【98話】だから校長(脚本)
〇けもの道
メイル「このままじゃ遭難だぁ!!」
ホワイト「もう遭難しておるぞ・・・」
メイル「どうするのさ、ピンク!!」
ホワイト「ワシだけなら助かるんじゃがな・・・」
メイル「うえぇぇ、置いてかないでよ、ピンクゥ!!」
ガオ「はぁ、やっと追いついた・・・」
ガオ「お前ら、移動し過ぎだぞ!!」
「ガオガオ!!」
ガオ「探知ギリギリだったぞ」
ガオ「まさか、隣の山まで来てるとは思わなかった・・・」
ホワイト「探知って、生徒一人一人の場所を把握しておるのか?」
ガオ「生徒の身になにか合ったら教職として失格」
ガオ「それくらい当然だろ?」
ホワイト「どんだけ魔力をもっておるんじゃ!?」
ガオ「知らん、無くなったことがないからな」
ホワイト「化け物か!?」
ガオ「モンスターを育成する学校の校長だからな」
〇洞窟の深部
ガオ「よし、今日はここで一晩を明かすぞ」
ホワイト「すまぬ、ワシの体力が無いばっかりに」
ガオ「それも個性だよ、その分他に良い所があるんだ」
ガオ「恥じるんじゃなくて、誇るんだ。そこは人に頼れるってさ」
メイル「人に頼れるのが良いこと?」
ガオ「一人でなんでも出来過ぎるのも良くないんだよ。人との結びつきが弱くなる」
ガオ「それは、きっと欠点だ──」
ホワイト「・・・こうして、誰か人に頼れるのも悪くないのかもしれんな──」
ガオ「そうだぞ、特にお前は自分で出来ることが多すぎるから、人に頼れないと聞いている」
ホワイト「う、否定できん・・・」
メイル「ガオガオは何でも知ってるんだね♪」
ガオ「そりゃ、生徒のことをよく知ってるさ」
ガオ「だからこそ、校長だ」
ガオ「尊敬しただろ、メイルにピンク?」
ホワイト「ワシの名前を間違って覚えておるっ!!」