第9話「決戦! 魔王アンヘルカイド!!」(脚本)
〇荒地
月面
魔王封印区画
魔王アンヘルカイド「・・・封印が解けたか」
魔王アンヘルカイド「この女──」
魔王アンヘルカイド「千年封印すると豪語していたが、たった4年で力尽きるとは片腹痛い」
魔王アンヘルカイド「まだ生きているだと・・・?」
???「お前が復活したのは、イツカさんが死んだからじゃない」
我浜ユウト「俺が封印を解除したからだ」
魔王アンヘルカイド「──我浜ユウトか」
魔王アンヘルカイド「そんなに早く、余に人類を滅ぼしてほしいのか?」
魔王アンヘルカイド「千年あれば、余に匹敵する勇者が生まれたかもしれんのにな」
我浜ユウト 「心配どうも」
我浜ユウト 「もう生まれたから、安心してくれ」
魔王アンヘルカイド「一体どこにいるというのだ?」
我浜ユウト 「目の前にいるじゃないか」
魔王アンヘルカイド「戯言はよせ」
魔王アンヘルカイド「そなたの力は、先の戦いで知っておる」
魔王アンヘルカイド「このわずかな時間で、余との差が埋まるはずもない」
我浜ユウト「嘘かどうか──」
我浜ユウト「すぐに分かる」
〇秘密基地の中枢
リオナ局長 「熊城君、RPGの状態はどう?」
熊城博士「100%シミュレーション通りだ」
熊城博士「宇宙でも、十分な性能を発揮できている」
リオナ局長 「封印柱を月に移動するなんて、よく思いついたわね」
リオナ局長 「ここなら、どれだけ激しい戦いになっても被害はでないもの」
熊城博士「被害・・・何の話だ?」
リオナ局長 「え?」
熊城博士「宇宙で実験できるチャンスは、そうそうないからな」
熊城博士「おかげで貴重なデータが取れる」
リオナ局長 「人類滅亡の危機というのに、相変わらずね」
〇地球
魔王アンヘルカイド「今の攻撃でも砕けぬとは──」
魔王アンヘルカイド「その新しい魔導兵器、防御力はなかなかのものだ」
我浜ユウト 「開発者に伝えておくよ」
我浜ユウト 「きっと泣いて喜ぶ」
魔王アンヘルカイド「残念だが、その機会は訪れないだろう」
魔王アンヘルカイド「今日そなたたちは死に、あの星は余のモノになるのだから」
我浜ユウト 「・・・なぜ、人間を滅ぼそうとする」
我浜ユウト 「共存する道もあったはずだ」
魔王アンヘルカイド「余より劣る人間と、手を取り合うだと?」
魔王アンヘルカイド「おかしなことを申すな」
魔王アンヘルカイド「強き者が支配する──それがこの世界の理」
魔王アンヘルカイド「弱き者は、ただ蹂躙(じゅうりん)される運命なのだ」
我浜ユウト 「たしかに、お前の言う通りかもしれない」
我浜ユウト 「けど──」
〇渋谷のスクランブル交差点
強い者が弱い者を守る
そんなくだらない世界があってもいいと、俺は思う
〇地球
魔王アンヘルカイド「・・・千年経っても、人間という生物を理解できんな」
魔王アンヘルカイド「余の全方位攻撃の前に──」
魔王アンヘルカイド「塵(ちり)となれ」
〇荒地
リオナ局長「ユウト君、聞こえる?」
・・・い
我浜ユウト 「はい、聞こえてます。イツカさんは?」
リオナ局長「予定通り、こちらで収容したわ」
リオナ局長「あなたが、うまく魔王を引き付けてくれたおかげね」
熊城博士「これで、どれだけ月面で暴れても問題ないな」
熊城博士「面白い戦闘データを、たっぷり集めてもらおうか」
我浜ユウト 「任せてください」
我浜ユウト 「新しいRPGの力──見せてやりますよ!」
〇地球
魔王アンヘルカイド「これで、邪魔者は消えた」
魔王アンヘルカイド「もう、この不毛な地に用はな──」
???「そう慌てるなよ」
我浜ユウト「俺はまだ、ゲームオーバーになってない」
魔王アンヘルカイド「その魔法は・・・!?」
〇空港の滑走路(飛行機無し)
ヴェンデルガルトの『絶対魔力障壁』・・・!
〇地球
我浜ユウト「奴の魔法を解析し──」
我浜ユウト「RPGに組み込ませてもらった」
魔王アンヘルカイド「面白い──」
魔王アンヘルカイド「だが、守っているだけでは余に勝てんぞ?」
我浜ユウト 「フフッ、守るだけか」
魔王アンヘルカイド「・・・何がおかしい?」
我浜ユウト 「魔王アンヘルカイド──」
我浜ユウト 「ロールプレイングゲームという遊びを知ってるか?」
魔王アンヘルカイド「──人間の遊戯か? 余が知るわけなかろう」
我浜ユウト 「勇者が魔王を倒す物語を体験できるゲームでね」
魔王アンヘルカイド「空想の世界で余を倒し、溜飲を下げるとは──」
魔王アンヘルカイド「人間はくだらんことを考えるものよ」
我浜ユウト 「物語の魔王も、お前のように恐ろしく強い」
我浜ユウト 「けど、最後は必ず勇者に敗れるんだ」
我浜ユウト 「とある攻略法があるからな」
〇トレーニングルーム
自分のレベルを上げ──
〇研究所の中枢
仲間を集め──
〇秘密基地の中枢
最強の装備を整え──
〇地球
我浜ユウト「魔王の力を上回ってから、戦うんだ」
魔王アンヘルカイド「・・・何が言いたい?」
我浜ユウト「俺たちは──」
我浜ユウト「お前より強い」
魔王アンヘルカイド「その武器は・・・!?」
〇渋谷のスクランブル交差点
ディマカエリの剣・・・!?
