RiversideBaron~最終章~

山本律磨

蓬莱事変(6)(脚本)

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山本律磨

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〇研究施設の屋上
戒厳機動兵「追い詰めたぞ村西博士」
戒厳機動兵「貴様が活動家と結託し、人造人間測天學を武力革命に利用しているのは明らかである」
戒厳機動兵「その危うい兵器ごと、戒厳軍に投降すれば良し。さもなくば・・・」
村西博士「フン、君達は何か勘違いをしている」
村西博士「測天學は革命などの為に動きはせん」
村西博士「彼を愛してくれた一人の美しく可憐な少女を助ける為に出動するのだ!」

〇ハート

〇研究施設の屋上
測天學「マロミサン。イマタスケル マロミサン。イマタスケル」
戒厳機動兵「ええい!やむおえん!構えい!」
村西博士「あともうひとつ教えておこう。私を殺しても測天學は止められん」
戒厳機動兵「下らん強がりだな・・・撃て!」
戒厳機動兵「馬鹿な!確かに操縦悍はこちらの手に!」
村西博士「フッ・・・それは偽物。本物の操縦悍は」
村西博士「そして測天學、真の操縦者は我が息子」
  『砕け!測天學!』
測天學「マ――――――――――――――――!」
「ぐはああああああああああああああ!」
コウ「怪我はない?お父さん!」
村西博士「ワシは大丈夫だ!それよりお前は正義の為に戦うのだ!」
コウ「よし!ゆくぞ測天學!」
測天學「マッ!」

〇空

〇巨大研究所
義孝「・・・」
義孝「い、色々と問いただしたい事はあるが非常事態だ・・・」
義孝「助けてもらっていいかな?少年」
コウ「軍人なんかのためじゃない!僕は測天學の想いに答えるだけだ!」
測天學「マロミサン!イマタスケル! マロミサン!イマタスケル!」
猪苗代「そくてんがくーーーーーーーーーー!」
義孝「・・・」
義孝「・・・じゃあ、宜しく」
木場「御無事で何よりです、司令!」
木場「お怪我はございませんか!」
木場「私は閣下の身が心配で心配で・・・」
大泉「お前、軍法会議な」
木場「な、何故?」
  『フンようやく行ってくれたか。鬱陶しい元憲兵司令は』
猪苗代「随分遅かったですわね。私との連絡が途絶えたら、すぐに村西博士と測天學に助けを乞う段取りのはず」
  『タイミングのすり合わせだよ。蓬莱事変発動とのね』
サカイ「狂乱の淑女、猪苗代麻呂美君」
アラハタ「とんだ大事にしおって。泉下のオオスギも呆れているだろうな」
猪苗代「全てはユートピア―ド計画阻止のため」
猪苗代「ミカドの名のもと人々を管理し国家に隷属させる新時代など、来てはならないんです」
猪苗代「天粕と桜子。秩序と自由の暴走を止められるのは、その狭間を生きた来栖川義孝のみ」
猪苗代「賭けましょう。あの者に全てを」
測天學「マ、マロミサン。ボクヲ利用シタノ?」
猪苗代「違うわ測天學!あなたへの愛は本物よ!」
猪苗代「一緒に戦って!この国を正しい時代に導くために!」
測天學「マロミサーーーーーーーーーーーーーン!」
猪苗代「測天學ーーーーーーーーーーーーーー!」
アラハタ「もういいか?」
猪苗代「オッケーです」
コウ「さあオバサン!測天學が喰い止める!」
コウ「今のうちに逃げて!オバサン!」
コウ「なにやってるのオバサン!早くオバ・・・」

〇血しぶき
蝶子「・・・あ?」

〇巨大研究所
コウ「ひいいっ!」
測天學「クチノキキカタ。クチノキキカタ」
蝶子「さあ!蓬莱街に戻るよ!」
猪頭「がってん!」
鹿沼「ゴメンね少年。怖かったね」
サカイ「よし!あの侠客達を一人でも多く逃がす!」
アラハタ「全く、こちらが代わりに投獄とは。何の為に逃げ回ってたんだか」
サカイ「まあ、そういう闘い方もあるさ」
アラハタ「お前も行け、猪苗代」
猪苗代「革命の闘いに男も女もありません」
アラハタ「遠回しに足手まといだと言ってるのだが」
サカイ「根室の事もある。ヤツを追い詰めてくれ」
測天學「ニゲテイイヨ。ニゲテイイヨ」
猪苗代「測天學・・・」
コウ「さあ早く逃げて!オバサン!」

〇血しぶき
猪苗代「・・・は?」

〇巨大研究所
コウ「ひいいっ!」
測天學「学習シテ。学習シテ」
猪苗代「じゃあ、また会いましょう」
測天學「ハイ。新時代デ」
大泉「フン。どうせ蓬莱事変は止められん」
大泉「戒厳兵によって暴徒は鎮圧され、この国は秩序ある軍事大国となるのだ」
大泉「残った者を拘束せよ!あのようなガラクタ壊しても構わん!」
サカイ「さて、最後の大暴れといくか」
アラハタ「向こうでオオスギと飲むのも悪くない」
コウ「大丈夫だよ。こっちには、無敵の測天學がついてるんだ」
コウ「砕け!測天學!」
測天學「マ―――――――――――――――ッ!」
  つづく

次のエピソード:蓬莱事変(7)

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