超越戦記エフェクター

オカリ

第1話「タップギア起動、エフェクトオン!」(脚本)

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〇広い公園
  ──とある公園にて
野朗 仁太「へっへっへ〜! オイラ必殺のエフェクトを 引いちゃった〜!」
野朗 仁太「今日こそ勝っちゃうぞ〜! カテゴリ「魔法エフェクト」より 「魔法陣」を投影だ〜!」
野朗 仁太「良いエフェクトだろ〜? コレならモンスターを召喚しても おかしくないよな〜!」
野朗 仁太「続けてキャラ投影! 「その他」より「モンスター」召喚!」
クモモンスター「キシャー」
野朗 仁太「よーし!次のエフェクトセット! 魔法エフェクトの特殊攻撃で・・・」
野朗 仁太「「直線状の炎」をオン! エフェクターにダイレクトアタックだぁ!」
野朗 仁太「どーだ光星(こうせい)! オイラのコンボアタック!」
野朗 仁太「これなら光星だって・・・」
野朗 仁太「あれ? なんで全然効いてないの?」
壱天 光星「まだまだ甘いぞ仁太(じんた)! そのコンボじゃオレは倒せないぜ!」
壱天 光星「召喚陣からのモンスター召喚までは 良い組み合わせだったぜ だけど・・・」
壱天 光星「ドラゴンならまだしも、クモの怪物に 「直線状の炎」はチグハグだろ!」
野朗 仁太「あー!そっかー!」
壱天 光星「エフェクトバトルは説得力が大事! オレがお手本を見せてやるぜ!」
壱天 光星「オレのターン! エフェクトイン!」
壱天 光星「面白いエフェクトを引いたぜ! オレならこう使う!」
壱天 光星「キャラ設置!属性「動物」の 種別「哺乳類」より・・・」
壱天 光星「オレが召喚するのは・・・ コイツだ!」
三毛ネコ「にゃー」
野朗 仁太「ただのネコぉ? オイラ全然怖くないぞ?」
壱天 光星「それは組み合わせ次第だぜ! さらにアイテムより 食品→料理→和食の順で探索!」
壱天 光星「相手エフェクターに 魚の干物をプレゼントするぜ!」
野朗 仁太「干物だって!?やい光星! オイラを馬鹿にしてんのか!」
野朗 仁太「こんなの全然怖くない・・・」
野朗 仁太「な、なんだよぅ・・・ その目つき・・・」
野朗 仁太「こいつまさか・・・ オイラの干物を狙って!?」
壱天 光星「その通りだぜ仁太! エフェクトセット!」
壱天 光星「「通常攻撃エフェクト」より 「ひっかき」をオン!」
壱天 光星「エフェクターにダイレクトアタックだ!」
野朗 仁太「う、うわあああああああ!?」
三毛ネコ「フシャーッ!!」
野朗 仁太「うぎゃ〜〜! やられた〜〜〜!」
壱天 光星「へへっ! またオレの勝ちだな仁太!」
壱天 光星「バトル終了! エフェクトオフ!」
壱天 光星「いいエフェクトバトルだったぜ!」

〇研究装置
  ──時は20XX年1月31日
  超IT企業『タップビー』は
  腕時計型の複合現実(MR)デバイス・・
  『タップギア』を開発した
  現実と虚構の境界線をラクに超越した
  そのデバイスは・・・
  リアルワールドにエフェクトという
  新たな概念を追加
  ──斬撃
  ──衝撃波
  ──虹
  ──漫画のオノマトペすらも
  いとも簡単に現実へ投影した
  この最新鋭で超小型の超絶デバイス
  『タップギア』の出現により
  互いにエフェクトを出し合って
  より効果的に相手を打ち負かす・・・
  『エフェクトバトル』が
  全国各地で勃発
  現実を超越した競技として
  人々を熱狂の渦に叩き込んだ!!

