超越戦記エフェクター

オカリ

第2話(前編)「超越!エフェクトバトル!」(脚本)

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オカリ

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〇池のほとり
  ──タップギアの起動を確認
  ──双方の合意に基づき
  エフェクトバトルを開始します
「エフェクトオープン!」
大禅師ジャック「さて、分かってると思うけど・・」
大禅師ジャック「キミが勝負を仕掛けて ボクが了承したカタチだ」
大禅師ジャック「当然、先攻はボクが貰うよ」
大禅師ジャック「エフェクトイン!」
大禅師ジャック「ふむ・・・」
大禅師ジャック「なるほどこのエフェクトなら・・ まずは場を作ろうか」
大禅師ジャック「属性「人間」より 男性→50代→頑固で探索」
大禅師ジャック「・・良いキャラが出たね 作業着姿の職人を召喚だ!」
作業着を着た職人「テシゴトナラ マカセナ!!︎」
大禅師ジャック「うん、筋肉質な初老男性だ 池も近いし、趣味は釣りだろうね」
大禅師ジャック「最後にエフェクトをセットして・・ ボクのターンは終わりだ」
壱天 光星(キャラ投影だけで エフェクトはセットのみ?)
壱天 光星(・・発動させないのか?)
大禅師ジャック「どうしたんだい? キミの番だよ」
大禅師ジャック「それとも怖いのかい? ボクが何をしたか理解できて いないようだしね」
壱天 光星「怖いワケないだろ! いいぜ、なら見せてやる!」
壱天 光星「オレはオレのやり方でいくぜ! エフェクトイン!」
壱天 光星(このエフェクトは・・ 「通常攻撃」カテゴリの 「斬撃2」か!)
壱天 光星(使いやすいエフェクトだ! 行けるぜ!)
壱天 光星「まずはキャラ設置! 属性「人間」よりキーワード 「ファンタジー」で探索!」
壱天 光星「「コスプレイヤー(騎士)」を 召喚するぜ!」
コスプレイヤー(騎士)「ワタシハ セイキシ ダ!」
大禅師ジャック「へぇ・・コスプレイヤーか」
大禅師ジャック(キャラ設定は悪くないね 初心者ほど見た目にとらわれて 「中年騎士」と呼びがちだが・・)
大禅師ジャック(現代の公園に騎士はいない 当然説得力は弱くなる)
大禅師ジャック(だがコスプレなら現代でも有効だ 本物の騎士じゃないから 技量は数段落ちるけど・・)
大禅師ジャック(リアルにいそうな分、説得力は増す!)
壱天 光星「ガンガンいくぜ! さらにアイテム設置!」
壱天 光星「武器カテゴリより刀剣類を コスプレイヤー(騎士)に付与!」
コスプレイヤー(騎士)「コレ ツルギ ジャナイゾ?」
壱天 光星(しまった! 探索ミスだ!)
壱天 光星(聖剣(レプリカ)じゃなくて 長ドスが出ちゃったぜ!)
壱天 光星「・・いいや押し切る! エフェクトセット!」
壱天 光星「通常攻撃エフェクトより 「斬撃2」をオン!」
壱天 光星「相手エフェクターに ダイレクトアタックだ!」
コスプレイヤー(騎士)「ウオオ!」
大禅師ジャック「・・・」
壱天 光星(やっぱり効きが弱い! 長ドスで騎士の世界観を損ねちまった!)
大禅師ジャック「・・終わりかい? なら次はボクのターンだ」
大禅師ジャック「エフェクトイン!」
大禅師ジャック「うん、計算通りだね 早いけど幕引きといこう」
壱天 光星「なんだとっ!?」
大禅師ジャック「エフェクトセット・・ 「背景エフェクト」展開!」
大禅師ジャック「雨(強)をエフェクトオン!」

