未球~MIKYUU~

きゃまっこ

エピソード4 えっ、逃がした!? それヤバイよ(脚本)

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〇化学研究室
  ルルとハヤは“神秘局”に急行した。
サナ「うわーん ごめんなさい~」
ルル「ハヤちゃん、本当にビリビリした」
  この世界の魔法は、大きく分けて生活魔法、自然魔法、混沌魔法の3つに分類されている。
  生活魔法は、この“未球”で暮らす生物が使える最低限の魔法である。
  例を挙げるとするなら、運転魔法(車を動かす)、電力魔法(電気を点ける、エアコンを消す)がある。
  自然魔法は、生活魔法と似通う部分はあるものの、力を攻撃や防御に使える部分で異なる。
  火・水・大地・風・雷の5つを軸としながら、派生の魔法が存在する。
  ハヤは雷系統の魔法を使う。特に重大なミスをした者に電流を喰らわせ、反省を促す。相手が誰であろうと実行される。
  調節はされているが、結構痛いらしい。
  混沌魔法は、使い方次第で良くも悪くもなる扱いが難しい魔法である。
  使える者も少ない。
  光・闇・有(ゆう)・無(無)の4つがあり、派生が存在する。
  ルルは有の魔法が使えるのだが、詳しい内容の説明は後程することにする。
ルル「ハヤちゃん、落ち着こう」
ルル「えっと、謝っても仕方ないことですし、状況を聞かせて頂きましょうか」
  ルルとハヤは、連絡がなければ行く筈だった居酒屋の料理を出前で取らせ、食べながら話を聞くことにした。
サナ「今日は私が捕獲生物をチェックする担当でした」
サナ「レベル5だけは普段していないのですが、今日は専任の方が外せない用事で、私がレベル5もチェックするように言われました」
ハヤ「サナさん、普段はレベル5は担当していないんですね」
サナ「はい」
ルル「あー、てことは耐性なかったのか」
  レベル5に認定されている生物は、彼らにとっては“悪戯”をしたい欲求が強く、捕獲されても外に出ようとする者が多い。
  巧みな話術で誘惑して、自分の思い通りに相手を動かす術に長けている。
  故にレベル5だけは、誘惑に対する耐性が強い者が選ばれているのである。
ハヤ「サナさんをレベル5へ送った上の方も責任がありますね」
ルル「後で局長には話しておこう」
ルル「それで、レベル5の子達をチェックしている時に無の妖精が話しかけられたのですか?」
サナ「はい、無の妖精が居るガラスの前を通ったら話しかけられました」

〇魔法陣のある研究室
  サナは当時のことを語る。
サナ「レベル5の区間は入ったことないから緊張する」
無の妖精「お前、見ない顔だな」
サナ「うわっ えっと、無の妖精・・・・・・さん?」
サナ「あ、えっと、普段担当している方が、今日はどうしても来られないので、私が来ました」
無の妖精「ふーん」
無の妖精「ねー、あんた、何か願い事無い?」
無の妖精「あればこと無の妖精様が叶えてあげるよ」
無の妖精「ここから出してくれるのと引き換えにね」
サナ「でも、上からダメって言われているし・・・・・・」
無の妖精「えー、つまんないの」
無の妖精「いいじゃん! ちょっとくらい」
無の妖精「直ぐ戻ってきてやるから」
無の妖精「そうすれば、お前は怒られないだろ?」
サナ「確かに」
サナ「なら、願いを叶えてくれるって言うんなら・・・・・・」

〇化学研究室
  回想を聞いたルルとハヤは頭を抱えることになった。
ルル「それで、願い事を言って、逃がしちゃったわけですね」
ハヤ「しかも、誰かまたは何かを消して欲しいという願い事をですよね」
サナ「でも、何を消して欲しいって言ったのか覚えてなくて」
ルル「無の妖精は全てを過去から未来において存在自体を無にしますからね」
ルル「何が消えたかサナさんも他の人も記憶していないでしょう」
ハヤ「生物だとかなりヤバイですね 物も確かにダメですけど」
ルル「歴史が変わる・・・・・・」
ルル「だから、私が呼ばれたということなのですね」
  ルルの使う有の魔法は、存在する物全ての存在を肯定する。他からの干渉は一切受けない。
  故に例え、忘れ去られた物があっても、有の魔法を使えば、存在した筈のものを思い出すことがてきるのである。
ルル「では、サナさんに魔法を掛けて、何が消えたのかを探りましょう」
サナ「よろしくお願いします」
  エピソード5に続く

次のエピソード:エピソード5 肯定する? 必ず実現するから!

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