〇池のほとり
野朗 仁太「ちぇっ! オイラまた光星に負けちゃったよ!」
野朗 仁太「エフェクトバトルって 難しいんだな・・・」
壱天 光星「なに言ってんだよ仁太! モンスター出すまでの動きは センスあったぜ!」
野朗 仁太「ほんとかい!?」
壱天 光星「ああ! もっともっとバトルしまくれば きっと強くなるぜ!」
壱天 光星「そうだな・・・ 例えばさっきのケースだと 直線状の炎じゃなくて・・・」
壱天 光星「タップギア起動! エフェクトオン!」
壱天 光星「オレなら・・・」
壱天 光星「・・・あった! コレを使うかな」
野朗 仁太「うひゃあ! すげえ色だ!」
壱天 光星「カテゴリ「魔法エフェクト」の 「属性攻撃」より毒属性の エフェクトだぜ!」
壱天 光星「クモのイメージにピッタリだろ?」
野朗 仁太「ホントだ!クモといえば毒だもんな!」
壱天 光星「逆に「直線状の炎」しか 手持ちにない場合は・・・」
壱天 光星「コイツとかいいかもな!」
野朗 仁太「すっげー!こんな怪物もいるのか!」
壱天 光星「タップギアの可能性は 無限だからな!」
壱天 光星「面白いエフェクトならまだまだあるぜ!」
壱天 光星「他にも上級者向けな 「文字エフェクト」っていう エフェクトもあって・・・」
「フン・・・くだらないな」
「長々と偉そうに講釈を垂れるので 少し聴かせてもらったが・・・」
「言ってることは全て基礎の基礎 その程度の知識でよく舞い上がれたね」
壱天 光星「誰だっ!!」
大禅師ジャック「おっと気づかれたか はじめまして、壱天光星くん」
壱天 光星「オレの名前を知ってるのか!?」
大禅師ジャック「ああ、キミ意外と有名人だよ? この街では負け知らず、無敵の エフェクターなんだってね」
壱天 光星「無敵って・・・まあ オレならそうかも・・」
大禅師ジャック「だからボクも期待してワザワザ 隣り町から赴いたワケだけど・・」
大禅師ジャック「期待ハズレだったようだね とんだ無駄足を踏んだよ」
壱天 光星「なっ、なんだと!?」
大禅師ジャック「だってそうだろ? さっきのエフェクトバトルに したってそうだ」
大禅師ジャック「ほら、そこのおデブくん?」
野朗 仁太「お、オイラかい?」
大禅師ジャック「エフェクト、キャラ、アイテム どの選択もお粗末で滑稽だったよ」
大禅師ジャック「まったくダメ! センスゼロに才能ゼロ!」
大禅師ジャック「ひょっとして知能指数もゼロかな? 幼稚園からやり直した方が良いね!」
野朗 仁太「うっ・・・うぐぅ〜」
壱天 光星「あ、おい仁太!」
大禅師ジャック「おや、身の程を弁える位はできたか 知能指数ゼロは言い過ぎたな」
大禅師ジャック「ま、そういうことだ光星くん」
大禅師ジャック「あの程度の弱者とバトルして 楽しんでる時点で・・ キミのレベルも知れてるんだよ」
大禅師ジャック「ボクが相手するまでもない・・」
壱天 光星「──謝れよ」
大禅師ジャック「ん? 何か言ったかい?」
壱天 光星「仁太に謝れって言ったんだ!」
大禅師ジャック「・・意味が分からないな ボクは事実を並べたまでだ」
壱天 光星「違う!お前の言葉には 人を小馬鹿にする悪意があった!」
壱天 光星「誰だって最初は初心者だ! なのにお前は馬鹿にした!」
壱天 光星「仁太のこと何も知らない お前なんかに・・・」
壱天 光星「仁太の努力を否定させてたまるか!!」
大禅師ジャック「感情的な声、短絡的な思考 浅はかな主張に見苦しい姿・・」
大禅師ジャック「本当に無駄足だったな ここまで低レベルだったとは・・」
壱天 光星「──タップギア起動」
壱天 光星「エフェクトオン!!」
大禅師ジャック「なっ・・・波紋1のエフェクト!?」
大禅師ジャック「ボクはバトルを了承していないのに 勝手に起動してくるとは・・」
大禅師ジャック「──まあいいさ、仕方がない」
大禅師ジャック「格の違いを見せてやるのも・・ 上級エフェクターの義務だしね!」
「エフェクトオン! バトルスタート!!」

次のエピソード:第2話(前編)「超越!エフェクトバトル!」

コメント

  • 素晴らしい。少年心をくすぐられます。
    随分とおじさんになりますが若干残っていたようです。
    今となっては普通に使ってるエフェクトですが、時代の流れも感じられるお話ですね。

  • 面白いし、タメになる(笑)
    今度から私、エフェクトオン!って脳内で叫びながらエフェクト開くと思います。

  • ホビーアニメが好きです。これめちゃくちゃ趣深いバトルでいいですね! エフェクトがないとできないことをやっていてTapNovelに合っているとも感じます。
    主人公の名前が一転攻勢のもじりになっているところとか、ライバルの名前がハーフっぽいところとか、謎の企業(馴染み深いですが)がデバイスを開発したところとか、カードバトルっぽさが楽しいです。

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