映栄杉さん家はお侍

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侍は都市伝説など恐れるに足らぬ(脚本)

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〇宿泊旅館
  修学旅行の宿にて
俊夫「あそこ、見える?」
映栄杉太郎丸「普通の天井でござろう」
俊夫「不気味な顔がジーッとこっちを見てる気がするんだけど」
映栄杉太郎丸「な、何を非科学的な事を言っておるでござるか。あ、あれは結露が原因のカビでござる」
俊夫「あれ? もしかして怖いの?」
映栄杉太郎丸「戯言を! 侍に怖いものなどござらん!」
翔「わ!」
映栄杉太郎丸「ギャア! 突然脅かすのは反則でござる!」
翔「太郎丸、この人形、不気味じゃない?」
映栄杉太郎丸「い、いたって普通の日本人形にござる」
翔「明日起きたら、ひざまで髪が・・・」
映栄杉太郎丸「またそんな非科学的な事を! 人形の髪は決して伸びはせぬ! こんな物、先生殿に預けて来るでござる!」
俊夫「侍に怖いものなど無い、か」
翔「人形を持つ手、震えてたけどね」
俊夫「いい事思いついた」
映栄杉太郎丸「先生殿から食堂に集合しろとのお達しでござる」
俊夫「じゃ、人数確認しよう。1」
翔「2」
映栄杉太郎丸「3」
俊夫「4」
翔「なんで4人いるの?」
俊夫「ここに3人しかいないよね。 まさか、座敷わらし?」
映栄杉太郎丸「あり得ぬ! 俊夫が4と言っただけでござる! 絶対にそうでござる!」

〇温泉旅館

〇宿泊旅館
俊夫「・・・」
映栄杉太郎丸「・・・」
俊夫「起きてる?」
映栄杉太郎丸「俊夫。先生殿が即座に就寝せよとおっしゃっていたでござろう」
俊夫「まさか、怖いの?」
映栄杉太郎丸「先程も申したが、侍に怖いものなど存在せぬ」
俊夫「ある女性が電車にひかれて、上半身と下半身が真っ二つになったんだって」
翔「うわ、都市伝説?」
俊夫「そうしたら」
映栄杉太郎丸「そのまま死にきれず、両手を使って歩き出したテケテケの話なんて嘘でござる!」
俊夫「おい、先に結末を言うなよ」
映栄杉太郎丸「もう、やめるでござる!」
俊夫「じゃあ別の話。かかってきたら取っちゃいけない電話番号があって」
映栄杉太郎丸「000-0000-0000からきた電話を取ると、すぐ死ぬなんて嘘でござる」
俊夫「何で先に言うんだよ!」
映栄杉太郎丸「即座に就寝でござる・・・」
俊夫「違う話ね。終電に乗ったら」
映栄杉太郎丸「知らない駅にたどり着いて、二度と帰って来れなくなるきさらぎ駅なんて無いでござる!」
翔「太郎丸すごい!」
俊夫「新築の廊下に赤いクレヨンが落ちてて」
映栄杉太郎丸「壁をはがしたら謎の小部屋があって、壁一面にお母さんごめんさないと書かれている赤い部屋なんてないでござる!」
翔「これは?」
俊夫「正解・・・」
映栄杉太郎丸「もう、嫌でござる!」
俊夫「まだだ。田んぼの中央にくねくね・・・」

〇温泉旅館

〇屋敷の大広間
華子「おはようございます」
先生「おかしいな。男子はまだか」
俊夫「おはようございます・・・」
先生「おは・・・」
華子「お化け!」
映栄杉太郎丸「なんと非科学的な。 睡眠不足のクマでござる」

次のエピソード:Let’s 応援上映

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