映栄杉さん家はお侍

編集長

イケメン月代パニック!(脚本)

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〇郊外の道路
りか「やっと帰れる~! もうクタクタだよ」
映栄杉ともえ「店長のお説教、長ぅございましたね・・・」
りか「猫動画で癒されよう」
映栄杉ともえ「わたくしは推しの補給を」
映栄杉ともえ「えっ?」
  『武家っ娘ちゃん、息してる!?』
  『武家っ娘さん、召されてない!?』
りか「何かあったの?」
映栄杉ともえ「推し友たちが、わたくしの命を心配して・・・」
映栄杉ともえ「ああああああ!!」
りか「え? え?」
りか「ともえ!?」
映栄杉ともえ「推しが・・・パインバンブーの松田くんが」
映栄杉ともえ「大型時代劇のドラマにご出演なさるそうです!」
りか「アイドルが、時代劇に?」
映栄杉ともえ「はい、大抜擢にございます!」
映栄杉ともえ「この侍の役なら、まず間違いなく」
映栄杉ともえ「松田くんが、月代(さかやき)姿になります!」
りか「『月代』って、何?」
映栄杉ともえ「額を剃り上げる、武士の髪型の事ですよ」
りか「それって、ちょんまげ頭のこと?」
映栄杉ともえ「はいっ、あんなイケてるお顔で月代なんて、お色気が過ぎてもうっ!」
りか「ごめん、ちょんまげのどこにお色気要素があるのか、わからないんだけど」
映栄杉ともえ「りかちゃん・・・貴女は知らないのですね」
りか「何を?」
映栄杉ともえ「男性の頭頂部はかつて、秘密に彩られたプライベートゾーンであったという事を!」
映栄杉ともえ「烏帽子で常に隠し、それを暴かれるのは褌(ふんどし)を取られるがごときタブーにございました」
りか「ふん・・・どし?」
映栄杉ともえ「それほどの秘境を、武士はあえて晒したのです」
映栄杉ともえ「頭頂部という弱点を亡きものとし、命を惜しまず戦い抜くために!」
映栄杉ともえ「潔いでしょう?」
りか「確かに、思い切りはいいけど」
映栄杉ともえ「りかちゃん、オールバックで額を見せるイケメンに色気は感じますか?」
りか「その色気はわかるよ」
映栄杉ともえ「でしたら、理解できるはずです」
映栄杉ともえ「額の限界を超えた、オーバーバックの魅力を!」
りか「オーバーバック・・・!」
映栄杉ともえ「イケメンが月代にするとなんと、美しい顔の有効面積が1.5倍にございます!」
映栄杉ともえ「想像するだけでドキドキして、心臓が口からまろび出そう!」

〇幻想2
  イケメンの面積が
  1.5倍・・・!

〇郊外の道路
りか「なんか・・・お色気な気がしてきた」
映栄杉ともえ「お色気でございましょう!?」
映栄杉ともえ「抜き身の頭頂部にそびえる、あらわにされた秘密兵器・・・」
映栄杉ともえ「それが髷(まげ)です!」
りか「あれって兵器なの!?」
映栄杉ともえ「お色気むんむんな月代の上から、髷銃口でハートを狙い撃ちしてきます!」

〇幻想2
  お色気むんむんな月代の上から
  ハートを狙い撃ち・・・!

〇郊外の道路
りか「私もその時代劇、見てみたくなってきた」
映栄杉ともえ「ぜひ! イケメン月代がたくさん出てますよ!」
りか「月代だ!」
映栄杉ともえ「どこですか?」
りか「北の方角から、オーバーバックの髷銃口が狙ってる・・・!」
映栄杉ともえ「なんとバチイケな月代!」
映栄杉ともえ「ですが」
映栄杉蔵之介「おっ、ともえではないか」
映栄杉ともえ「りかちゃん、月代の下を見てください」
映栄杉ともえ「イケメンが1.5倍ではなく、おっさんが1.5倍です」
りか「ほんとだ」
映栄杉蔵之介「いかがした? そんなに見つめられると照れるでござる~」

次のエピソード:「三十一文字(みそひともじ)とお侍(短歌)」

コメント

  • あはは!✨🥰イケメンの面積が1.5倍!!!!!!😂✨その発想良いですね✨確かにでもそう言われるとセクシーな感じがしてきますね!?✨🥰

    面白かったです!!✨ニコニコと楽しみました✨😆

    お父さん心配して来てくれたんですかね?なんだか最後も癒されました✨🥰

  • 間違いなく、綾さんの作品でした🤣
    お見事なプレゼン😂面白かったです✨

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