第7話 予知する=プレディクト☆レディ(脚本)
〇ビジネスホテル
幹部=マティス「追い付いたわよッ!川渡シシオ!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「ゲエーーーーッ!?」
川渡 シシオ(かわど ししお)(幹部のマティス! なぜここに!?)
幹部=マティス「別にあんたになんて興味ないんだけど」
幹部=マティス「スカーレットお姉様たちが探してるからねー」
幹部=マティス「首でも持ち帰れば褒めてもらえるかなー?って」
川渡 シシオ(かわど ししお)(な、なんちゅう恐ろしい事言うんじゃ⋯⋯!)
川渡 シシオ(かわど ししお)(コイツは未来予知の『能力』持ち)
川渡 シシオ(かわど ししお)(あのバカ犬とはわけが違う!)
川渡 シシオ(かわど ししお)(さすがにコイツとやり合うのはマズい!)
幹部=マティス「あれ?」
幹部=マティス「あんた、女の子供連れて逃げたんでしょ?」
幹部=マティス「なんで居ないのォ?」
幹部=マティス「まさか食べちゃったとか!?」
川渡 シシオ(かわど ししお)「食うか!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「貴様と一緒にするな!」
幹部=マティス「フフッ! 冗談よ冗談」
幹部=マティス「でも、アンタが子供なんて、 似合わなすぎるもんねぇ~」
幹部=マティス「面倒になって始末しててもおかしくないわよねェ」
川渡 シシオ(かわど ししお)「そうなんじゃよ!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「これがもう鬱陶しくて」
川渡 シシオ(かわど ししお)「邪魔で邪魔でのォ!」
幹部=マティス「じゃあ何であんなの連れて逃げたのよ!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「⋯⋯さあな」
川渡 シシオ(かわど ししお)「⋯⋯自分でもサッパリの、大失敗じゃ」
幹部=マティス「バカねぇ~ 似合わない事するから!」
幹部=マティス「──でも」
幹部=マティス「始末──してないんでしょう?」
川渡 シシオ(かわど ししお)「⋯⋯」
幹部=マティス「さっき見たのよねぇ~ 二人で車に乗り込むところ!」
幹部=マティス「どこに行ったの? 答えなさい!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「⋯⋯さすがに食えん奴じゃの」
幹部=マティス「いいこと?」
幹部=マティス「私の『スケジュール・ブック』は 10秒先の未来を見る事ができるの」
幹部=マティス「あんたの攻撃は絶対当たらないし」
幹部=マティス「逃げようとしても先回りできる」
幹部=マティス「ただでさえ貧弱なアンタが 不意打ちも封じられちゃ」
幹部=マティス「勝ち目なんて絶対にないのよ!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「フン⋯⋯心得とるよ かつての同僚だしの」
幹部=マティス「わかったら早く子供を渡しなさい」
川渡 シシオ(かわど ししお)「慌てるな いま連れてってやるよ」
川渡 シシオ(かわど ししお)「ワシにとっても厄介払いにはいい潮時じゃ」
川渡 シシオ(かわど ししお)「ガキを渡す代わりに、ワシの事は見逃せよ」
幹部=マティス「フフ⋯⋯いいわよ」
川渡 シシオ(かわど ししお)「ついて来い!」
幹部=マティス「騙そうとしても無駄だからね! 全部先にわかるんだから!」
「あっ⋯⋯」
(あの服可愛い⋯⋯)
女子高生「ふみえ、早くー」
女子高生「待ってー」
〇市街地の交差点
女子高生「ねぇ~」
女子高生「本気であの犬怪人にエサやんの?」
女子高生「絶対やめた方がいいって」
女子高生「エサって」
女子高生「だって害獣じゃん」
女子高生「暴れたらどうすんのよ」
女子高生「大丈夫、約束したから」
女子高生「オイオイ、さすがにお花畑すぎない~?」
女子高生「まあ津奈美なら、あの犬にも 負けないと思うけどさ」
女子高生「さすがに本気でやったら勝てないよ」
女子高生「でも大丈夫」
女子高生「そういう事はしない眼をしてた」
女子高生「おい~」
女子高生「万一の時は責任もって身体張って止めるよ」
女子高生「じゃなくて、女子高生が気軽に 身体張るなって言ってんの!」
女子高生「でもふみえもついて来るんでしょ?」
女子高生「まあ、心配だし⋯⋯」
女子高生「でも何かあったら全力で逃げるからね!」
女子高生「うん、そうして」
〇荒れた倉庫
怪人=ピート「ハラ減った⋯⋯」
怪人=ピート「ゲッ」
怪人=ピート「⋯⋯行ったか」
怪人=ピート「クッソオォォあのジジイーー! あいつのせいで⋯⋯ッ!」
怪人=ピート「ヒッ!」
