超越戦記エフェクター

オカリ

第4話(前編)「ヒロイン登場!?謎の少女、冥響寺スイ!」(脚本)

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〇公園の入り口
  光星のエフェクトバトル開始より
  数十分前──
野朗 仁太「光星いなくなっちゃった! 早く探さなきゃ!」
野朗 仁太「でもどうしよう・・ オイラ足遅いし、きっと追いつけない」
野朗 仁太「それにあのオジちゃん すっごく強かったし・・」
野朗 仁太「もし光星が負けて・・・ タップギア取られちゃったら!?」
野朗 仁太「どうしよう〜〜! オイラのせいで〜〜!」
大禅師ジャック「仁太くん!? 少し落ち着きたまえ!」
大禅師ジャック「泣きわめいても状況は変わらないよ まずは出来る事を探さないとね」
野朗 仁太「うっ・・・そうだな ジャックの言う通りだ」
野朗 仁太「でもオイラ、どうすればいいか 分からねえんだ・・・」
大禅師ジャック「なに、そこはボクに任せるが良いさ」
大禅師ジャック「光星くんの性格からして・・・ 目的は間違いなく獄亜久 飛童の捜索だ」
大禅師ジャック「仁太くん、キミのタップギアを 取り戻すためにね」
大禅師ジャック「だが、そこに計画性はない 感情赴くまま闇雲に駆ける子供だ」
大禅師ジャック「街中ずっと走り続ければいつかは 獄亜久も見つかるだろうけど・・」
大禅師ジャック「・・光星くんなら根性で見つけそうだな」
野朗 仁太「ええっ!? ジャック!?」
大禅師ジャック「大丈夫だ、問題ないよ」
大禅師ジャック「走り回る光星くんに追いつくのは 難しいが・・目的は獄亜久だ」
大禅師ジャック「ボク達が先に獄亜久を見つければ 自然と光星に合流できるよ」
大禅師ジャック「それに・・獄亜久を倒すのはボクだ 仁太くんと約束したからね」
野朗 仁太「でもオジちゃんがどこにいるか オイラ分かんない・・・」
大禅師ジャック「そこも任せたまえ」
大禅師ジャック「三流エフェクターの思考なんて 手に取るように分かるさ」
野朗 仁太「ホントかい!?」
大禅師ジャック「ああ、わかる 獄亜久はチンピラだからね」
大禅師ジャック「チンピラがたむろする場所といえば・・」
大禅師ジャック「橋の下の土手!海岸公園! 廃工場跡!コンビニの駐車場!」
大禅師ジャック「この4択に絞られるだろうさ!!」
野朗 仁太「・・・・・・・・・」
野朗 仁太「・・・・・・・・・・・・・・・」
野朗 仁太「・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・そうかなぁ」
大禅師ジャック「あぁ!間違いない!」
大禅師ジャック「行くぞ、仁太くん! まずは橋の下からだ!」
野朗 仁太「あっ!?待ってくれよジャックぅ〜〜!」
「オイラも行くぅ〜〜!」

