・・・」
宮下裕二「誰もそんな事頼んでません・・・早く仕事やりましょう、ね?」
赤羽サヤカ「裕二君やる気あって偉いわ!受付の高卒にも見習って欲しい位!部長、あたし行きますね!」
部長「君らも相変わらずだね・・・宮下君は赤羽君が嫌いなのかい?」
宮下裕二「う〜ん、ハッキリ言ってあの人苦手なんですよね・・・家が金持ちでご自身はエリート・・・あの人はあの人で頑張ってるのは」
宮下裕二「分かるんですが、実力を鼻に掛けてるって言うか高飛車って言うか・・・俺は何もして無いのに何か変に懐いて来て・・・」
部長「まぁ、確かにそうだな・・・内でも確かに仕事はできる方だが、性格には些か難ありだな・・・だけど、余り気にし過ぎるのも」
部長「良く無い・・・今日も頼むよ・・・」
宮下裕二「はい・・・」
宮下裕二「さて、俺もやるか・・・」

〇おしゃれな受付
  数時間後。
宮下裕二「すみません!」
白川美穂「はい、何でしょう・・・って、宮下さんですか・・・どうしましたか?」
宮下裕二「うん、こうして見ると確かに塩対応って思われてもおかしく無いか・・・」
宮下裕二「えっと、受付に提出する資料できたので、後程確認お願いします!」
白川美穂「分かりました、承ります・・・あの、宮下さん・・・」
赤羽サヤカ「裕二君お待たせ〜!」
宮下裕二「あ、先輩、営業終わったんですか?」
赤羽サヤカ「えぇ!あたし頑張ったわよ!裕二君、もう直ぐお昼だったわよね?」
宮下裕二「まぁ、そうですが・・・」
赤羽サヤカ「私もお弁当買って来たから一緒に食べない?屋上とか良さそうだしそうしましょう!」
白川美穂「す、すみません、私達まだ話が・・・」
赤羽サヤカ「どうせそのファイル渡したらもう裕二君はやる事無いでしょ!だから行きましょう裕二君!」
宮下裕二「あぁわ、分かりましたから、そんな引っ張らないで!」
白川美穂「あぁ、横取りされちゃった・・・宮下さんにお昼どうか誘おうと思ったんだけどなぁ・・・」
白川美穂「仕方が無い、ファイルの中身確認したら外に食べに行こう・・・」
白川美穂「あれ良し!これ良し!それは後で報告しないと・・・」
白川美穂「ん?」
白川美穂「え?何これ?婚姻届って書いてあるんだけど?どう言う事?」
白川美穂「って言うか、この婚姻届良く見たら白紙じゃん・・・何でこんな物が・・・」
白川美穂「あぁもしかすると、良くある間違えて提出したってパターンか・・・宮下さんでも流石に間違える事はあるか・・・」
白川美穂「全く誰よこんなの会社に持って来たの・・・」
白川美穂「・・・待てよ・・・」

次のエピソード:2 白川美穂

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