勇者にはほしい才能がある

東龍ほフク

31/エルム・ナキュ⑩後日談(脚本)

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〇結婚式場前の広場

〇本屋
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥」
  ※エルム・ナキュ引退による、
   盛大な既存本の平積み&便乗本やらやら
オージュ・ウォゲ((おぅおぅ、トリビュート本 出されてらぁ‥‥‥))
オージュ・ウォゲ((気になるが、元嫁の方に  金が行くのはシャクだなぁ‥‥‥))
???「‥‥‥‥」
???「あのぉ‥‥‥‥」
本好きのコ「エ、エルム・ナキュ先生と よく ワチャワチャしてた方ですよ、ね‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「まぁ‥‥‥そうですけど?」
本好きのコ「エルム先生、何で筆を折って しまわれたのでしょうか‥‥‥」
本好きのコ「討伐の際にそんなヒドイおケガを してしまったのでしょうか‥‥‥💦」
本好きのコ「もしそうなら、お見舞い‥‥‥ 行かせていただけないものでしょうか?」
本好きのコ「あなた、先生がどこにいらっしゃるか ご存知ですよね‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「奴のプライベートを勝手に語るわけには いかないので、ご遠慮させてもら‥‥‥」
本好きのコ「叫びますよ?!」
オージュ・ウォゲ「あん?!?!?!」
本好きのコ「こ、このツーショットで私が叫んだら、 あなたの方が確実に『悪者』に 見られちゃいますよっ!?」
オージュ・ウォゲ「それは‥‥‥困るな‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「そんな、震えながら脅されても ドS心ワクワクしちゃうだけなのだがな」
本好きのコ「ほ、本気ですよ?!」
オージュ・ウォゲ((まぁ、それでベミ社にご迷惑かかるのは  避けたいからな‥‥‥))
  ※クァド・ベミ社
  結局、受賞したオージュがお世話に
  なっているマイナー出版社
オージュ・ウォゲ「その度胸に免じて‥‥‥いいだろう  教えて差し上げましょう」
本好きのコ「ほ、本当ですか?!」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥」

〇黒
オージュ・ウォゲ「エルム・ナキュが、どんなケガをしていても 引いたり逃げたりしないか?」
本好きなコ「‥‥‥? は、はい」
オージュ・ウォゲ「顔面が破損していても、手足がもげていても?」
本好きなコ「‥‥‥??!!!」
本好きなコ「はい、逃げません‥‥‥!」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥あぁ、ウソウソ そんなグロ酷いことにはなってないよ」
オージュ・ウォゲ「奴は今、首都からだいぶ離れた田舎町に 住んでいるよ」

〇田舎道

〇空

〇空

〇海沿いの街

〇英国風の部屋
キン・ユルシャ「はぁ〜い」
本好きのコ「えっ‥‥‥‥」
本好きのコ「エ、エルム・ナキュ先生のお宅ですか?」
キン・ユルシャ「えっ、違います」
本好きのコ「えっ‥‥‥」
本好きのコ((‥‥‥あの怖い顔の人に騙された?))
キン・ユルシャ「どちらさんで?」
本好きのコ「あ‥‥‥首都の方から、ちょっと‥‥‥」
キン・ユルシャ「首都から?  俺も昔、首都にいたんですよ〜」
本好きのコ「‥‥‥‥‥‥」

〇本屋
  でも、なんだろう。

〇荒廃した市街地
  どうも、懐かしさを覚える‥‥‥

〇英国風の部屋
本好きのコ「‥‥‥‥‥」
キン・ユルシャ「顔色が悪いですよ、大丈夫ですか?」
本好きのコ「‥‥‥‥大丈夫です」
本好きのコ「‥‥‥‥‥」
本好きのコ「あっ、すみません‥‥‥ ちょっと感極まって‥‥‥‥つい‥‥‥」
キン・ユルシャ「何ですかどうしたんですかちょっと待って下さい俺何かしましたか声とか体デカくて怖かったですかすみません落ち着いて下さい‥‥」
本好きのコ「‥‥‥‥!」
禁煙中の兵士「おいっす、キンさん見て見て〜 やらしい形の大根とれた‥‥‥」
禁煙中の兵士「‥‥‥‥‥」
禁煙中の兵士「キンさんが‥‥‥女、泣かせてる‥‥‥?」
キン・ユルシャ「ちがっ‥‥‥」
本好きのコ「あの、そこのあなた‥‥‥ ちょっとお話よろしいですか‥‥‥?」
禁煙中の兵士「あん?」

〇広い公園
禁煙中の兵士「へ〜‥‥‥ "怖い顔の人"から、ここにねぇ‥‥‥」
禁煙中の兵士「あの人がココを教えたんなら、 言っても別にいいのかなぁ」
禁煙中の兵士「実はカクカクシカジカ🦌でさぁ‥‥‥」
本好きのコ「あ、あああああれがナキュ先生‥‥‥?」
禁煙中の兵士「あぁ」
禁煙中の兵士「今はもう読み書きもままならないし、 聞き間違いもよくするわになっちまったよ」
本好きのコ「‥‥‥‥‥」
本好きのコ「でも、醸し出す雰囲気に‥‥‥ 面影が少しありました‥‥‥」
禁煙中の兵士「‥‥‥‥」
禁煙中の兵士「わかる? だよねぇ〜」
禁煙中の兵士「あんたも、相当なファンだったんだな!」
本好きのコ「‥‥‥‥‥」