〇廃墟の倉庫
  ──そして現在
  廃墟の倉庫にて
獄亜久 飛童「うぐぐ・・ココは・・・?」
獄亜久 飛童「見慣れた落書き跡・・ 俺様のホームグラウンド・・か・・?」
獄亜久 飛童「そうだ!俺様は確か クソ強えフードガキにやられっ・・!?」
「うおおおおおおおおっ! エフェクトインッ!」
獄亜久 飛童「エフェクトバトルかっ!?」
壱天 光星「・・・」
壱天 光星「よし!カテゴリ「通常攻撃」の 「斬撃5」を引いたぜ!」
壱天 光星「ジャックとバトった時と 同じコンボが使えそうだ!」
壱天 光星「それに──」
???「・・・」
令和のギャル「ヤッバネイルヨヤク ワスレテタ!」
壱天 光星「アイツ、キレーな姉ちゃん召喚して ターン終了したし・・」
壱天 光星「アレならぜんぜん怖くないぜ!」
壱天 光星「いくぞ!オレのターン!」
壱天 光星「まずキャラ設置だ! 「人間」より「ファンタジー」で探索!」
壱天 光星「コスプレイヤー(騎士)を召喚!」
コスプレイヤー(騎士)「ワガキシドウ ヲ ツラヌコウ!」
壱天 光星「アイテムもいくぜ! 武器カテゴリより刀剣類を付与!」
コスプレイヤー(騎士)「コノツルギハ!?」
壱天 光星「くっ・・神器っぽい刀剣が出たか!!」
壱天 光星「でも剣の雰囲気は悪くないハズ! どうだ・・イケるか!?」
コスプレイヤー(騎士)「・・・」
コスプレイヤー(騎士)「“ナナツサヤノタチ” トハ オモシロイ!」
壱天 光星「よし!世界観もマッチした!」
壱天 光星「エフェクトセット! 通常攻撃より「斬撃5」をオン!」
壱天 光星「相手エフェクターに ダイレクトアタックだ!」
コスプレイヤー(騎士)「ウオオオ!」
???「・・・それ」
???「前に見たのと同じ動き」
???「・・つまらないね」
???「ギャル、お願い」
令和のギャル「エ、マジ? キャパイキャパイムリムリムリ!!」
???「カウンターエフェクト、オン」
令和のギャル「オイテカレタ!?ウッワシンジラレナイ・・」
コスプレイヤー(騎士)「ドケィコムスメ!」
令和のギャル「エッ・・?」
令和のギャル「ナニアレ、コスプレ?」
令和のギャル「・・・キッモ、マジムリ」
コスプレイヤー(騎士)「キモッ──!?」
壱天 光星「なっ・・・!? 文字エフェクトだと!?」
壱天 光星「カ行の「ガーン」か! くそっ・・演出された!」
壱天 光星「文字エフェクトでキャラへの 精神ダメージを確定させやがった!」
壱天 光星「心の傷を負った今の コスプレイヤー(騎士)では・・」
コスプレイヤー(騎士)「・・・」
コスプレイヤー(騎士)「・・ナニヤッテンダロナ、オレ」
壱天 光星「ゲッ!?マジか!!」
壱天 光星「召喚したコスプレイヤーは ショックでアイテムごと消滅!」
壱天 光星「聖騎士コンボはもう無理だ! 斬撃エフェクトも暴発した・・」
壱天 光星「クソッ!オレのターンだったのに!」
壱天 光星「キレイにカウンターを 決められちまった!」
???「・・終わり? じゃあ、私の番」

