6 ゲーム対決(脚本)
〇テーブル席
またある時は。
海野雫「いつ来ても中々良い感じのお店ね・・・」
日野ホムラ「いらっしゃいませ!お一人様ですか・・・って、」
日野ホムラ「あれ?雫、この時間に来るなんて珍しいね・・・」
海野雫「あ、ホムラお疲れ!今日は気分転換に来て見たんだ!」
日野ホムラ「そうなんだ、ゆっくりしてってね・・・えっと人数は・・・」
海野並樹「ふははは!漸く会えたな我が宿敵よ!」
日野ホムラ「あ、あれ?並樹君?」
日野カガリ「お義兄ちゃんお疲れ様!」
日野ホムラ「あ、あれ?カガリも一緒?」
海野並樹「我が宿敵よ!今日は貴様との決着を付けに来た!」
日野ホムラ「はい?」
海野並樹「今直ぐこの俺と勝負を!」
海野雫「もう!こんな所で止めなさいよ!ホムラはバイト中なんだから!」
海野並樹「止めないでくれマイブラザー!俺は!」
日野ホムラ「あ、あの、取り合えずどうするかハッキリして・・・他にもお客さんいるから・・・」
海野雫「あぁご、ごめんね!コーヒーとか飲みたいから!」
日野ホムラ「畏まりました、それでは、3名様ご案内致します・・・」
雫だけで無く、カガリと並樹君も来てちょっと騒がしかったが、俺は彼らを案内する事に。
日野ホムラ「ご注文は以上でお揃いですか?」
海野雫「はい、大丈夫です!」
海野並樹「我が宿敵よ!俺は貴様に決闘を申し込みに来た!今直ぐ俺と!」
日野ホムラ「申し訳ありませんが、お客様との私語は厳禁ですので、ご要件は仕事が終わった後にお願いします・・・」
海野並樹「あぁ!こら逃げるな!俺に負けるのが怖いのか!?」
海野雫「もう、何でこうホムラに突っ掛かるかな・・・ホムラ今忙しいんだからそこの所察しなさいよ・・・」
海野並樹「な、マイブラザーはあいつを味方するのか!?」
日野カガリ「今回は泥棒猫さんに同意よ、並樹君ちょっと空気読んだ方が良いよ?後お義兄ちゃんに迷惑掛けたら締め上げるからね?」
海野並樹「んな!お前とは同志になれたと思ったのに!!」
日野カガリ「だからそれキモいって・・・」
北沢明奈「お待たせ致しました!ご注文のお品物になります!」
日野カガリ「わぁ!ありがとうございます!」
海野並樹「あれ?何で別の人が来るの?奴はどこに?」
北沢明奈「え?先程注文を聞いた店員に何か問題でも?今は別の仕事をやってもらってますが・・・」
海野並樹「え?あぁ!何でも無いです!何でも・・・」
北沢明奈「・・・?まぁ、どうぞごゆっくり!」
海野並樹「あぁ、俺はあいつと決闘がしたいだけなのに・・・」
海野雫「日を改めなさい、何がしたいか知らないけど、後でどうとでもなるでしょ?」
海野並樹「まぁ、そうだけど・・・」
それから、俺がバイトを終わらせた後、俺は並樹君に突っ掛かられて決闘を申し込まれた。余りにもしつこかったので
渋々決闘とやらを承諾するのだった。
〇教室
翌日の放課後。
海野並樹「待たせたな!我が宿敵よ!!」
日野ホムラ「あぁ、やっぱ来たか・・・」
海野雫「並樹、本当程々にしなさいね?」
海野並樹「安心してくれマイブラザー!俺は今日こそこいつを倒して、マイブラザーを救い出す!」
海野雫「いや、あたし何も意地悪されて無いから・・・」
日野カガリ「頑張って並樹君!並樹君が勝てばお義兄ちゃんも開放されるから!」
日野ホムラ「カガリまで・・・何か並樹君の性格移って無い?」
日野カガリ「分かんないの?お義兄ちゃんが負ければこの女はもうお義兄ちゃんに手を出せなくなるんだよ?」
