そこに手が届くなら

夏目心 KOKORONATSUME

4 立ち上がる者達(脚本)

そこに手が届くなら

夏目心 KOKORONATSUME

今すぐ読む

そこに手が届くなら
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
  それから、
如月智也「さて、早くバイト行かなきゃ!」
熊谷和真「何だよ如月?とうとう俺の為に稼ぐ気になったか?」
木村愛美「な訳無いでしょ!自分に都合の良い事言わないで!」
如月智也「悪いお前ら、俺これからどうしても500万円稼がないと行けないから・・・」
熊谷和真「はぁ!?500万!?馬鹿かお前!!できる訳ねぇだろ!!」
木村愛美「ちょっと智也!一体どう言う事!?」
如月智也「本当に困ってる人がいるんだ・・・お願いだから行かせてくれ・・・」
熊谷和真「な、何だよあいつ、悪いもんでも食ったのか・・・」
木村愛美「し、知らないわよ・・・」
江崎拓郎「お前達、どうしたんだ?素っ頓狂な顔して・・・」
熊谷和真「あ?何だよ先行?」
木村愛美「あ、何と言うかその、智也、じゃ無かった・・・如月君が500万稼ぐなんて言ってて・・・」
熊谷和真「大方只の寝言だろうがな・・・」
江崎拓郎「そうか・・・如月の奴本気で・・・」
木村愛美「江崎先生?何か心当たりが?」
江崎拓郎「この際隠してもしょうが無い・・・良く聞いてくれ・・・500万と言うのはな・・・」
  私は事の発端を全て話した。
木村愛美「その話本当ですか!?智也が息子さんを助ける為に・・・!?」
江崎拓郎「そうなんだ、とても一人の力でできるとは思えないがな・・・」
熊谷和真「何だよそれ・・・そんな事マジでできると思ってんのかあいつ!?」
江崎拓郎「私だって無理だと思ってるよ・・・だがあいつは本気でやるつもり見たいだが・・・」
木村愛美「・・・智也、あんたって奴は・・・」

〇散らかった職員室
  翌日。
相澤友香「失礼します!江崎先生はいますか?」
江崎拓郎「ん?どうしたんだ君達?」
木下トウヤ「はい、江崎先生にどうしても渡したい物があって・・・」
江崎拓郎「渡したい物?」
木下トウヤ「はい、これなんですが・・・」
江崎拓郎「え?何で君達がこれを!?」
相澤友香「木村さんから聞いたんです・・・如月君が息子さんを助ける為にバイト始めたって・・・」
木下トウヤ「たった一人で500万稼いで江崎先生の息子さんを助けるって聞いたら、俺らにも何かできないかなと思って・・・」
江崎拓郎「そ、そんな!何も君達までに・・・!」
木下トウヤ「俺達だけじゃありませんよ・・・」
江崎拓郎「え?」
橋本裕也「江崎先生!僕のも使って下さい!」
草薙明美「私これから親に頼んで投資やろうと思います!」
青木拓磨「見てて下さい!ゲーム大会で大金ゲットして見せます!」
江崎拓郎「お、お前達・・・」
木下トウヤ「江崎先生、一人で抱え込もうとしないで下さい・・・俺達は確かに未熟ですが、できる事は沢山あります・・・」
相澤友香「私達もこれから、バイト探そうと思ってますから、待ってて下さいね!」
江崎拓郎「お、お前達・・・」

〇教室
  その日の放課後。
如月智也「さて、今日もバイトだな・・・」
熊谷和真「・・・・・・」
如月智也「ん?何だよ熊谷?」
熊谷和真「・・・これ、返すの忘れてたから、返す・・・」
如月智也「え?熊谷、どうして・・・」
熊谷和真「どうしてもこうしてもねぇ!何一人でカッコ付けてんだよ!一人で500万稼ぐなんて、できる訳ねぇ事、何平然と」
熊谷和真「やろうとしてんだよ!!お前俺に借りパクされて悔しく無かったのか!?」
如月智也「・・・そりゃ悔しかったよ・・・でも、今はそんな事どうでも良いんだ・・・」
熊谷和真「はぁ!?」
如月智也「熊谷、お前のやる事なんて本当ちっぽけだよ・・・俺から勝手に借りた物返す暇があるなら、江崎先生のお子さんの治療費」
如月智也「稼ぐ方法考えなよ・・・それ俺のじゃ無くて江崎先生のだから、早く行って来いよ・・・」
熊谷和真「な、何だよあいつ・・・何でそんなにカッコいいんだよ!!!」

次のエピソード:5 資金稼ぎ

ページTOPへ