〇廃墟の倉庫
???「エフェクトイン」
???「・・びみょう」
???「エフェクトセットして・・ あっ、そうだ」
???「アイテム、通信機器の順で スマートフォンを探索」
???「ギャルにコレあげる」
令和のギャル「ヤッバエグカワイイ!」
???「──うん、終わり」
壱天 光星「──は? え、もう終わり?」
???「次、あなたのターンだよ はやく」
壱天 光星「・・・」
壱天 光星「エフェクトセットして ネーちゃんにスマホ渡して・・」
壱天 光星「・・それで終わり? 攻撃してこないのか?」
壱天 光星「いや、油断するな! さっきカウンター喰らっただろ!」
壱天 光星「オレはオレでもっかい組み直す! 仕切り直しだ!」
壱天 光星「オレのターン! エフェクトインッ!」
壱天 光星「っとマジか!」
壱天 光星「人外キャラの召喚に使える 「魔法陣」を引けたぜ!」
壱天 光星「手持ちエフェクトと組み合わせて・・ よしっ!攻め切れる!」
壱天 光星「エフェクトセット! 魔法カテゴリより魔法陣(黄)をオン!」
壱天 光星「続けてキャラ召喚! 「その他」より「獣人」で探索!」
ミノタウロス「ブルウウウウァァァ!」
壱天 光星「魔法陣からミノタウロスを召喚だぜ!」
壱天 光星「さらにエフェクトセット! こいつの見た目なら・・・」
壱天 光星「強力なエフェクトとの 相性もバッチリだ!」
壱天 光星「通常攻撃エフェクトより カテゴリは「打撃」!」
壱天 光星「エフェクト名は「ボコボコに殴る」! コレで決めるぜ!」
ミノタウロス「ンモオオオオオオオ!」
???「・・単調な組み合わせ」
???「ねぇギャル、マッチョ好きだよね?」
???「スマホで動物動画も見てたよね?」
「あとはお願い」
ミノタウロス「ブモオオオオオ!」
令和のギャル「チョッ、マジ?」
令和のギャル「ムネヤッバ!マッチョスギウケル!!」
ミノタウロス「ブモッ?」
壱天 光星「ミノタウロスが止まった!?」
壱天 光星「まさか・・・」
???「カウンターエフェクト・・オン」
令和のギャル「スゴッ!キンニク ガッチガチジャン!!」
令和のギャル「ツカナンデカオガウシ?」
令和のギャル「カワイー!チョーウケル!!」
壱天 光星「ミノタウロス!?」
壱天 光星「やられた!感情エフェクトの 「ハート」だ!」
壱天 光星「ミノタウロスの奴、完全に ネーちゃんに惚れやがった!」
壱天 光星「マズイぜ!この状況じゃオレが セットした打撃エフェクトは・・」
壱天 光星「不発どころか・・」
壱天 光星「かんっぜんに裏目だ!!」
ミノタウロス「ブモオオオ・・」
壱天 光星「・・・」
壱天 光星「だ、だよな〜」
壱天 光星「ミノタウロスは感情エフェクトで ネーちゃんに惚れちまった」
壱天 光星「オレがセットしたエフェクトは 「ボコボコに殴る」・・・」
壱天 光星「惚れた相手も、その召喚元である 相手エフェクターも当然殴れない・・」
壱天 光星「で、そうなると殴れるのは オレしかいねーもんな」
壱天 光星「・・・・・・・・・・・・・チッ」
壱天 光星「チックショオオオオオ!」
ミノタウロス「ブモオオオオオオッ!」
  バタンッ
???「あ、終わった」
???「ほらね、クロサビ やっぱりまだ早かったよ」
クロサビ「うにゃおん・・」
???「令和のギャルは美女だもん ミノタウロスは野獣だし」
???「相性良いのは「美女と野獣」で 有名なのに・・・」
クロサビ「にゃーにょにゃおん」
???「なにそれ、全然面白くない 終わったから帰るよ」
???「──バトル終了、エフェクトオフ」

〇廃墟の倉庫
???「じゃ、帰ろっかクロサビ」
クロサビ「にゃおん!」
???「・・・あ、そうだ」
???「あの大きい子のタップギア どうしよう・・・」
???「いらない・・・」
???「・・・」
???「とりあえず、置いとく」
???「・・・まだ起きないか」
???「じゃあね、バイバイ」

〇廃墟の倉庫
獄亜久 飛童「・・・」
獄亜久 飛童「あのフードガキは行ったか」
獄亜久 飛童「・・さて、と」
獄亜久 飛童「俺様はどーすっかな、この状況」

次のエピソード:第4話(後編)「ヒロイン登場!?謎の少女、冥響寺スイ!!」

コメント

  • ヒロイン、顔も名前も出ねぇー!
    基本コンボ得意な光星、水コンボ得意なジャック、そしてカウンターのスイちゃん(多分女の子)、それぞれのキャラクターが立っていていいですねー。
    次回こそフードを脱ぐか。楽しみです。

  • 最初からここまで一気に読んでしまいました。
    フードの子が直接的な攻撃なしで光星を倒してしまったことにテクニカルな強さを感じます。召喚したモンスターが半角カナで喋る感じやコミカルなやり取りが動いている光景をアニメみたいに想像できて楽しいですね。

  • 「ナニヤッテンダロナ、オレ」で吹きました 笑
    予想もしなかったエフェクトスタイルの出現にワクワクが止まりません!そしてフードガキがフードを脱ぐのが待ちきれません…!
    次回もエフェクトオン!します!

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