日野ホムラ「いやいやいや・・・」
海野雫「今更ながら、君らそっくりね・・・もういっそ付き合っちゃえって思うわ・・・」
海野並樹「そんな事より!我が宿敵よ!約束の物は持って来たか?」
日野ホムラ「安心しろ、ちゃんと持って来たから・・・」
海野並樹「ほほう・・・逃げずに勝負に挑む姿勢は褒めてやる・・・」
日野ホムラ「念の為聞くけど、やるのはマスターカードバトルで良いんだよな?昨日も言ったけど、一回しかやらないぞ?」
海野並樹「勿論だとも!我が最強のデッキで、今日こそ貴様を闇に葬ってやる!」
日野カガリ「並樹君頑張って!でもお義兄ちゃんが負けるのも嫌だからお義兄ちゃんも頑張れー!」
海野並樹「同志・・・お前はどっちの味方なんだ・・・」
何がともあれ俺達はゲームを起動して対戦を始める。勝負の内容はカードバトルで、先行は俺が取れたので展開を始める。
そして相手にターンを渡したら、
海野並樹「んな!俺のターンなのに何でお前の方が動けてるんだ!?しかも融合素材が墓地からデッキに戻ってるだと!?」
日野ホムラ「えっと、ここをこうしてこうすれば・・・」
海野並樹「ぬわぁぁ!!俺の盤面がぁぁ!!!」
そうだ、俺の使ってるデッキは相手ターンでも異常に動けるテーマだ。今回は運良く先行展開ができたのもあり、
割と早く決着が付いた。
日野ホムラ「これではい終わり!」
海野並樹「そ、そんな馬鹿な・・・良く見たら一時期環境トップに君臨してたテーマじゃ無いか・・・俺のデッキが、」
海野並樹「こうも良い様に負けるだなんて・・・」
日野ホムラ「でもどうだろう・・・もし後攻になってたら俺も正直分からなかったかな・・・このデッキでも、負ける時は負けるから・・・」
日野カガリ「やったぁ!お義兄ちゃんおめでとう!」
日野カガリ「あ、でもこれじゃあ泥棒猫がまた絡んで来るから素直に喜ぶべきじゃ無いか・・・」
日野ホムラ「カガリ・・・お前本当ブレないな・・・」
海野並樹「くそぉぉ!!目茶苦茶悔しい〜!!マイブラザーにカッコいい所見せたかった〜!!」
海野雫「もう、タカが一回負けただけでしょ?そんな泣く程の事でも無いじゃない!」
海野並樹「マイブラザー・・・」
海野雫「その時負けたらまた次勝てば良い!その次駄目だったら、また次勝ちなさい!諦めたり、自分以外を卑下した方が、」
海野雫「本当に自分の負けなんだからね!今日は仕方無いけど、次どうやったら勝てるか考えなさい!」
海野並樹「お、お義姉ちゃん・・・」
日野カガリ「そうだよね!ここで諦めちゃったら詰まらないもん!だから並樹君ファイト!」
海野並樹「お、おぉぉおぉぉぉ!!!」
日野ホムラ「あはは、全く手の掛かる義弟君だね・・・」
海野雫「本当それ・・・全くいつになっても子供なんだから・・・」
日野ホムラ「あはは、それはそうとさ・・・」
日野ホムラ「いつもごめんな、カガリが失礼な事ばっかり言って来て・・・」
海野雫「もう慣れたわよ・・・カガリちゃんに負けてたら、あたしもやってけないから・・・」
日野ホムラ「どう言う事?」
海野雫「あたし、ホムラの事狙ってるからね?」
日野ホムラ「え?」
海野雫「察しが悪いなぁ、でも、これからも宜しくね!あたしはあたしで諦めないから・・・」
日野ホムラ「まぁ、良く分からないが、頑張れ・・・」
何がともあれ、俺はゲーム対決に勝った。雫からは何か意味有りげな事を言われたが、今は気にしない事にするのだった。