Chart1-4.風船(脚本)
〇近未来の闘技場
〇研究施設の玄関前
道化のフォビック「フム‥」
道化のフォビック「素晴らシイ!」
道化のフォビック「やはり子供ハ‥」
道化のフォビック「元気がイチバン、ダ!」
テトラ「あのさぁ」
テトラ「見学するのは自由だけれどさ‥」
テトラ「アンタは "重要監視対象"なのを忘れないでね?」
テトラ「子狩り道化師── "ピエール・チャイルドマン"」
ピエール「──エエ、モチロン」
ピエール「心得ていますトモ」
テトラ「妙なマネをしてみなさい?」
テトラ「即、始末するから」
ピエール「待ってくだサイ、落ち着いてくだサイ」
ピエール「吾輩には"能力行使出来ナイ"事、 アナタはご存知の筈デス‥」
ピエール「危害ヲ加える術ナンテありまセン‥」
テトラ「──それもそうね」
テトラ「サバイバルまでは暴れてほしくないし‥」
テトラ「安心して? 当日はちゃあんと利用させてもらうから!」
ピエール「有難き幸せデスッ!」
ピエール「吾輩カラとびっきりの愛-ラヴ-を プレゼント・フォー・ユーゥ!」
テトラ「──今、○ぬ?」
ピエール「冗談デス‥」
ピエール「サテ‥吾輩は他のフォビックを見学しマス」
テトラ「待ちなさいよ!」
ピエール「監視してモ構いまセンガ、 アナタも演習担当なのでショウ?」
ピエール「吾輩の相手をしてイル場合デスカ?」
テトラ(コイツ──ッ!)
ピエール「デハ──」
テトラ「ハァ〜」
ク ソ が ! !
テトラ(アタイが、冷や汗かくなんて‥)
テトラ(能力封じられてるってのに‥なんてヤツなの)
〇黒
ピエール「ピアッ、ピアッ、ピアッ‥」
ピエール「嗚呼‥」
ピエール「サバイバルが──楽しみダ」
〇近未来の闘技場
【3日目】
PiC:トレーニングルーム
フウリ「ふふふ〜♪」
トバリノ「おいおい、 初っ端から飛ばし過ぎじゃないか?」
フウリ「まあまあ見ててよ」
フウリ「これは"景気づけ"だから♪」
〇白
〇近未来の闘技場
ファー「キレイ──です!」
トバリノ「凝っているなあ‥!」
トバリノ(やはり異能力は、 "こう"使われるべきだよな)
フウリ「喜んでくれたようね♪」
フウリ「これが──あたしのフォビア‥」
フウリ「風船恐怖症-グラボフォビア-っていうの」
フウリ「圧縮させた空気が詰まった、 風船爆弾(バルーンボム)を生成するわ」
ファー「ぼ、爆弾(ボム)!?」
フウリ「さて、ファーちゃんに問題です!」
フウリ「そんな風船が ヒトやモノに破裂するとどうなると思う?」
ファー「吹き飛んじゃいますっ!」
ファー「この演習部屋だってきっと、 崩れてしまいますし‥」
フウリ「あっはっはっは、大丈夫、大丈夫! どの演習部屋も頑丈だから!」
フウリ「でも大正解!」
フウリ「あたしの風船を甘く見てると ぶっ飛ばされちゃうから気をつけてね!」
トバリノ「物騒だなぁ‥」
フウリ「前に他のフォビックと 手合わせしてるから検証済みよ!」
フウリ「トバリノ先生とも 割と本気で相手になったし」
トバリノ「そうだな、 俺も久々に本気出してた気がするなぁ」
フウリ「いや先生の能力、反則過ぎるし!」
トバリノ「ははは、光栄だ」
ファー(先生、楽しそう‥)
ファー「そういえば、 リコさんが居ないのですが‥」
トバリノ「ああ、リコなら──」
〇研究施設の玄関前
よし((👋🏻))よし
〇近未来の闘技場
トバリノ「外で待機してもらっているよ」
トバリノ「万が一、怪我した時の為に」
トバリノ「きっと外装のモニターで 観戦しているんじゃないかな」
ファー(ほっ‥)
ファー("寂しい")
ファー(そう思うのは、 私が成長してないからかな‥)
フウリ「ふふっ、なんだか微笑ましいね!」
ファー「えっ?」
フウリ「気に障っちゃったら、ゴメン」
フウリ「友達の安否確認みたいでつい、ね」
フウリ「あたしも最初、先生に聞いたのよ そしたらリクハも保護されてるって!」
フウリ「もう、すこぶる安心したわ!」
フウリ「あの子ったらマイペースで、 いつものんびりしてるから危なっかしくて‥ (ぶつぶつ)」
トバリノ「はっはっは、仲良しなんだな!」
ファー(リクハさん──きっと、大切な人なんだ)
フウリ「さて」
フウリ「余計な緊張が解れたところで‥」
フウリ「始めますか!」
フウリ「今度はキミが見せる番だよ」
ファー「頑張りますっ!」
フウリ「おっ?」
フウリ(マズい、落ちる‥!)
