映栄杉さん家はお侍

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お侍と夜パフェ(脚本)

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〇店の入口

〇テーブル席
  これから仕事の飲み会でござる、ぴえん
映栄杉蔵之介「しのぶへ送信、と」
映栄杉蔵之介「ふう・・・」
映栄杉蔵之介「フフフ・・・」
映栄杉蔵之介「とうとうこの日が来たでござる」
店員「お待たせしました」
店員「今夜限定の、超スペシャルシーズナルパフェでございます」
映栄杉蔵之介「おお! さすが税抜き3000円! 輝きが違うでござるな!」
映栄杉蔵之介「さながら名城のごとき堂々たる美しさ・・・これは写真におさめねば」
映栄杉ともえ「母上に内緒で高級夜パフェですか、父上」
映栄杉蔵之介「と、ともえ!?」
映栄杉蔵之介「なぜここに!?」
映栄杉ともえ「父上の裏アカの投稿を読み込めば、今宵ここへお出ましになるのは明々白々」
映栄杉蔵之介(なぜ拙者の裏アカを知っておるのだ・・・)
映栄杉蔵之介「べ、べつによいであろう?武士にも息抜きが必要なのだ」
映栄杉ともえ「知っておりますよ」
映栄杉ともえ「仕事の飲み会と偽って、母上から臨時のお小遣い、五千円を受け取られたこと」
映栄杉蔵之介「そ、それは!」
映栄杉ともえ「もしこれが母上に知れたら、どうなることか・・・」
映栄杉蔵之介「後生でござる!」
映栄杉蔵之介「どうか母さんには内密に・・・!」
映栄杉ともえ「頭をお上げください、父上」
映栄杉ともえ「わたくしも鬼ではございません」
映栄杉蔵之介「ともえ・・・!」
映栄杉ともえ「その代わり・・・」

〇店の入口

〇テーブル席
映栄杉ともえ「はあ~!推しのアクスタと夜パフェ」
映栄杉ともえ「並べると尊みが深うございます~!」
映栄杉ともえ「口止め料としておごっていただこうだなんて、ホント全然思ってなかったのに~!」
映栄杉蔵之介「嘘をつけい!」
映栄杉蔵之介(税抜き3000円×2で6000円・・・)
映栄杉蔵之介(さらば、臨時お小遣い・・・)
映栄杉ともえ「う~ん、どの写真も見事に羽ばたいております」
映栄杉ともえ「さっそくSNSに投稿をば・・・」
映栄杉蔵之介「待つでござる!」
映栄杉蔵之介「SNSへの投稿はならぬ!」
映栄杉ともえ「ええっ! なにゆえ!?」
映栄杉蔵之介「おぬしが拙者の裏アカを把握していたように」
映栄杉蔵之介「母さんもおぬしのアカウントを把握しているやもしれぬ!」
映栄杉ともえ「た、たしかに・・・!」
映栄杉蔵之介「写真を撮るまではよいが、アップするのは辛抱でござる。よいな?」
映栄杉ともえ「はい・・・」
映栄杉蔵之介「よし。では気を取り直して」
映栄杉蔵之介「念願のパフェ活にござる!」
映栄杉蔵之介「まずはこの洒落た木の実を」
映栄杉ともえ「父上、ピスタチオです」
映栄杉蔵之介「このシュッとしたアイスに乗せて、茶色いのと一緒に食べるでござる」
映栄杉ともえ「ソルベとグラノーラです」
映栄杉蔵之介「いざ!」
「ああ~~~」
映栄杉蔵之介「なんと・・・。異なる味、食感が口の中で戦を始めるかと思いきや」
映栄杉ともえ「ともに舞い踊っておりますね!」
映栄杉蔵之介「じつに奥深い!」
映栄杉ともえ「ううっ」
映栄杉蔵之介「いかがした」
映栄杉ともえ「この感動を・・・今すぐSNSにアップしとうございます・・・!」
映栄杉蔵之介「わかる・・・。わかるが駄目でござる! 絶対に駄目でござる!」
映栄杉蔵之介「耐えるのだ、娘よ!」
映栄杉ともえ「ううっ、はい~!」

〇店の入口

〇テーブル席
映栄杉蔵之介「まこと甘美な夢であった・・・」
映栄杉ともえ「厳しい戦でございました・・・」
映栄杉蔵之介「ハッハッハ、よう辛抱した」
映栄杉蔵之介「おお、拙者が撮ったパフェ写真もなかなか盛れておるぞ! 送ってしんぜよう」
映栄杉蔵之介「ともえに送信、と」
映栄杉蔵之介「ひぃっ」
映栄杉蔵之介「し、しのぶから!?」
映栄杉蔵之介「おおお落ち着くでござる蔵之介、たまたま偶然かかってきただけ・・・」
映栄杉ともえ「ち、父上!」
映栄杉蔵之介「いかがした!?」
映栄杉ともえ「さきほどのパフェ写真・・・」
映栄杉ともえ「家族グループに誤爆しておられます!!」
映栄杉蔵之介「まこと・・・はかない夢であった」

次のエピソード:AIグラドルとお侍の息子

コメント

  • 税抜パフェ3,000円がツボでしたー!
    夜パフェしたくなる…!!

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