女子高生「お肉持ってきたよー」
怪人=ピート「な、なんだテメーか⋯⋯」
女子高生「おいコラ、恩人に向かってテメーとは何だ」
怪人=ピート「おい、何でコイツも居んだよ!」
女子高生「別にいいじゃん」
女子高生「その子は「白井ふみえ」ね」
怪人=ピート「オメーらの名前なんざ覚える気ねーぞ!」
輪島 津奈美(わじま つなみ)「で、私は輪島 津奈美」
怪人=ピート「話聞いてンのか? どうでもいいつッてンだろ!」
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「お?なんだ犬? やんのかコラ?」
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「アンタのその犬ヅラ⋯⋯ ぐしゃぐしゃにしてやろうか!?」
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「⋯⋯津奈美がな!」
輪島 津奈美(わじま つなみ)「ハイハイ、揉めないの」
輪島 津奈美(わじま つなみ)「お肉、安いやつだけど」
怪人=ピート「うおッ」
怪人=ピート「久々の飯だッッ!」
怪人=ピート「う、うめェ⋯⋯ッ!」
輪島 津奈美(わじま つなみ)「⋯⋯フフッ」
〇荒れた倉庫
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「いや~」
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「怪人が生肉食ってるの間近で見てんの キッッッツいわ~」
白井 ふみえ(しらい ふみえ)「もう二度と来ねーわ!」
怪人=ピート「いや誰も呼んでねーよ!」
怪人=ピート「むしろなんで今日来たんだよ」
輪島 津奈美(わじま つなみ)「じゃあまた明日ね!」
怪人=ピート「⋯⋯」
怪人=ピート「⋯⋯ッたく、何だったんだ」
〇黒
あいつ見てると何となく⋯⋯
あの怖えェ幹部の人思い出すんだよな⋯⋯
〇荒れた倉庫
怪人=ピート「あの幹部、たぶん昆虫族だよな⋯⋯」
怪人=ピート「昆虫族はたまに仲間食ったりするから マジで怖ェんだよな⋯⋯」
怪人=ピート「そういや最近、幹部が一人 行方不明になってたな──」
怪人=ピート「人知れずヒーローに倒されて行方不明⋯⋯ ッてのはよくあるから気にしてなかったが」
怪人=ピート「まさかあの人が喰っちまったとか ねェだろうな!?」
怪人=ピート「クッソオォォ⋯⋯」
怪人=ピート「基地に帰れたとしてもあの幹部の下じゃ 長生きできる気しねェよッッ⋯⋯!」
〇施設の廊下
〇黒
川渡 シシオ(かわど ししお)「そこらのオバハンにでも聞くんじゃぞ」
〇施設の廊下
女の子「⋯⋯」
女の子「おばはん?」
オバハン「なっ⋯⋯! だ、誰がオバハンですかッ!」
女の子「といれ、どうやるの」
オバハン「その歳で一人でお便所も行けないの⋯⋯?」
オバハン「信じられない⋯⋯ なんてしつけのなってない子供なの」
オバハン「寄らないでちょうだい! シッシッ!」
女の子「⋯⋯」
〇黒
〇施設の廊下
オバハン「あ⋯⋯ア⋯⋯ァ⋯⋯」
オバハン「⋯⋯」
女の子「といれ、おしえて」
オバハン「ハイ⋯⋯⋯⋯」
〇施設のトイレ
〇清潔なトイレ
女の子「これといれ⋯⋯?」
女の子「うっ」
女の子「あ⋯あたま、いたい⋯⋯」
オバハン「なっ⋯⋯ここは!?」
女の子「⋯⋯」
オバハン「⋯⋯」
オバハン「⋯⋯」
女の子「といれ、どうやるの⋯⋯」
オバハン「座って⋯⋯出して⋯⋯流す⋯⋯」
女の子「ながす?」
女の子「おおぉぉぉ──!」
〇大きい交差点
幹部=マティス「ちょっと」
幹部=マティス「いつになったら子供の所に着くのよ?」
幹部=マティス「時間稼ぎならバラバラに切り刻むわよ!」
川渡 シシオ(かわど ししお)「物騒な奴じゃのォ⋯⋯」
川渡 シシオ(かわど ししお)「ホレ、もう着くわい」
幹部=マティス「ん?」
幹部=マティス「ここって──!?」
マティス……マンティス(カマキリ)!
そういう事ですね!
ピートが言葉にした"昆虫族"に思わず声を上げてしまいました😅
彼女もまた、怪人という事ですね……情報から察するに、他の仲間を喰っているという恐ろしい一面があるようで💦
トイレが流れる様子に、好奇心の眼差しを向ける少女がてぇてぇでした✨
操る能力も気になります!
「あっ……あの洋服可愛い」に笑いました!!😂✨
ピートくん可愛く見えてきちゃいますねー✨
くぅーん✨って鳴き声がまた✨☺️
シシオが次にどんな行動するか読めなくて面白いです✨☺️
少女の能力の一端が……彼女についてますます興味が湧いてきます✨
シシオさんたちと組織の二項対立の展開から、津奈美ちゃんやピートくんが第三項として動きそうな感じで、それにより逃走もバトルも複雑化してきそうでワクワクです😊