フウリ「──"ばろん"!」
フウリ「ふぅ‥」
フウリ「あっぶないコトするのねぇキミ!」
((👊🏻))グッ
フウリ「床に当たったら、どうなっていただろうね」
フウリ「イケナイ子だっ♪」
ファー「ごめんなさいっ!」
フウリ「えー? どーしよっかなー?」
フウリ「う〜ん・・・」
〇近未来の闘技場
フウリ「だめーっ♪ 許してあげなーい♪」
フウリ「さあ、この量の風船爆弾‥」
フウリ「キミはどう攻略するのかな?」
ファー「フウリさんも危ないんじゃ‥」
フウリ「ああ、あたしには"ばろん"が居るから!」
フウリ「安心していいよ♪」
ファー(私はすこぶる不安ですっ!)
ファー(こんなの、無理‥)
ファー(どうすればいいの‥)
〇黒
だ い じょ う ぶ
ファー(また、あの声‥)
ひ だ り て を あ げ て
ファー(言われるがままに‥)
ぜ
ん
ぶ
ファー(身体が反応して‥)
能力(チカラ)が大きくなる!
フッ ト バ シ チャ エ !
〇近未来の闘技場
ファー「先生! ! フウリさん避けて! !」
フウリ「ばろん──ッ! !」
フウリ(これなら──)
〇白
フウリ「あたしの風船が‥!」
フウリ「一瞬で──ッ!?」
フウリ「ぐ‥っ!」
フウリ「なんて、力なの‥!?」
フウリ「押されてる‥!?」
トバリノ「それだけじゃないぞ‥!」
トバリノ「背後に吸い寄せられるような──まるで‥」
トバリノ「"落ちている"ような感覚──ッ!?」
〇近未来の闘技場
トバリノ「危なかったな‥」
フウリ「てか、あたしを盾にしないでよ先生っ!」
トバリノ「すまない、安全だと思ったからつい‥」
フウリ「まあ、賢明な判断だけど」
トバリノ「リコ‥」
フウリ「リコさん、雰囲気変わった?」
トバリノ「フウリも、そう思うか?」
フウリ「うん‥」
フウリ「だって、あたしが初めて会った時は──」
〇黒背景
あんなに虚(うつろ)で怖かったのに
〇近未来の闘技場
トバリノ(ファーさんは‥)
トバリノ(リコにとって、どんな存在なんだ?)
トバリノ(いつか──教えてくれるかい)
〇集中治療室
PiC:メディカルルーム
ファー「ここは──どこ‥」
すぅ‥ すぅ‥
トバリノ「リコが看病してくれたんだよ」
フウリ「あ、やっと起きた!」
おっとりした少女「この子がファーちゃんなんだあ! かわいい〜!」
ファー「か、かわいい‥」
ファー「あの、もしかしてフウリさんのお友達の‥」
フウリ「そうそう! んじゃ自己紹介よろしくー」
リクハ「リクハっていうんだよ〜 よろしくね〜」
フウリ「またの名を"スノードーム"!」
リクハ「はわっ! やっぱりタマユキ・リクハでお願いします」
ファー「私はファー・ミルフィーユです!」
ファー「よろしくお願いしますっ!」
なでよし((👋🏻))なでこ
ファー(寝ながら頭撫でてるっ!?)
ファー「──特訓相手に、です?」
フウリ「そ!」
フウリ「なるべく多くの能力者と手合わせしておいたほうが、勉強になるし」
リクハ「私もまだまだ未熟モノだから、 練習相手を増やしたいんだ〜」
トバリノ「スケジュールに関しては気にしなくていいぞ」
トバリノ「むしろ、複数人同時のほうが 管理者側も都合が良いんだ」
フウリ「管理者って少人数らしいから、 あたし達の面倒見るのが大変なんだって」
リクハ「トバリノ先生の担当は私達3人なんだよ〜」
リクハ「だから、丁度いいんじゃないかなあって」
ファー「でも、私なんかでいいんでしょうか?」
ファー「また迷惑をかけてしまいそうで、心配で‥」
ファー「リコさん‥」
トバリノ「リコはそう思ってないみたいだぞ?」
リクハ「もちろん、私達だって!」
フウリ「あれしきの事で、 ビビってなんかないんだからね!」
フウリ「あたし達は──」
フウリ「"恐怖症(チカラ)と向き合っている"から」
フウリ「でしょ?」
〇中華料理店
シー「安心するネ! ワタシ達は "フォビアと向き合う者"には優しいネ」
ファー「"向き合う者"?」
シー「フォビアを克服して 超能力を扱えるようになりたいヒトの事ネ」
〇集中治療室
ファー「──はい!」
ファー「よろしくお願いします!」
私も
"向き合う"
って
決めたんだから
演出が毎回アニメみたいにぬるぬる動いてかっこいい✨
ばろんの動きがユーモラスで面白いしなにやら不穏なピエールさんの登場でこの先気になります。
なでなでされるファーちゃんもかわいい。
能力が扱えるようになってきたファーちゃんの瞳の色が……!
風船恐怖症ってどんなトラウマなんでしょうね😅
興味深いです!!
色々な恐怖症があって面白いですね。
また、ばろんってどういう役割なんだろう?
色々と新しい能力が見られると面白いなと思いました!
謎めいたピエールは魅力的ですね!!
フウリさんの能力は風船爆弾ですか。
使い方では人を幸せにし、不幸にもしますね。
手合わせの最中、一瞬だけファーちゃんの瞳の色が変わったのが気掛かり……。
フウリさんの友人、リクハさんがスノードームと呼ばれるということは雪に関係する能力(恐怖症)を持っているのかな?
1番気になるのはピエールという道化師。
僕の名前、ピーターのフランス語読み。岩が由来な訳ですが恐怖症と関係……してそうな気がする。