〇地球
我浜ユウト「これで、全方位攻撃は使えなくなったな」
魔王アンヘルカイド「たかが、左腕をやっただけで──」
魔王アンヘルカイド「いい気になるな!」
〇荒地
我浜ユウト「なんて邪魔な右腕だ・・・!」
魔王アンヘルカイド「随分と翻弄(ほんろう)されてるようだな」
我浜ユウト「それなら・・・!」
魔王アンヘルカイド「余を直接狙うとは、こざかしい・・・!」
我浜ユウト「逃がすかっ!」
我浜ユウト「剣が・・・動かない・・・!」
魔王アンヘルカイド「どうやら、余の方が一枚上手だったな」
魔王アンヘルカイド「そなたの力には驚かされたが──そろそろ終いにしよう」
魔王アンヘルカイド「灰となれ! 我浜ユウト!!」
我浜ユウト「一枚上手だったのは──」
我浜ユウト「俺の方だっ!」
魔王アンヘルカイド「二刀流だと!?」
我浜ユウト「この一撃に──」
我浜ユウト「すべてをかける!!」
〇秘密基地の中枢
熊城博士「行け、少年──」
熊城博士「いや、我浜ユウト!」
リオナ局長 「ユウト君、あなたの未来──」
リオナ局長 「そして、みんなの未来を守って!」
〇荒地
魔王アンヘルカイド「・・・見事な一撃だ」
魔王アンヘルカイド「余の鎧を貫くとは、人間の成長速度は恐ろしい」
我浜ユウト 「魔王に褒められるとは光栄だな」
魔王アンヘルカイド「だが、余はこの世で最も優れた生物である」
魔王アンヘルカイド「この程度で・・・滅びはせんぞ」
我浜ユウト「もし蘇っても──また俺たちが倒す」
魔王アンヘルカイド「大口を叩きおって・・・」
魔王アンヘルカイド「今世の・・・勇者たちよ」
魔王アンヘルカイド「ひと時の歓喜を・・・楽しむがいい・・」
〇宇宙空間
〇荒地
熊城博士 「おおっ! 右腕は完全な状態で残ってるじゃないか!」
熊城博士 「他に、他に残されてるものはないのか!」
「・・・」
リオナ局長「──コホン」
リオナ局長「魔王との戦いによる被害状況ですが──」
リオナ局長「人的被害は一切ない、最高の結果よ」
リオナ局長「ユウト君、心から感謝するわ」
我浜ユウト 「俺1人で倒したわけじゃないですよ」
我浜ユウト 「世界中が一つになったから、魔王に勝てた」
我浜ユウト 「──って、今日は俺らしくない発言ばかりですね」
リオナ局長「以前の君だったら、ね」
我浜ユウト 「イツカさんの様子はどうですか?」
リオナ局長「危険な状態は脱したわ」
リオナ局長「直に目覚めるはずよ」
我浜ユウト 「魔王を倒したと知ったら、腰を抜かすでしょうね」
リオナ局長「みんなで驚かせてあげましょう」
熊代博士「なんだ・・・この欠片は・・・?」
我浜ユウト 「博士、面白いものでも見つかりましたか?」
熊城博士「実に興味深い」
熊城博士「砕け散った魔王の鎧を調べていたのだが──」
熊城博士「中身が一片も見つからないんだ」
我浜ユウト 「えっ?」
熊城博士「見ろ、血の一滴も残されていないだろ?」
熊城博士「鎧の中身が空っぽだったとしか思えない」
我浜ユウト 「そんな馬鹿な・・・たしかに手応えはありましたよ」
熊城博士「──待て」
熊城博士「鎧の内側から、微弱な魔力反応がある」
我浜ユウト 「肉体の代わりに魔力が残っている・・・どういうことでしょうか?」
熊城博士「おそらく・・・我々が倒したのは、魔力で合成された偽の体」
熊城博士「魔王の本体は──別にある」
ほぼ戦闘シーンだけで、ここまで盛り上がる物語を作れるのがすごいですね!!
激アツ展開で感動的です!
戦いだけじゃなくて人間ドラマもあって…
主人公の成長、仲間との友情
そして意外などんでん返し、と言うか見応え満載のドラマチックな物語で、いや本当にアニメみたいですね😃 堪能致しました。
二号機だからてっきり敵に強奪されるものかと……笑
いや〜剣と盾の敵もしっかり布石になっているのは驚きました(ロ◯クマン?)ただ倒して終わりじゃないのって何か良いですよね。
最後のラ◯ォスとかニヤニヤしちゃいました。笑
た・の・し・い〜😆😆😆
ウロウロ(・.・ )ギフト( ・.・)ウロウロ
あれ?ギフト対象になってないですね⁇
私のこの思い!!どうすればっ!!
ウロウロo(・.・ )ギフト( ・.・)ウロウロ...
今回も胸熱な展開で素敵でしたー!!✨☺️
ユウトが勇者になってますね✨☺️
次回最終回なのですか!!寂しいですー!!😭
けどとても楽しみでもあります!!✨
また次回楽しみにしてます✨☺️