無用の時(1)~ドッキリエンドカード付~(脚本)
〇豪華なクルーザー
『海だ~♪君は海だ~♪』
『むしろ~♪僕も海だ~♪』
〇クルーザーのデッキ
大和「幸せだな~」
大和「僕はキミといる時が一番幸せなんだよ~」
大和「あと、 キミといる時も幸せなんだよ~」
大和「そしてキミとキミと・・・」
大和「キミとキミがいる時だって 幸せなんだよ~」
大和「僕はキミ達を一生放さないぞ~」
大和「いいだろ?」
大和「僕のォ~気持ちわァ~♪」
大和「波のォ~♪ざわめき~ン♪」
烏丸セバスチャン助清「お坊ちゃま。 熱唱中のところ申し訳ございません」
大和「おいおい。 幾らプライベートだからって、 お坊ちゃんはよしてくれよ」
烏丸セバスチャン助清「失礼いたしました。CEO」
大和「違うんだな~」
大和「総大将!」
大和「エレキの総大将!」
大和「ゴーゴー総大将!」
大和「俺の海だぜ総大将!」
大和「センキュー」
烏丸セバスチャン助清「気が済みましたか?」
大和「わりとな」
烏丸セバスチャン助清「首都警の蘇我総監よりお電話です」
大和「蘇我さんから?」
大和「はいはいこちら湾岸上の総大将・・・」
大和「じゃなくて大和でっす」
大和「・・・はい?」
大和「・・・はい、はい、ええ、まあ」
大和「確かに知り合いですが」
大和「っていうか」
大和「今はうちの社員ですが」
〇雑誌編集部
翌日。ヤオヨロズ警備部青龍部隊本部。
和泉「・・・」
藤原「おっす和泉。早いな」
和泉「昨日の仕事がまだ残ってんだよ」
和泉「鉛筆一本どころかホチキスのひと針から 節約しろ。との経理のお達しだ」
和泉「と、いう訳で、 今後コーヒーメーカーは撤収します。 飲みたきゃ自分で買うように」
藤原「天照景気も頭打ちか~嫌だ嫌だ~」
菅原「こ~んに~ちわ~」
菅原「ノリノリ~♪ノリノリ~♪」
和泉「まて。ノリノリ菅原」
和泉「これ、経費で落ちないから 給料から引いておきます」
菅原「え~なんで~?」
菅原「寒い中 禍異物化の恐れのある粗大ゴミを、 一晩中見張っていたんですよ僕は!」
菅原「アンパンと牛乳くらい 経費で落としてくれたって いいじゃないですか!」
和泉「このビールと枝豆はなんだ!」
菅原「現場では飲んでません! ちゃんと家に持ち帰りましたよ!」
和泉「だから給料から引くんだろ!」
菅原「テヘッ♪」
和泉「全く。あんな伝票経理に出せるかよ。 頭オカシイと思われるじゃないか」
和泉「おはようございます!」
杜屋副隊長「ごくろう」
和泉「おはようございます!」
坂上隊長「お早う」
和泉「おはようございます!」
九十九「はいどーも」
和泉「・・・」
和泉「おい待て待て待て待て!」
坂上隊長「ん?どうした?」
和泉「いえ! 隊長に言ったのではございません!」
杜屋副隊長「貴様、もしや俺に含む所があるのか?」
和泉「嫌だな~ 副隊長に対してそんなクチ 聞くわけないじゃないですか~」
和泉「ゴリラ!後ろ後ろ!」
杜屋副隊長「誰がゴリラだ!」
和泉「す、すみません。つい取り乱して」
杜屋副隊長「コレ・・・いや失敬。 彼の事だろう?」
和泉「そ、そうです! なぜアレ・・・いや失敬。 彼がここにいるんですか?」
和泉「逮捕されて 死刑になったんじゃないんですか?」
九十九「わっはっはっは! 随分と希望的観測の強い 発言をするじゃないか!」
九十九「よおし!表に出ろ和泉成!」
杜屋副隊長「落ち着け二人とも」
杜屋副隊長「対魔士九十九殿の釈放は、 こちらのお方のご意思によるものだ」
和泉「こちらのお方って?」
坂上隊長「こんな感じの前フリで宜しいでしょうか? CEO」
『総大将だ』
坂上隊長「失礼しました。総大将」
杜屋副隊長「総員整列!」
杜屋副隊長「ヤオヨロズ最高経営責任者! 兼、総大将!」
杜屋副隊長「大和真太郎殿である!」
大和「いや~どうもどうも~」
杜屋副隊長「総員敬礼!」
杜屋副隊長「総員拍手!」
杜屋副隊長「総員スマイル!」
大和「あははは。行き届いてるじゃない。 さすが警備部四方面きっての精鋭、 青龍部隊」
大和「経費の使い過ぎが珠に傷」
和泉「猛省致します!」
大和「彼の青龍部隊出向は、 すべて僕の責任によるものだ。 みんな宜しくしてやってくれ」
和泉「釈放も総大将の差し金、 も、もといご意思で?」
大和「その辺のディープな説明は、 また次回ということで」
大和「あまりダラダラと話を進めたら 読者離れていっちゃうからね」
九十九「まあ、誰も見てないっすけどね。 総大将!」
大和「言うじゃな~い。昭ちゃ~ん」
「言うてる場合か!」
つづく。
〇キラキラ
本日の読了率促進用エンドカード、小角令
令「ちょっとだけよ」