【97話】うぇいと・おーばーうぇいと(脚本)
〇けもの道
メイル「ボクたち、今どこにいるのかなぁ?」
ホワイト「サッパリ分からん・・・」
ホワイト「まずいな、日が傾き始めておるぞ・・・」
メイル「こうなったら太陽が沈むのを楽しもう」
ホワイト「楽しんでおる場合か!!」
メイル「じゃあどうやって帰るのさぁ」
ホワイト「方法は、ある──」
メイル「あるんじゃないかぁ♪」
メイル「よし、それで行こぉ、れっついこぉ♪」
ホワイト「浮遊の魔法でワシだけ飛んでくんじゃが、良いのか?」
メイル「えぇ、ボクを置いてくのぉ!!そんなのダメだよぉ!!」
ホワイト「それでいこうって言ったではないか」
メイル「一人だけ、飛んでくなんてズルいよぉ!!」
メイル「一緒に歩こう!!旅は道ずれ、情けは無用!!」
ホワイト「そうは言っても、ワシの体力はもう限界・・・」
ホワイト「しかし、幸いにも魔力は残っておる」
ホワイト「じゃから、ワシだけでも戻って助けを連れてくる──」
ホワイト「このまま二人遭難するよりも良いはずじゃ」
ホワイト「一時の別れじゃ、許してくれ──」
メイル「そんな薄情だよ、ボクも連れてってよぉ!!」
ホワイト「お、おぬしを連れてだと、どこまで飛べるか分からんのじゃ・・・」
ホワイト「途中で力尽きる可能性もある」
メイル「やってみなきゃ分からないよ、ピンク!!」
メイル「ほら、飛ぼう!!飛んで見せるんだ、ピンク!!」
ホワイト「しょうがない、やるだけやってみるか──」
ホワイト「我を羽ばたかせるは妖精の翼 空への自由を与えん」
メイル「ねぇピンク、ちっとも浮かないんだけど・・・」
ホワイト「非常に言いづらいんじゃが──」
ホワイト「おぬしが重すぎる・・・」
メイル「お、重くない、重くないもん!!」
ホワイト「きっとお主が、リビングメイルの素質を受け継いでおるから・・・」
メイル「おぉん、ボクの頭が空っぽってことかぁ!!」
ホワイト「そっちじゃなくて、鎧みたいに重いって意味じゃ・・・」
メイル「重くない、ボクは重くないぞぉ!!」