〇空

〇ヨーロッパの街並み
キン・ユルシャ「う〜ん‥‥‥」
本好きのコ「こんな所に座り込んで どうしたんですか? エル‥‥‥」
本好きのコ「‥‥‥キンさん」
キン・ユルシャ「買い物したんだけど、急に腰が痛くなって 荷物が持てなくて休憩中で‥‥‥」
本好きのコ「‥‥‥」
キン・ユルシャ「いやいや、木材や工具が入ってるから重いぞ」
本好きなコ「大丈夫です 私、本屋で結構な力仕事していた事があるので」
キン・ユルシャ「本屋? へぇ‥‥‥」
キン・ユルシャ「本がお好きなんですか?」
本好きなコ「‥‥‥‥はい」
本好きなコ「‥‥‥‥」
本好きなコ「私、そこの家に越してきたので もし何か困った事があったら声かけて下さいね」
キン・ユルシャ「へぇ? こんな首都から離れた所に 越してきて‥‥‥何の得が?」
本好きなコ「‥‥‥‥‥‥」

〇市場
「なぁ、知ってるか?」
「エルム・ナキュ先生、生きてるそうだぞ?」
「え?! マジ?!」
「なんでも、海沿いの田舎に‥‥‥」
  限られたファンの間で、じわじわと情報は洩れ

〇海沿いの街
  キンのいる街は、じんわりと人口が増えていった。
  移り住んできた人の中には一般の人も
  いたが、大半は何かを察した
  エルム・ナキュ読者らだった。
  ‥‥‥‥

〇西洋の市場
キン・ユルシャ「あれっ?」
キン・ユルシャ「首都にいた惣菜屋のオヤジ?!」
気のいいおじさん「あぁ〜!  よく惣菜 買ってくれてた おっさん?!」
キン・ユルシャ「なぁんで、こんな田舎に?」
気のいいおじさん「いやぁ‥‥‥首都より暑いコッチのほうが、 元気で美味しいニワトリが育つんだよぉ」
キン・ユルシャ「へぇ、そうなのかぁ また よろしくな!」
気のいいおじさん「それはそうと、おっさんさぁ‥‥‥」
気のいいおじさん「180cm程で黒髪で細身で頼りなさげだけど、 でもクッソ強い男‥‥‥って知らない?」
キン・ユルシャ「さぁ‥‥‥?」
気のいいおじさん「ソイツに助けてもらったり 「こっちの大陸に来なよ〜」と誘われて コッチ来たからさぁ」
気のいいおじさん「一言、挨拶したかったんだけどね」
気のいいおじさん「見つかんねぇんだよなぁ」
キン・ユルシャ「いつか会えるといいな!」
  会えたらいいね!(棒)

〇古書店
幼少ギン「‥‥‥‥」
???「‥‥‥‥おや、ギン君」
幼少ギン「あぁ、町長さん こんにちは」
町長「本当に、ギン君は本が好きだねぇ」
幼少ギン「字の洪水を浴びるのは、気持ちいいものです」
町長「‥‥‥‥(´◡`*)」
町長「“書く事”はするのかな?」
幼少ギン「‥‥‥‥はい。お恥ずかしながら、少々」
幼少ギン「自分でも書いてみると、改めて 「小説家はすごいな」と痛感しますね」
町長「‥‥‥‥‥‥( ◜ᴗ◝* )」
町長「いつかこの街で、いろんな人が絵や文章を 載せられる【町内会報誌】を作ろうと 思っているんだけど」
町長「ギン君も、書いたものを いつか投稿してくれないかね?」
幼少ギン「マジですか?  ちょっと恥ずかしいですけど、楽しそう‥‥‥!」
幼少ギン「‥‥‥‥‥」
幼少ギン「やはり、お金持ちはやることが違いますね」
幼少ギン「その“義足”も、すごく良く出来た いいものですよね」
町長「‥‥‥‥‥」
町長「退職金も、結構もらえたからねぇ」

次のエピソード:32/糸合 食 わぁい ( ´ワ`)

コメント

  • いろいろ回収な素敵な回🥰💖
    めっちゃナキュヲタ集まってきてる😂
    ヲタのみならず道中の関わってきた人が移住してくるのナキュ先生の人柄ですね…🥹✨
    くそ良い話…っ!!🤤✨💕キンさんになっても愛されるキンさん。最高でした✨

  • 町長、あなたかぁ!?罪悪感抱いてそうな人物、そりゃそうか……(⁠・⁠_⁠・⁠)。
    エルム・ナキュ効果は、移住者増加もあった。しかも、皆事態をなんとなく察しつつも長年見守ってたのかと思うと、ホント愛されてるな〜と感じますね。
    ダメだよ、オージュ先生「ドS心ワクワク」は😂

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