チャプター02:落ちてきた少女(脚本)
〇港の倉庫
地球・経済特区トーキョー
湾岸部Bクラスエリア
”島風サルベージ”社屋
〇事務所
────同・オペレーションルーム
(事務所)
社員「作業用オタッグ、現在オールグリーン」
社員「浸水率、現状ゼロを維持しています」
ガミジン・ルーズ「・・・若、調子はどうです?」
ガミジン・ルーズ(35)
島風サルベージ・代表取締役社長代理
〇水中
〇トラックのシート
ユウ・シマカゼ「調子は良好!ガミジンさんの整備のお陰だよ」
ユウ・シマカゼ(17)
カイオウ大学技術部一年
兼・島風サルベージ代表取締役社長(仮)
兼────本作の主人公
ガミジン・ルーズ「しかしすいません、折角の休みにサルベージなんて・・・」
ユウ・シマカゼ「まさか!むしろ休みの日にデブリが落ちてきてよかったよ」
〇事務所
社員「ウチでSMの操縦が一番美味いの若ですもんね」
ガミジン・ルーズ「バカ!普通はお前らがいく所だぞ!」
社員「それ言ったら代理だって早く免許取ってくださいよ!!」
ガミジン・ルーズ「そ、それ言うなよぉ・・・」
ユウ・シマカゼ「ははは、二人共免許頑張ってくださいね」
社員「それにしても、本当にただのデブリじゃないんですか?いつものSMの残骸とかでもなく?」
ガミジン・ルーズ「ん、ああ・・・哨戒用のドローンラジコンのセンサーに火星で採れるレアメタルの反応があった」
ガミジン・ルーズ「しかもかなり大きい。回収して特定のルートを使って転売すれば・・・」
ガミジン・ルーズ「ボーナスが出るぐらいには金になる!」
社員「ボーナス!?生まれて始めてききましたよ!!」
ユウ・シマカゼ「そういう事なら、社長として俺も頑張って回収しまないとね!!」
社員「たのんますよ社長ーッ!! ボーナス♪ボーナス♪」
ガミジン・ルーズ「ははは、調子の良い奴め」
〇水中
ユウ・シマカゼ「目標まで30・・・20・・・視界に出ます」
ユウ・シマカゼ「これは・・・」
〇トラックのシート
ユウ・シマカゼ「えー・・・こちらユウ、目的物と接触。 赤いコンテナ、箱です。オタッグよりも少し大きい・・・オーバー?」
ガミジン・ルーズ「こちら本社。コンテナに何か特徴は?」
ユウ・シマカゼ「保有者、組織がわかるような物は見られず。至って普通のコンテナだよ」
ユウ・シマカゼ「でも、中から火星の地盤で出た放射線を感知。中にあるのは火星のレアメタル、間違いない」
社員「どうします?デブリじゃなくて、どこかの組織の落とし物かも・・・」
ガミジン・ルーズ「だとしても放ってはおけんだろ。若、回収願います」
ユウ・シマカゼ「了解了解、これより回収作業に入ります」
〇港の倉庫
〇倉庫の搬入口(トラック無し)
社員「・・・あっ、戻ってきた!!」
ユウ・シマカゼ「・・・ふう」
ガミジン・ルーズ「若!!ご苦労さまです」
ユウ・シマカゼ「こちらこそ、ガミジンさん」
社員「それでこれが・・・」
ユウ・シマカゼ「俺達のボーナス・・・かもしれないもの」
ユウ・シマカゼ「ガミジンさん、開きそう?」
ガミジン・ルーズ「ちょい待ち・・・ふむ」
ガミジン・ルーズ「運が良かった、電子制御によるオートロック式だ。なら、外からいじってやれば・・・」
ガミジン・ルーズ「みんな離れて!!何が入ってるかわからないよ!!」
社員「は、はい・・・!!」
ユウ・シマカゼ「・・・・・・」
社員「!!!!」
ガミジン・ルーズ「なん・・・ッ!?」
ユウ・シマカゼ「・・・ウソぉ」
ガミジン・ルーズ「こ、これ・・・は」
ユウ・シマカゼ「スタチューモジュール・・・だよな? しかも、見たことないタイプの」
社員「テレビでやってたメデューサの新型機じゃ・・・」
ガミジン・ルーズ「いや、あれとは似ても似つかん・・・第一、レアメタルの反応はこいつから出ている」
社員「じゃ、じゃあどこの機体だってんです? まさか・・・」
ユウ・シマカゼ「・・・ん?」
ユウ・シマカゼ(救命カプセルだよな?あれ・・・)
ガミジン・ルーズ「あ、ああちょっ、若!?」
ユウ・シマカゼ「救命カプセルだ!!中に人がいるかも・・・」
社員「お・・・女の子!?」
ユウ・シマカゼ「・・・・・・」
ユウ・シマカゼ(おっぱいでけぇ・・・)
ガミジン・ルーズ「謎のメカと謎の美少女・・・陳腐だなぁ」
セレスティナ・ベガ「・・・・・・んっ・・・・」
社員「あっ」
ガミジン・ルーズ「目覚ますぞ・・・」
ユウ・シマカゼ「・・・・・・」
セレスティナ・ベガ「・・・・・・」
セレスティナ・ベガ「・・・・・くあ・・・あ」
セレスティナ・ベガ「・・・あら?ここは・・・」
ユウ・シマカゼ「・・・・・・ア・・・」
ユウ・シマカゼ「・・・っと、その・・・」
ガミジン・ルーズ(ああっ!!若は我々の同族の陰キャオタクボーイ!!女の子との会話には慣れてないんだ!!)
セレスティナ・ベガ「あら・・・ここは、まさか連合軍の基地なんですか!?」
ユウ・シマカゼ「い、いや・・・いえ違います!! 僕ら島風サルベージっていう民間企業でして・・・」
ユウ・シマカゼ「・・・あの・・・あなたは?」
セレスティナ・ベガ「・・・悪い人達じゃなさそうですね」
セレスティナ・ベガ「私はセレスティナ、セレスティナ・ベガ」
セレスティナ・ベガ(13)
サーフェイサー王国宮廷勤務従女
セレスティナ・ベガ「お気軽にセレスと呼んでください♪」
兼────反政府組織
「表現の自由戦士」構成員