映栄杉さん家はお侍

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AIグラドルとお侍の息子(脚本)

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〇映栄杉太郎丸の部屋
映栄杉太郎丸「うーむ、ダメだ・・・。 さっぱり分からんでござる・・・」
映栄杉蔵之介「む、どうした太郎丸。何を悩んでおるのだ」
映栄杉蔵之介「ここは一つ、人生の先達たるこの父に相談してみてはどうだ」
映栄杉太郎丸「うーむ、父上でも無いよりはマシでござるか」
映栄杉蔵之介「何か言ったか?」
映栄杉太郎丸「では父上、一つ正直にお答えいただきたい」
映栄杉蔵之介「うむ!」
映栄杉太郎丸「父上は・・・どのようなオナゴが好みにござりますか?」
映栄杉蔵之介「んな、なんじゃその質問は!?」

〇白

〇映栄杉太郎丸の部屋
映栄杉蔵之介「ほう、AIグラビアアイドルとな?」
映栄杉太郎丸「AIの画像生成ツールを使って、美しい女人の画像を作りたいのですが」
映栄杉蔵之介「む、むほほ、これはこれは!」
映栄杉蔵之介「よいではないか!」
映栄杉太郎丸「こんなのではダメでござる! 他のAIグラドルと差別化できておりませぬ!」
映栄杉太郎丸「これではユーザーに金を払わせることなど、到底できませぬ」
映栄杉蔵之介「貴様、金儲けをする気でござるな・・・」
映栄杉太郎丸「左様にござる。電子書籍サイトkondleで写真集を発売し、荒稼ぎをするのです」
映栄杉太郎丸「しかし、吾輩がいかに天才と言えど、所詮は小学生。助平なオッサンの気持ちは分かりませぬ・・・」
映栄杉太郎丸「そこで、オッサン代表である父上から、キーワードを引き出したいのでござる」
映栄杉蔵之介「うむ、色々と引っかかるところはあるが・・・実に面白そうでござるな!」
映栄杉蔵之介「父の欲望、しかと受け止めるがよい!」

〇水玉2
映栄杉蔵之介「まずは王道・・・”黒髪の長髪”!」
映栄杉太郎丸「御意!」
映栄杉蔵之介「まだまだこんな物ではござらんぞ!」
映栄杉蔵之介「さらに踏み込んで参る!」
映栄杉蔵之介「”憂いを帯びた切れ長の目ぇ”」
映栄杉蔵之介「着物からのぞく”色白のうなじぃ”!」
映栄杉太郎丸「おおお、生成画像がどんどん洗練されてゆきます!」
映栄杉太郎丸「しかし、父上の好みばかりでは、ほとんど母上そのままになってしまうのでは──」
映栄杉蔵之介「”艶やかにお琴を弾く美しい手”!」
映栄杉太郎丸「って、あれ!? 母上はお琴なんて弾かないはず・・・」
映栄杉蔵之介「黙るでござる! いまこの場において、現実など関係ござらん!」
映栄杉蔵之介「もっともっと妄想を爆発させるのでござる!」
映栄杉太郎丸「ち、父上! なんと生き生きとした表情をしているのですか!」

〇炎
映栄杉蔵之介「これまで歩んできた人生を感じられてこそ、美しさは滲み出る!」
映栄杉蔵之介「”古代王朝の生き残り”!」
映栄杉蔵之介「”母親のクローン”!」
映栄杉蔵之介「”記憶を無くした宇宙人”!」
映栄杉太郎丸「そ、それならば、吾輩は強い女性がよいと思います!」
映栄杉太郎丸「”アンドロイド”!」
映栄杉太郎丸「”変身合体”!」
映栄杉太郎丸「”人食い人狼”!」
映栄杉蔵之介「た、太郎丸・・・! よくぞこれほどまで欲を剥き出しに・・・」
映栄杉蔵之介「立派になったでござるなぁ」
映栄杉蔵之介「さあ、さらなる妄想の大海へ、漕ぎ出そうぞ!」
映栄杉太郎丸「はい、父上! どこまでもお供いたします!」

〇映栄杉家の外観

〇映栄杉太郎丸の部屋
「はぁはぁはぁ・・・」
「ど、どうしてこうなったでござる・・・」
映栄杉しのぶ「あんたら、さっきから何を騒いでんだい」
映栄杉しのぶ「な、なんだいその化物は!?」
映栄杉しのぶ「不気味で、禍々しくて・・・」
映栄杉しのぶ「まるで人間の業を詰め込んだみたいで寒気がするよ!」
映栄杉しのぶ「さっさと消しときな!」
映栄杉太郎丸「父上・・・」
映栄杉蔵之介「太郎丸よ、よく聞け。 人間の美しさとは・・・」
映栄杉蔵之介「心に宿るものでござる」
映栄杉太郎丸「説得力がまったくありません」

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