高嶺の花に手を伸ばして

夏目心 KOKORONATSUME

11 修羅場に合う速水(脚本)

高嶺の花に手を伸ばして

夏目心 KOKORONATSUME

今すぐ読む

高嶺の花に手を伸ばして
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇通学路
  それから数日が経ち、一学期が終って夏休みになった。宿題は3日掛けて終らせて、8月の頭には剣道部全員夏目パークに
  合宿に行き、地元に残った速水と智也はと言うと。
速水康太「あぁ・・・一週間もアカリさんと離れ離れだなんて・・・何て悲しい現実なんだ・・・」
須藤智也「おいおい、いつまで落ち込んでるんだよ・・・」
速水康太「だってよぉ!一週間だぞ!一週間も会えないなんて辛過ぎるだろ!!アカリさん・・・寂しがって無いかなぁ・・・」
須藤智也「そっか・・・お前の頭がおめでたいって事が良く分かったよ・・・」
天上院茜「あら?速水君?こんな所で奇遇ね!」
速水康太「あれ?天上院さん!?」
須藤智也「あ、この前の・・・」
天上院茜「速水君、お友達と一緒にお出かけ?」
速水康太「まぁ、そんな所!」
須藤智也「何と言うかこう、これから図書館でこいつに宿題俺が教えに行くんだ・・・」
速水康太「あぁもうそれ言うなよ・・・折角の夏休みだってのに・・・」
須藤智也「おいおい、補習と追試乗り越えてそれではい終わりな訳無いだろ?そもそも学生の本分は勉強なんだから・・・」
須藤智也「後でやらないと自分が困るぜ?」
速水康太「とほほ・・・」
天上院茜「そうなんだね!ねぇ、良かったら私も一緒して良いかな?分からない所私も教えるから!」
速水康太「え?マジで?勿論良いぜ!一緒にやろう!」
天上院茜「ありがとう!今日は宜しくね!」
須藤智也「速水・・・分かってると思うが、今日は確りやってくれよ?」
速水康太「分かってるって!天上院さん、行こう!」
須藤智也「・・・何だろう・・・嫌な予感がするな・・・」
浮島可憐「・・・・・・」

〇綺麗な図書館
須藤智也「それで、ここがこうなる訳で・・・」
速水康太「なるほどな!こうして見ると智也の説明分かり易いな!」
須藤智也「今頃気付くなよ・・・」
天上院茜「そうだね!須藤君の説明凄く上手いよ!須藤君勉強できる方なの?」
須藤智也「まぁね・・・次の期末は一位目標にしてるから・・・この前は9位だったけど・・・」
天上院茜「凄いね!私も応援してるよ!」
須藤智也「ありがとう・・・」
須藤智也「(そう言えば、天上院さんの事、どこかで見た気がしたが・・・どこだったっけ・・・って、)」
須藤智也「あ、ここ俺もまだ参考書見ないと分からないや・・・探して来るからちょっと待ってて・・・」
速水康太「おう!待ってる!」
須藤智也「分かってると思うが、居眠りするなよ?」
天上院茜「速水君、良かったらそこ私が教えようか?」
速水康太「え?天上院さん分かるの?」
天上院茜「うん!あのね、ここはこうすると・・・」
速水康太「ふむふむ・・・」
浮島可憐「速水君、こんな所で奇遇ね・・・」
速水康太「あれ?浮島じゃ無いか・・・こんな所で何やってるんだよ?」
浮島可憐「それはこっちの台詞!速水君は別の女の子とデートですか?」
速水康太「いや、俺宿題教えてもらいに来ただけだが、どうしたんだ?」
浮島可憐「ふ〜ん・・・宿題教えてもらう為にね・・・本当はデートか何かじゃ無いの?可愛い女の子なら誰でも良い訳?」
天上院茜「ちょっとちょっと!もしかして妬いてるの?あなたの言う通り二人で宿題やってるだけだし、何か問題でもある?」
浮島可憐「二人でって・・・今二人でって言った!?」
速水康太「お、おい浮島落ち着けって!今日は智也も一緒だし、本当に宿題教えてもらう為に!!」
天上院茜「どうしたの速水君?宿題なら今私が教えてるじゃん・・・」
浮島可憐「速水君!説明してくれない!?」
須藤智也「あぁ、やっと参考書見つけた・・・速水の奴寝てないかな・・・」
須藤智也「って・・・え!?」
浮島可憐「速水君!この前一緒に買い物したよね!?あたしは速水君と仲良くなって見たいと思ってお近付きになったのに、」
浮島可憐「可愛い女なら誰でも良い訳!?」
速水康太「い、いや!だからそうじゃ無くて!」
天上院茜「そうだよ!こんな幼稚な事で怒るなんて君子供だね!只宿題教えてるだけなのに!」
浮島可憐「何ですってぇ!?そもそもあなた何者よ!!」
速水康太「だぁもう落ち着けって!浮島!俺が好きなのは月島アカリさんだけで、この前買い物に付き合ったのはアカリさんとの」
速水康太「予行演習でって・・・」
速水康太「あ・・・」
浮島可憐「速水君?今なんて言ったの?」
天上院茜「本当だね・・・今のは男として最低な発言だね・・・」
速水康太「いや、だから・・・あの・・・」
天上院茜「そんな風に言われちゃうと、何だか私、頑張りたくなっちゃうなぁ・・・」
浮島可憐「速水君?色々と説明してくれるよね?」
速水康太「あ、あぁ・・・」
須藤智也「あ〜やっちまったよ速水の奴・・・こうなっちまったら俺にもどうもできないな・・・」
須藤智也「何だよ・・・折角宿題やりに来たのに・・・」
  修羅場になってしまった速水に呆れてしまい、智也は何も言わずに去ってしまった。速水は速水で大した言い訳もできず、
  只々あたふたするだけだった。
モブ男「お客様!他の方に迷惑ですので、お静かにお願いします!」
天上院茜「あ、大変失礼致しました!私達もう行きますね!」
天上院茜「速水君、続きは別の所でやりましょう!」
速水康太「は、はい・・・」
浮島可憐「速水君・・・説明が終わるまで今日は帰さないからね?」
速水康太「は、はい!(くそぉ、智也はまだ戻らないのか!?)」

次のエピソード:12 剣道部の合宿

ページTOPへ