映栄杉さん家はお侍

編集長

Let’s 応援上映(脚本)

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〇映画館の座席
映栄杉ともえ「はぁ、「オクテット・アイドル」が映画化するだなんて、まるで夢を見ているよう!」
あかり「推しが大画面に映るとか正気を保てる気がしないんだけど!」
映栄杉ともえ「ゲーム画面でも狂おしい程ですのに!」
あかり「・・・ところで、そのでっかい風呂敷、なに?」
映栄杉ともえ「楽器ですよ。今回の応援上映一番の楽しみではございませんか」
あかり「いやまあ確かに、楽器ならなんでも持ち込みOKってサイトにあったけど・・・」

〇開けた交差点
プロデューサー「諦めないでください! あなたには才能があります!」
プロデューサー「だから、この手を取って!」
エイト「わかった、信じるよ」
エイト「あんたと一緒に、世界一のアイドルになってやる!」

〇映画館の座席
あかり「マラカスもペンライトも振り足りない!」
映栄杉ともえ「わたくしも顔があと十個は欲しい!」
あかり「腕じゃなくて?」
あかり「って、何それ!?」
映栄杉ともえ「笙(しょう)ですよ。ご存じありませんか?」
あかり「名前は知らなかった。 笙っていうんだソレ」
あかり「・・・で、なんでそんなの持ってるの?」
映栄杉ともえ「楽器は「なんでも」持ち込みOKとの事でしたので」
あかり「いやでも、ソレはなんかこう・・・違うでしょ」
映栄杉ともえ「雅な音色で推しの尊み十割増しにございます!」
あかり「あダメだ通じない」

〇映画館の座席
エイト「これがオレ達のデビューソング── 「きらめきのオクターブ」だ!」
映栄杉ともえ「はっ、これは全プレイヤーが涙したという一章中盤の名シーン!」
あかり「待って待って待って」
あかり「今度は何!?」
映栄杉ともえ「大和笛(やまとぶえ)です」
映栄杉ともえ「頑張る推しへ祈りを捧げる為の楽器といえば、コレ一択にございます!」
あかり「神楽じゃないんだからさあ・・・」
あかり「もしかして、こういうのしか持ってきてない、とか?」
映栄杉ともえ「まさか! 多種多様な楽器を取り揃えておりますとも!」
あかり「例えば?」
映栄杉ともえ「拍子木(ひょうしぎ)!」
あかり「火の用心の時のヤツじゃん」
映栄杉ともえ「法螺貝(ほらがい)!」
あかり「開戦しようとすんな!」
映栄杉ともえ「お琴!」
あかり「それどこに仕舞ってたの!?」
映栄杉ともえ「これだけあれば、エイトくんの美しさを存分に引き立てる事ができます!」
あかり「ともえの気合いは十分わかったよ・・・」
あかり「でもさ、どれも片手で演奏するのはキツそうだし」
あかり「ペンライト、一緒に振れなくない?」
映栄杉ともえ「あ」
映栄杉ともえ「ああああああ!! 完っ全に忘れておりました!!」
映栄杉ともえ「途中まではともかく、終盤に来るであろう一章クライマックスシーンは、絶対にペンライトを振りたい!!」
あかり「私のマラカス片方貸そうか?」
映栄杉ともえ「マラカス・・・」
映栄杉ともえ「ハッ! そうです!」
映栄杉ともえ「確か奥の方に・・・」

〇コンサート会場
エイト「ファンのみんながいてくれたから、オレ達はここまで来れたんだ」
エイト「これから先の一歩は、みんなとの思い出が詰まったこの曲で始めたい」
エイト「聞いてくれ、「きらめきのオクターブ」!」

〇映画館の座席
映栄杉ともえ「エイトくーん!! かっこようございますー!!」
あかり「確かに鳴子(なるこ)なら片手でいけるけど」
あかり「よさこいソーランみたいになってない?」
映栄杉ともえ「盛り上がっていれば問題ありません!」
映栄杉ともえ「どっこいしょ~、どっこいしょ!」

次のエピソード:いざファンサを狙え!!推しをお慕いカンペうちわ

コメント

  • TapNovelにある和のSEが活かされており、音ありで楽しめる作品でした^^ 応援上映に行ったことはないのですが、こんなに盛り上がるのなら、興味が湧いてきました!笑

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