〇池のほとり
壱天 光星「なっ・・なんて雨だ! まさか背景エフェクトを使うなんて!」
大禅師ジャック「勿論まだ終わりじゃないよ アイテム設置!」
大禅師ジャック「「スポーツ用品」から その他カテゴリで釣り竿を投影!」
大禅師ジャック「作業着の職人にプレゼントだ!」
作業着を着た職人「ボウズ アリガトナ!」
壱天 光星「何やってんだアイツ? 職人に釣り竿あげたところで・・」
壱天 光星「まさか!!」
大禅師ジャック「もう分かったのかい? 少し見直したよ」
大禅師ジャック「まあ・・気づいたところで 止められないけどね!」
作業着を着た職人「イケノ ヌシ ヲ ツッテヤルゼ!」
  ・・・・・・アタリダ!!
大禅師ジャック「よし!条件達成! 筋肉質な職人が大雨の中 釣り上げる池のヌシだ・・」
大禅師ジャック「──間違いなく「怪魚」だろうね」
大禅師ジャック「キャラ設置! 属性「その他」より 種別モンスターで探索・・」
大禅師ジャック「池のヌシを召喚だ!」
池のヌシ「ビシャアアアア!!」
壱天 光星「魔法陣エフェクトなしで 巨大モンスターを召喚しやがった!」
壱天 光星「大禅師ジャック・・ なんて奴だ!」
大禅師ジャック「エピソードの積み重ねが キャラを肉付けするんだ・・ 覚えておくが良いさ」
大禅師ジャック「もっとも・・このエフェクトで 終わりだろうけどね!」
大禅師ジャック「エフェクトセット!」
大禅師ジャック「カテゴリ「魔法エフェクト」より 特殊攻撃「水龍」をオン!」
大禅師ジャック「相手エフェクターに ダイレクトアタックだ!!」
池のヌシ「ビシャアアア!!」
壱天 光星(やばい! 強力なエフェクトが来る!)
壱天 光星(ガードエフェクト・・ダメだ! 間に合わないっ!)
  キシトシテ マモラネバ!
壱天 光星「コスプレイヤー(騎士)!? オレをかばって・・」
大禅師ジャック「へぇ・・キャラを盾に耐えたか 意外と粘るんだね」
大禅師ジャック「ボクのターンは終了だよ さ、キミの番だ」
大禅師ジャック「といっても場には 「池のヌシ」がいる」
大禅師ジャック「生半可なエフェクトじゃ ひっくり返せないよ」
壱天 光星(悔しいけどアイツの言う通りだ・・ 状況はかなりマズイぜ!)
壱天 光星(今ある手持ちのエフェクトと 今から引く次のエフェクトに・・)
壱天 光星「オレの魂をかけるぜ!」

〇落下する隕石
壱天 光星「オレのターン!」
壱天 光星「オレの魂に応えろ! タップギアッ!!」
壱天 光星「エフェクト・・インッ!!」
壱天 光星「このエフェクトはっ!?」

〇池のほとり
大禅師ジャック(・・雨エフェクトは切れたか)
大禅師ジャック(池のヌシが弱体化するけど 今の状況なら誤差範囲内だろう)
壱天 光星「・・・」
大禅師ジャック「おや?どうしたんだい キミのターンだよ」
大禅師ジャック「それとも万策尽きたかな? ま、仕方がないよ」
大禅師ジャック「そもそも・・・ここで エフェクトバトルを始めた時点で ボクの計算通りだったからね」
壱天 光星「なんだって?」
大禅師ジャック「ボクとの会話を思い出してごらんよ」

〇池のほとり
大禅師ジャック「だからボクも期待してワザワザ 隣り町から赴いたワケだけど・・・」
大禅師ジャック「期待ハズレだったようだね とんだ無駄足を踏んだよ」
壱天 光星「なっ、なんだと!?」
大禅師ジャック「だってそうだろ? さっきのエフェクトバトルに したってそうだ」
大禅師ジャック「ほら、そこのおデブくん?」
野朗 仁太「お、オイラかい?」
大禅師ジャック「エフェクト、キャラ、アイテム どの選択もお粗末で滑稽だったよ」
  この会話さ
  キミは違和感を覚えなかったかい?
  ボクはキミとおデブくんの
  お粗末なエフェクトバトルを
  見ていた・・・
  なのに・・・なぜあの公園では指摘せず
  キミたちが場所をココに変えてから
  言い出したと思う?

