高嶺の花に手を伸ばして

夏目心 KOKORONATSUME

6 寄り添い(脚本)

高嶺の花に手を伸ばして

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〇男の子の一人部屋
  その日の夜。
星野慎太郎「ふわ〜・・・やる事もやったし、そろそろ寝るか・・・」
星野慎太郎「ん?知らない番号からの着信・・・誰からだ?」
星野慎太郎「もしもし?」
スマホ「あ!もしもし!星野慎太郎君?あたし、月島アカリです!」
星野慎太郎「あれ?月島さん?速水が電話番号教えたとは言ってたけど、急にどうしたの?」
スマホ「あぁ、急に電話したりしたら驚くよね・・・速水君から聞いたよね?勝手な事してごめんね・・・」
星野慎太郎「まぁ、節度とか考えてくれるなら問題無いよ・・・それで今日はどうしたの?」
スマホ「あ、うん!今何してるのかなって・・・」
星野慎太郎「まぁ、軽く勉強とか、適当にゲームとかしてたよ?これから寝る所だったけど・・・」
スマホ「そっか・・・こんな時間だもんね・・・ごめんねお邪魔して・・・確か星野君って、学級委員と剣道部だったよね?」
星野慎太郎「え?そうだよ・・・休み明けになったら俺も朝練行く事になってるから・・・」
スマホ「そうなんだね!じゃあ、今日はこの辺にして、また学校でね!」
星野慎太郎「あぁ、お休みなさい・・・」
星野慎太郎「・・・何だったんだ?」
  突然月島さんが電話して来た事は少々驚いたが、彼女は彼女で何となく話したかったのだろうと思い、俺も寝る事にした。

〇体育館の中
  それから週明け。
星野慎太郎「せい!」
モブ男子「はぁ!」
暗森敬一「良し良し!良い感じだな!これが終わったら、次は打ち込みだ!」
星野慎太郎「はい!」
暗森敬一「っと、その前に皆聞いてくれ・・・今日からうちの部に、マネージャーが新しく入る事になった・・・」
モブ男子「それはまた急ですね・・・どんな人です?」
暗森敬一「あぁ、そろそろ来る頃だが・・・」
月島アカリ「あんりん先生!お早うございます!」
暗森敬一「お、お早う月島さん・・・僕はくらもりだからね・・・」
月島アカリ「あ!ごめんなさい!」
暗森敬一「大丈夫!良くある事だから・・・」
星野慎太郎「あれ?月島さん?」
月島アカリ「あ、お早う星野君!」
暗森敬一「まぁ、何がともあれ、既に知ってる人もいると思うけど紹介しよう。今日からうちの部でマネージャーになる、」
暗森敬一「月島アカリさんだ・・・」
月島アカリ「月島です!今日からマネージャーとして、皆さんのお役に立ちたい所存です!」
星野慎太郎「は、はぁ・・・」
暗森敬一「良し!紹介は終わりだ・・・皆打ち込みの準備をしてくれ!」
星野慎太郎「あ、はい!」

〇学校の廊下
速水康太「おっかしいなぁ・・・アカリさんどこ行っちゃったんだ?いつもなら教室に来てる頃なのに・・・」
浮島可憐「あれ?速水君じゃん!こんな所で奇遇だね!」
速水康太「あれ?お前は確か・・・」
浮島可憐「あれ?あたしの事忘れちゃったかな?浮島可憐、この前会ったでしょ?」
速水康太「あぁ!この前の凄い奴!」
浮島可憐「ちょっと〜・・・そんなピンポイントで覚えないでよ〜・・・」
速水康太「あ、悪い・・・で、その陸上の凄い奴が俺に何か用事か?」
浮島可憐「・・・今度はあたしの事ちゃんと覚えてね。丁度あなたを捜してたのよ・・・」
速水康太「何だ?雑用か何かか?」
浮島可憐「後もう少ししたら体育祭あるでしょ?ちょっとあたしに付き合って欲しいんだけど・・・」
速水康太「え?もしかして一緒に練習とかか?任せろ!体力や力には自信あるぜ!」
浮島可憐「違う違う!あたしがあなたに頼みたいのは息抜きよ!息抜き!話はちゃんと聞きなさい!」
速水康太「え?息抜き?」
浮島可憐「そうよ!体育祭の前にリラックスしたくて誰かと一緒に買い物とかに行こうと思ってるの!」
浮島可憐「それでね、誰と一緒に行こうかあたしなりに考えて、あたしは速水君と行って見たいなぁって思ったの!」
速水康太「へぇ・・・てか、何で俺?」
浮島可憐「そうね・・・毎日真剣に身体鍛えてて、一直線な所が良いなぁって思うし・・・何より頼り甲斐とかもあるから・・・かな?」
速水康太「そうか・・・?」
速水康太「(あれ?待てよ?これって案外チャンスじゃ無いか?予めの知識があれば、前より良いデートができるかも!?)」
速水康太「分かった浮島!俺息抜きに付き合うよ!」
浮島可憐「ありがとう!日時とかは追って連絡するね!」
速水康太「よっしゃあ!絶対レベルアップして見せるぞ!!」

〇教室
須藤智也「あぁ・・・憂鬱だ・・・」
速水康太「よぉ智也!どうしたんだよそんな浮かない顔して!」
須藤智也「あぁ、速水か・・・いやさぁ・・・もう直ぐ体育祭あるだろ?」
速水康太「あるな!それがどうしたんだ?」
須藤智也「いやさぁ、体育祭の当日、俺風邪引いたりできないかなぁって・・・」
速水康太「えぇ?何でだよ!体育祭楽しみだろ!?」
須藤智也「忘れたのかよ・・・俺、運動はチビの時から克服できて無いって・・・だから憂鬱なんだよ・・・」
速水康太「何だそんな事か!俺見たいに毎日鍛えてれば良い話だろ!」
須藤智也「お前は頭鍛えような・・・?」
月島アカリ「あ!速水君に須藤君!お早う!」
速水康太「あぁ!アカリさん!お早うございます・・・って・・・」
速水康太「アカリさん・・・何で慎太郎と一緒に?」
月島アカリ「あぁ、あたしね・・・今日から剣道部のマネージャーになる事にしたの!」
速水康太「は、はぁ!?おい慎太郎!どう言う事だよ!?」
星野慎太郎「どう言う事も何も、月島さんがやりたいって言うから、速水がとやかく言う事じゃ無いだろ?」
速水康太「な、何だってぇ!?そう言う事なら、俺も剣道部に入れば!!」
須藤智也「おい、そんな気持ちで何かしらの部活に入ろうとするなよ・・・真剣にやってる人達に失礼だぜ?」
速水康太「くそぉ!寄りに寄って慎太郎と同じ部活だなんて・・・!!慎太郎、後で表へ出やがれ・・・!!」
須藤智也「だぁもう落ち着けって!!」
星野慎太郎「それはそうと、さっき高崎先生から体育祭に出る競技のアンケート今日中に提出するって話だから、書き終ってたら俺に提出な?」
須藤智也「・・・なぁ慎太郎・・・やっぱ俺もやるのか?」
星野慎太郎「当たり前じゃん・・・」
須藤智也「うん・・・最初から分かってた・・・」
星野慎太郎「ともあれ、早めに頼むぜ!」
  各々言いたい事はあるだろうが、上手く行く事もあれば行かない事もある。これから体育祭になるので、各々やれる事を
  やるのだった。

次のエピソード:7 浮気デート?

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