事故物件サバイブ ~心霊現象総スルーな兄が最強すぎる、致死率150%呪いのロンダリング・バイト~

資源三世

4月5日 絵 #シナリオ(脚本)

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〇ハイテクな学校

〇おしゃれな教室
普通科の女生徒「ああ、玉村さんね。ちょっと近寄りづらいイメージあるけど、いい子だよ」
普通科の女生徒「クールで率先して前にでるタイプじゃないけど、気が利くし、面倒見もいいから、みんなに慕われてたよ」
妹「そうなんだ」
  昨日、私を助けてくれた上級者さん。私は彼女の情報を求め、普通科まで足を運んでいました
  普通科の友人に、彼女と同じ中学出身の子を紹介して貰い、話を聞かせてもらっています
普通科の女生徒「上級生が廊下に集まってお喋りを始めて、私と友達が通れなくなって困ってた時なんかも」
普通科の女生徒「先輩たちに「通ります」って言って道を開けてもらって、そっと立ち去ったの。それがまた格好良くて」
妹「それはちょっと分かるかも」
  私を助けてくれた時も、恩着せがましさなんてありませんでした
普通科の女生徒「ただ、ちょっと変な絵を描くことでも有名なんだよね」
  彼女はそこまで言ったところで、口ごもってしまいます
妹(これはやはり霊能力フラグ?)
普通科の女生徒「センスがちょっと独特なんだよね」
妹「そっちかぁ」
普通科の女生徒「そっち?」
妹「なんでもないよ、続けて」
普通科の女生徒「素人目に見ても上手いんだけど、絵の中に変なのを紛れ込ませるっていうか」
妹「変?」
普通科の女生徒「黒い、影みたいなの」
  黒い影──
  その言葉に、何故か私は、いいようのない不安感を覚えました

〇図書館
  私は図書室で、件の上級者さんの絵を探しました。彼女は幾つかのコンクールに出品していたので、すぐに見つかりました
  それは夕暮れの通学路を描いた風景画。人通りの少ない物寂しさと、帰路につく親子連れの温もりの対照を描き出した作品です
妹「写実的な色彩に、淡い色調の重ね塗りが、情景に表情を映してるようで、更に心にしみるものにしてる。確かに独特だね」
妹「だけど、問題はそこじゃない」
  私は絵の片隅、交差点に目を注ぎます。そこには信号機しかないのに、ぽつんと黒い影があります
妹「これが例のものか・・・」
  ぼんやりとした、でも煙などとは違って存在感のある、影
  ブロック塀より大きく、扉よりやや小さいくらい。あるいは、ちょうど大人の人のサイズ
妹(影が人くらいと意識すると、途端に気味悪さが際立ってきた)
  せっかくのいい絵も、これが台無しにしています。いや、これはこれで美醜のバランスを保っていると言えなくもない?

〇おしゃれな教室
普通科の女生徒「なんか気持ち悪い影だからさ、先生も気にしてこれは何かって聞いたんだよ」
普通科の女生徒「それで彼女なんて言ったと思う?」
妹「ドキドキ」
普通科の女生徒「こうとしか見えなかったから、だって」
妹「それってまさか、幽霊?」
普通科の女生徒「ないない。それはない。だって彼女、文化祭のお化け屋敷で腰抜かすくらい怖がりだもの」
妹「あら可愛い」

〇図書館
妹「ふう・・・」
  私はため息一つついて、資料を元の場所へ戻します
妹「大した収穫なしか」
  上級者さん。彼女はなぜ私を睨んでいたのか。どうして助けてくれたのか
  そして、彼女の言う『こっちの人』とは何なのか?
  始めは協力者になってもらいたかっただけですが、今は少し、彼女自身に興味が湧いてきました
妹「どうにかして、彼女の話を聞きたいな」

〇学校の廊下

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