〇池のほとり
大禅師ジャック「──答えは簡単だ あの公園には池がなかった」
大禅師ジャック「最初の公園じゃボクの水龍コンボは 使えない」
大禅師ジャック「エフェクトバトルの可能性も計算して ココでキミたちに話しかけたのさ」
大禅師ジャック「始める前から勝負は決まってたんだよ ここがボクとキミとの格差かな」
壱天 光星「──そうか よく、分かったぜ」
壱天 光星「お前はオレに絶対勝つために それだけのために・・・」
壱天 光星「オレの友達を馬鹿にしたって ことがなぁ!!」
壱天 光星「エフェクトセット! 背景エフェクト展開!」
壱天 光星「オーロラ・・・オン!」

〇池のほとり
大禅師ジャック「背景エフェクトだって!? オーロラなんて何に使う気だ!」
壱天 光星「キレイだろ?」
壱天 光星「真っ昼間のオーロラだぜ? 神々しいよな」
大禅師ジャック「確かに神秘的ではあるが・・・ さっきから何を言って・・」
大禅師ジャック「・・っ神秘的!? そういうことか!!」
壱天 光星「いくぜ!キャラ設置!」
壱天 光星「属性「人間」よりキーワード 「ファンタジー」で探索!」
壱天 光星「狙いはもちろん・・・コイツだ!!」
壱天 光星「──聖騎士を召喚!」
大禅師ジャック「消えたはずのコスプレイヤー!? なぜ聖騎士になっている!?」
大禅師ジャック(いや待て・・そういやアイツ 光星の代わりに水龍エフェクトを 食らってたな・・・)
大禅師ジャック(主君のために身を挺して 命を救ったコスプレイヤー・・)
大禅師ジャック「ニセモノがホンモノになる伏線は 既にあったって訳か!!」
壱天 光星「その通りだぜ! 復活に相応しいエフェクトを 用意するだけで良かったんだ!」
壱天 光星「これで決めるぜ! アイテム設置!」
壱天 光星「武器カテゴリより刀剣類を コスプレイヤー改め聖騎士に付与!」
壱天 光星「今度は絶対にミスらないぜ!」
壱天 光星「よし!世界観ピッタリだ!」
壱天 光星「仕上げだ!エフェクトセット!」
壱天 光星「通常攻撃より「斬撃2」をオン!」
壱天 光星「池のヌシごと相手エフェクターに ダイレクトアタックだ!!」
大禅師ジャック「チッ・・・誤算だったよ まさかこのボクが・・・」
大禅師ジャック「──保険に頼るなんてな」
大禅師ジャック「カウンターエフェクトオン!」
大禅師ジャック「画面効果エフェクトより 「ワープ1」だ」
大禅師ジャック「保険、だよ ボクの最初のターンを覚えてるかい?」
大禅師ジャック「発動せずにセットしたエフェクトが あっただろう? それがこの「ワープ1」さ」
大禅師ジャック「万が一に負けそうになった時の 保険だったが・・・」
大禅師ジャック「まさか使うことになるとはね だがこれで全部振り出しに戻った」
大禅師ジャック「ボクは池のヌシが キミは聖騎士が消えた」
大禅師ジャック「キミのオーロラもすぐに消えるだろう 今回は引き分けということに・・・」
壱天 光星「──エフェクトセット」
大禅師ジャック「バカなっ!? もうキャラもアイテムもお互いに 消えたハズだろう!!」

〇池のほとり
大禅師ジャック「背景エフェクトのオーロラも消えた! キミにもう手はないハズだ!」
壱天 光星「いーや、まだキャラならいるぜ」
壱天 光星「このオレ・・壱天 光星がな!!」
大禅師ジャック「なっ・・バカかキミは!? エフェクター自体がキャラだって!?」
大禅師ジャック「そんなハイリスクな戦法が 認められる訳ないだろ!!」
壱天 光星「リスクならよく知ってるぜ だからギリギリまで使えなかった」
壱天 光星「──お前のカウンターエフェクトが 発動するまでは」
大禅師ジャック「なっ・・・」
大禅師ジャック(コイツ・・まさか最初から!)
壱天 光星「行くぜ! エフェクトオン!」
壱天 光星「通常攻撃エフェクトより カテゴリ「打撃」で・・」
壱天 光星「エフェクト名は・・」
壱天 光星「──「一発殴る」だ」
  バタンッ!!
壱天 光星「よし、バトル終了! エフェクトオフ!」
壱天 光星「オレの・・・勝ちだ!」

次のエピソード:第2話(後編)「超越!エフェクトバトル!!」

コメント

  • エフェクトにストーリーを付けることでカートバトルの雰囲気をッッ。熱い…熱すぎる。
    今回は負けて次回に挑む戦いかと思う予想を裏切る展開も楽しかったです。
    これは一気読みもったいないな…。

  • 少年漫画の熱いバトルが胸熱です!!
    最後はどんな熱い技を……。ってもしやこれはエフェクトというより物理的に殴ってる!?

  • ア、アツい!!脳内でアニメに変換されてます(笑)

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