3月17日 メモ #シナリオ(脚本)
〇中規模マンション
〇高層マンションの一室
( ´∀`)「大家から田中さんの残したメモのコピーを貰ったぞ」
妹「なんでそれを早くくれないかな」
( ´∀`)「いや、入居時にも貰ってはいたんだよ。放置してたらなくなってたけど」
事故物件の唯一の生存者、田中さんの件で進展がありました
さすがに個人情報は教えて貰えませんでしたが、代わりに田中さんが次の入居者に宛てたメモが手に入りました
〇女性の部屋
メモはA4の紙に書かれていましたが、斜めに破れて、内容は半分しか読み取れませんでした
大家さんはクリアファイルに入れて、金庫にしまっていたのに、取り出したら破けていたと言ってたそうです
妹「それでも断片的には読み取れる」
そこには、太いマジックペンの走り書きで『ーターに乗れ』と『ではエレベーターに乗るな』と書いてあります
妹「乗るなって言われても・・・初日に乗っちゃったよ」
妹「でも、一つ目の『ーターに乗れ』。これもエレベーターだよね?」
『乗れ』と『乗るな』。そのままだと矛盾します
妹「でも、お兄ちゃんも私もエレベーターに乗って、まだ無事ってことは、一つ目の条件はクリアしてるんだと思う」
妹「そうなると乗らないといけない条件と、乗ってはいけない条件があるということだよね」
私と兄がエレベーターに乗った条件を挙げるなら
一人で乗る
お姉さんがいる時に乗る
入居日に乗る
妹「ダメだ。情報が少なすぎてアテにならない」
妹「一行で書いている以上、条件は一つのはず」
妹「A4の紙で、文字の大きさが均等と仮定するなら、読めないのは8~9文字くらい」
妹「エレベー『ターに乗れ』なら、前に入る文字数は4~5文字か」
妹「不確定な文字数が多すぎる」
妹「下の文章も大して変わらないか」
仮に上を『一人の時はエレベーターに乗れ』とするなら、下は『複数人ではエレベーターに乗るな』でしょうか
妹「初日に行方不明になったBさんは、友人や親戚と一緒にエレベーターに乗ったとしたら?」
妹「辻褄はあうような気はする。けど、あのお姉さんは数に数えない? なんか違う気がする」
妹「そういえば」
〇エレベーターの中
女性「ええ、また。退去日に会いましょう」
〇女性の部屋
妹「お姉さんが去り際に言ってた『退去日に会いましょう』」
妹「これってつまり入居時と退去時がエレベーターに乗ってもいい条件?」
妹「『入居時はエレベーターに乗れ 退去日まではエレベーターに乗るな』」
妹「確信はないけど、可能性は高いかも」
〇中規模マンション
事故物件から生還する可能性が、少しだけ開けた気がしました