ロボット君

夏目心 KOKORONATSUME

6 周囲の評価(脚本)

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〇オフィスのフロア
藤原直樹「・・・・・・」
モブ女「麻美ちゃんおめでとう!」
北澤麻美「ありがとうございます!まさか私が考えたプレゼンが採用されるなんて、夢にも思いませんでした!」
モブ女「でも本当凄いわ!でも大変なのはここからよ!」
北澤麻美「はい!」
藤原直樹「何でだよ・・・あいつ僕より低学歴なのに、何であいつのプレゼンが上手く行って、僕のが採用されないなんて・・・」
  入社してから数ヶ月。僕は何度か会社へ貢献しようとしてプランを建てたが、どれもこれも不採用だった。
  それだけならまだしも、最近は僕より学力の低い奴らにどんどん先を越されて、僕は未だに底辺の仕事しかやらせてもらえて無い。
高倉芳樹「北澤、聞いたぜ・・・プレゼン上手く行ったんだって?」
北澤麻美「先輩!はい!先輩が助けてくれたお陰です!」
高倉芳樹「いやいや!俺はちょっと助言しただけだし、一番頑張ったのは北澤でしょ!?」
北澤麻美「そんな謙遜しないで下さい!あの、良かったら、今日の仕事終わったら食事とか行きませんか?」
高倉芳樹「え?あ、大丈夫だよ・・・」
北澤麻美「・・・!ありがとうございます!オススメのお店、紹介しますね!」
藤原直樹「何でだよ・・・僕の方が優秀なのに・・・!?」

〇オフィスの廊下
藤原直樹「ん?向こうに誰かいるな・・・」
藤原直樹「一体何の話だ?」
モブ女「ねぇ、藤原君ってどう思う?」
モブ女「そうね・・・何と言うか、ドキワミ大学を首席で卒業したってのは本当っぽいけど、何か頼り無いと言うか・・・」
モブ女「アイディアも独り善がりだし、周囲への配慮がなってないと言うか・・・」
モブ女「そうだよね・・・寧ろ勉強し過ぎて人との接し方が全然駄目なんだよね・・・ここに来てから周囲との連携取れて無いし・・・」
モブ女「彼、あのままやっても良い事無いよね・・・」
モブ女「そうだよね・・・何より、藤原君の事好きになる人、一人もいないんじゃ無い?って思っちゃうのよね・・・」
藤原直樹「は、はぁ!?僕って、周りからそんな風に見られてたのか!?」
藤原直樹「低学歴の分際で、ふざけやがってぇぇ!!」

〇オフィスのフロア
藤原直樹「部長!一言良いですか!?」
部長「ん?どうしたんだい藤原君?」
部長「え!?ど、どうしたんだい!?」
藤原直樹「何で僕はいつまで経っても低レベルな仕事しかさせてもらえないんですか!?この前プレゼン採用された北澤は高卒で、」
藤原直樹「ドキワミ首席卒の僕は何で誰にも評価されないんですか!?」
部長「え?もしかして、その事を根に持って?」
藤原直樹「部長!ここは一流企業でしょ!!一流なら、より優れた学力を持った僕の方が評価されるべきでしょ!?」
部長「・・・そうか、言いたい事は良く分かった・・・君がドキワミ大学で成績トップだと言う事は面接の時に理解したよ・・・」
部長「だけどな、それだけでは社会人としてやって行けんぞ?」
藤原直樹「はぁ??」
部長「どんな職場に置いても、大切なのは失敗を受け入れて次へ繋げる事・・・他者に対する敬意や誠実さ・・・一番肝心なのは」
部長「協調性だ・・・藤原君、前から言っているが、君のプランは負担が掛かり過ぎてる・・・信頼が欲しいと言うなら・・・」
部長「先ず周りの話を良く聞いてだな・・・」
藤原直樹「この僕が低学歴どもと協力しろと!?ふざけるのも大概にして下さい!もう良いです!僕が寄り優れてると言う事を、」
藤原直樹「直接上に見せ付けてやります!!」
部長「あぁ!待ちたまえ藤原君・・・!!」
部長「だ、駄目か、学歴に囚われ過ぎて聞く耳を持とうとして無い・・・」
  その後、僕は自分の実力をありったけ上の連中に見せ付けるも、時間の無駄だと言われて追い返されるのだった。

次のエピソード:7 拭えぬ苛立ち

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