5 雫のアプローチ 後編(脚本)
〇教室
雫とは最近良く一緒に登校する日が多くなった。ある時は。
海野雫「ホムラ、お早う!」
日野ホムラ「あ、お早う雫!今日はどうした?」
海野雫「今日こう言うの作って見たんだけどどうかな?」
日野ホムラ「え?これ手作り?」
海野雫「うん、今日から本格的にやって見ようと思ってさ・・・」
日野ホムラ「いや嬉しいよ!今度お礼に何か奢らせて!」
海野雫「いやいや!そこまでしてもらうつもり無いから!後で感想聞かせてね!」
日野ホムラ「・・・まさか雫からこうしてもらえるとはな・・・」
日野カガリ「あ、良かった!お義兄ちゃんここにいた!」
日野ホムラ「あれ?カガリか・・・どうした?」
日野カガリ「うん、あたし今日お義兄ちゃんにお弁当渡すの忘れてて、今持って来たんだ!」
日野ホムラ「ありがとう・・・でもさっき雫から弁当もらったからな・・・」
日野カガリ「はぁ?」
日野ホムラ「まぁ、流石に昼に2人分は食えないけど、カガリのは夕飯に食べたいと思うから・・・」
日野カガリ「・・・そうなんだね・・・あたし以外の誰かが作った物をお義兄ちゃんが食べるだなんて・・・」
日野カガリ「取り合えずこれ渡しとくね・・・」
日野ホムラ「ありがとう・・・」
日野カガリ「じゃあ、あたし行くから・・・」
日野ホムラ「何だ?どこか不機嫌そうだったが・・・」
〇高い屋上
昼休憩。
日野ホムラ「・・・・・・」
日野ホムラ「はむ・・・」
海野雫「ど、どうかな・・・」
日野ホムラ「・・・・・・」
日野ホムラ「いや、真面目に美味いよ!カガリと良い勝負なんじゃ無い?」
海野雫「え?そうなんだ!良かったぁ・・・(あぁ、カガリちゃんと同点かぁ・・・)」
日野ホムラ「でも何だか申し訳無いな・・・雫も部活とかやる事あるのに、態々やってもらって・・・」
海野雫「気にし過ぎだよ・・・あたしがやりたいと思ったからやった訳だし・・・」
日野ホムラ「そっか・・・でも本当ありがとう・・・やっぱ何かお礼したいかな・・・」
海野雫「そっか・・・なら、一緒にバドミントンやって見ない?」
日野ホムラ「ん?部活の勧誘?」
海野雫「まぁそう見えちゃうよね・・・できたらマネージャーとかやって欲しいかなって思うけど、やっぱ無理だよね?」
日野ホムラ「そりゃね・・・やっぱバイトやりたいし、でもそう言う云々無しで試合するなら、どこまでやれるか分からないけど・・・」
海野雫「え?寧ろ大歓迎だよ!時間できたらバドミントンで勝負しようね!」
日野ホムラ「あぁ、必ず・・・」
〇学校の廊下
昼食後。
海野並樹「あぁ!やっと見つけた!マイブラザー!」
海野雫「あ、並樹じゃん、どうかしたの?」
海野並樹「マイブラザー!やっぱりあの弁当あの男に渡したんだな!!」
海野雫「いやいや、落ち着きなさいって・・・ここ廊下だし・・・」
海野並樹「何故だ!何故いつもあの男に尽くそうとする!」
海野雫「う〜ん・・・そんな事言われても、好きだから?」
海野並樹「何・・・だと・・・」
海野雫「並樹、あたしら確かに義姉弟だけどさぁ、いい加減お義姉ちゃん離れした方が良いわよ?」
海野雫「並樹にだって自分の好きな子見つかるわよ?」
海野並樹「・・・・・・」
日野カガリ「あ、変人の並樹君じゃん・・・どうしたのこんな所で固まって・・・てか内のお義兄ちゃん見てない?」
海野並樹「って、貴様か・・・おい貴様、俺はお前の義兄など知らないが、俺は奴に決闘を申し込む!」
日野カガリ「はぁ?具体的に何する訳?」
海野並樹「決まってるだろ!内容はカクカクシカジカ!」
日野カガリ「・・・・・・」
日野カガリ「なるほどね・・・要はあたしのお義兄ちゃんに勝って自分のお義姉ちゃんを独り占めにしたいと・・・」
海野並樹「そうだ!俺達は出会うべくして出会い、言わば運命共同体だ!どんな事があっても、どんな道を行っても、」
海野並樹「俺達が離れる事は決して無い!」
日野カガリ「・・・なるほど、それは是非応援しないとだね・・・」
海野並樹「え?何だいきなり?」
日野カガリ「あなたのお義姉ちゃんを掛けて勝負して、あなたが勝てばお義姉ちゃんを独り占め!そうなってくれたらあたしも」
日野カガリ「お義兄ちゃんを独り占めできるじゃん!何で勝負するか決めてるの!?」
海野並樹「あぁ!俺が勝負する内容は・・・」
こじらせてる義兄弟同士が結託するかな?
そしていよいよ対決ですね!!
やはり対決の流れにならないと、盛り上がりませんよね。
いよいよドラマチックになりそうですね!