プロゲーマーとあたし

夏目心 KOKORONATSUME

1 ゲーム好きのお嬢様(脚本)

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〇大きな木のある校舎
セバスチャン「お嬢様、到着致しました・・・」
柏木レナ「ありがとうセバスチャン!帰りもお願いね・・・」
セバスチャン「お任せ下さいませ!それでは・・・」
  あたしの名前は柏木レナ。お嬢様と呼ばれてる通り、あたしの家はお金持ちだ。お金持ちと言ってもあたしは趣味でゲームをしてて、
  良く小学生をゲームで泣かしたりもしてる。
柏木レナ「さて、行きましょうか・・・」

〇教室
柏木レナ「皆さん、ご機嫌よう!」
東野裕介「あぁ!レナ様!お早うございます!」
西田サエ「お早うございますレナ様!今日もご健勝で何よりです!」
柏木レナ「えぇ、今日も楽しくなりそうね・・・」
  教室に入ったあたしは机に荷物を置いて一息付く。まだ時間もあるので少しだけゲームでもしようと思い、鞄の中から
  ゲーム機を取り出す。
東野裕介「あ、レナ様、今日も対戦ですか?」
柏木レナ「そうね、今の時間帯なら少しだけならできるし・・・」
西田サエ「レナ様、最近はどんなゲームに嵌ってるんですか?」
柏木レナ「そうね・・・最近嵌ってるのは心モンスターズね・・・ドラゴンとか、海水魚とか、植物とか色んな種族を育てて」
柏木レナ「戦うありふれた物だけど、物を作ってる感じがして凄く楽しいわ・・・この前も小学生を軽くあしらってやったわ・・・」
東野裕介「おぉ!流石はレナ様!小学生如きがレナ様に敵う筈ありません!」
柏木レナ「ありがとう!もし機会があるなら大会とか出て見たいわね・・・ん?」
木島真司「うげぇ!本当にこれだけの面子でクリアしやがった!」
星宮ダイゴ「言っただろ?使える物を使っただけだって・・・」
木島真司「いやいや・・・ザコい面子でやって退けるお前に驚きだよ・・・」
柏木レナ「ん?あの子達は?」
東野裕介「あぁ!あいつらは只のモブですよ!レナ様の足元にも及びませんよ!」
西田サエ「レナ様、あぁ言うのに関わっても何の得もありませんよ?」
柏木レナ「そう?でもあの子達のやってるゲーム気になるわね・・・」
東野裕介「ちょっとレナ様、俺らは俺らで楽しんでも・・・って行っちゃった・・・俺らも行こうか・・・」
柏木レナ「ねぇ、あなた達・・・」
木島真司「ん?あぁ、柏木さんか・・・どったの?」
柏木レナ「あなた達、何のゲームをしてるのか気になって来て見たのよ・・・」
星宮ダイゴ「え?あぁ、心モンスターズだけど何か?」
柏木レナ「え?奇遇ね、あたしもそれやってるのよ!良かったらあたしと勝負しない?」
木島真司「え?星宮と勝負?柏木さん、止めて置いた方が良いですよ?」
柏木レナ「は?何をそんなに躊躇ってるの?あたしこれでもゲームで負けた事無いのよ?いつも小学生ボコしてるし・・・」
星宮ダイゴ「え?子供相手に何してるのさ?」
柏木レナ「普通にゲームでボコして泣かしてるわ・・・」
星宮ダイゴ「おいおい、お嬢様なのに悪趣味だな・・・」
柏木レナ「とにかくあたしと勝負してよ!あたしも腕に自信あるし、伝説モンスターも全部持ってるから!」
星宮ダイゴ「そっか・・・なら全部伝説で掛かって来て・・・」
柏木レナ「何よそれ!いい度胸じゃない!良いわ!あなたを泣かしてあげるわ!」
  そしてあたしはゲームを起動して対戦モードを始めた。あたしは彼の要望通りに伝説クラスのモンスター尽くしのパーティで
  挑んだのだけど・・・
柏木レナ「う、嘘でしょ!?伝説クラスが、あんなザコモンスターに完封されるだなんて!?」
星宮ダイゴ「いやいや、君威勢の割には弱過ぎだよ・・・良くあんなのでプロ気取りできたね・・・」
柏木レナ「ぐ、ぐぬぬ!あなた一体何者よ!一体何をどうしたらあぁなるのよ!?」
星宮ダイゴ「いや、そこにあった物を使っただけだから・・・」
木島真司「だから止めとけって言ったのに・・・」
柏木レナ「ねぇ、ゲームにはチートとか改造とかあるって聞いたけど、あなたもしかしてチーターとか!?」
木島真司「柏木さん、こいつはそんな詰まらない事するタイプじゃ無いぜ?それは俺が一番良く知ってるから・・・」
柏木レナ「はぁ?だったら何であたしが負けるのよ!?」
星宮ダイゴ「う〜ん実際やって見て思ったんだけどさぁ・・・君、モンスターの使い方が全然なって無いし、これじゃあ素人の小学生」
星宮ダイゴ「負かしてるのと大差無いよ・・・」
柏木レナ「・・・!!このあたしが、小学生と同レベル・・・!?」
柏木レナ「・・・あなた、名前は?」
星宮ダイゴ「・・・?星宮ダイゴ・・・」
柏木レナ「ダイゴね・・・覚えて置きなさい・・・この屈辱は必ず晴らすわ!!」
木島真司「・・・な、なぁ、あそこまでして良かったのか?」
星宮ダイゴ「どうだろう・・・手加減したらしたらで何言われるか分かったもんじゃ無いし・・・」
木島真司「まぁ、彼女お前の事知らないっぽいしお前が勝つのは当たり前か・・・でもあの子って確か・・・」
東野裕介「お、お前らぁ!!」
西田サエ「レナ様に何て事したのよ!!」
木島真司「あ、あぁ、親衛隊の皆さん、ご機嫌よう・・・」
東野裕介「お前ら!よくもレナ様を怒らせたな!!」
星宮ダイゴ「おいおい、先に勝負を挑んだのは彼女の方だし・・・」
西田サエ「レナ様は私達の太陽なの!それを汚す様な事をしたら許さないわよ!!」
東野裕介「もしまたレナ様を不快にして見ろ?その時は俺達が相手だ・・・」
星宮ダイゴ「おいおい、リアルファイトは簡便なんだが・・・」
木島真司「星宮、後で先生にチクッとこうぜ?あんなのまともに相手する方がおかしい・・・」
星宮ダイゴ「まぁ、そうだよな・・・」

〇城の客室
  今日の夜。
柏木レナ「このあたしが、このあたしが目立たない陰キャに負けた・・・伝説のモンスターがザコに負けた・・・」
柏木レナ「こんな屈辱産まれて初めてよ!今度は絶対に負かして見せるわ!」
  今までに無い負け方をしたあたしは一人復讐に燃えていた。次こそは絶対勝つ。その気持ちを固めた上で、
  明日に向けて寝るのだった。

次のエピソード:2 弟子入り

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