事故物件サバイブ ~心霊現象総スルーな兄が最強すぎる、致死率150%呪いのロンダリング・バイト~

資源三世

4月11日 パソコン(脚本)

事故物件サバイブ ~心霊現象総スルーな兄が最強すぎる、致死率150%呪いのロンダリング・バイト~

資源三世

今すぐ読む

事故物件サバイブ ~心霊現象総スルーな兄が最強すぎる、致死率150%呪いのロンダリング・バイト~
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇中規模マンション

〇女性の部屋
( ´∀`)「怪奇現象だ!」
妹「ちょっとノックして」
妹「怪奇現象?」
  見れば、兄はいつになく青ざめて、肩を小さく震わせていました
  小脇に抱えたノートPCからは、マウスや電源のコードがダラリと垂れています。ここまで引きずってきたのでしょう
妹(お兄ちゃんがお金の事以外でここまで取り乱すなんて見たことない)
  知りたくない、けど何が起きたかは確認したい。二つの気持ちに板挟みになりながら、それでも前へ進むことを選びます
妹「何があったの?」
( ´∀`)「これを見てくれ」
  兄は脇に抱えたノートパソコンを開き、私へおずおずと差し出しました
  怖い、見たくない。あの兄を怖がらせるのです、どれほどショッキングな映像が待ち受けているのでしょうか
  わたしは片目を瞑りながら、パソコンの画面を見ます。たくさんのアイコンがぐちゃぐちゃにならんで汚いなかに、それはありました
妹「これは・・・熟れすぎたトマトが崩れたような、赤黒い肉の塊」
( ´∀`)「いや、それはハンバーグの作り方だ」
妹「じゃあ、こっちの空気が半端に抜けた、汚れたバレーボールのような、力なく横たわる青白い生首?」
( ´∀`)「それはプラスチックを粉砕する動画だ」
妹「じゃあ、この生々しい腐臭を感じてしまいそうな、リビングデッドの群れ?」
( ´∀`)「それは高校の時、文化祭でやったお化け屋敷の写真だ」
妹「・・・じゃあ、どれ?」
( ´∀`)「そこ、その右下。そこに俺の知らないファイルが出来ているんだ」
妹「ウイルスじゃない?」
( ´∀`)「よく見ろ、アイコンはぐちゃぐちゃで、ファイル名は文字化け。隠ぺいと偽装を得意とするウイルスがこんなバレバレなわけないだろ」
妹「データ壊されたんじゃない?」
( ´∀`)「俺は何もしてないのに、勝手に壊れるわけないだろ」
妹「だから、それウイルスが・・・」
( ´∀`)「だから、ウイルスがこんな怪しいファイルなわけないだろ」
妹「あー、うん。とりあえず、アンチウイルスで除霊してみよっか」
  なんかもう、説明は諦めました
  アンチウイルスソフトを起動して、チェックを行うと、出るわ出るわ。ある意味、グロ画像よりもグロい結果を目にしました
妹「これ、個人情報とかいれてないよね?」
( ´∀`)「大学のだから、レポートくらいしか入ってないぞ」
妹「ならいいけど」
妹「隔離ファイルを削除して終了・・・除霊完了っと」
( ´∀`)「いや、待て。まだ文字化けファイルが残ってる」
妹「本当だ」
  ウイルスチェックをしても、文字化けファイルは残っていました
妹「感染じゃなく、ただ壊れただけかもね。削除でいいでしょ」
  私はShift+Deleteでファイルを消しました
「ぎゃあぁぁぁぁ!!」
  削除した瞬間、パソコンから、この世のものとは思えない絶叫が響き渡りました
妹「な、なに、今の絶叫。パソコンからしたよね?」
( ´∀`)「最近のコンピューターウイルスは、消されると叫ぶのか。テクノロジーの進歩こえー」
妹「違うよ?!」
  果たして、あのファイルは何だったのでしょうか? 今となってはもうわかりません
  いえ、もしまた文字化けファイルが現れたら・・・
  今度は素直に消されてくれるのでしょうか?

次のエピソード:4月12日 食事

ページTOPへ