我儘お坊ちゃま

夏目心 KOKORONATSUME

3 帝王の学園生活 高校生編(脚本)

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〇体育館の舞台
  高校時代。
西城帝王「良いじゃ無ぇか!お前等のバンドのボーカル俺にやらせろって!!」
バンド部「おい!お前そもそも内の部じゃ無いだろ!部外者の癖に何出しゃばってるんだよ!?」
バンド部「ホンマそれや!僕等のバンドに入りたいなら顧問の先生に許可貰えっちゅうねん!」
西城帝王「何ごちゃごちゃ言ってるんだよ!俺がやりたいんだからやらせろって言ってんだよ!!」
バンド部「そんな目茶苦茶通らねぇって!良いから部外者は出てってくれ!練習の邪魔だ!!」
西城帝王「あぁ!そこまで言うなら勝手にしやがれ!次は絶対やらせて貰うからな!」
バンド部「たく・・・何なんだよあいつ・・・」
バンド部「ホンマや・・・一体何をどうしたらあんな思考回路に成るっちゅうねん・・・」

〇教室
西城帝王「んん?あれは・・・!?」
鳥海宏斗「てな感じで、此処の所がそう成る訳で・・・」
星宮まどか「どれどれ・・・あ!出来た!有難う!やっと理解出来た!」
鳥海宏斗「良し良し!此処はもう大丈夫だね・・・」
西城帝王「おいお前!!何で俺の彼女と一緒に居るんだよ!!」
鳥海宏斗「え?彼女!?どう言う事だよ!?」
星宮まどか「待って待って!先ず君誰!?」
西城帝王「分かんねぇのか!?俺がその子の事を彼女だと思えば俺達は付き合ってるんだよ!!お前はどっか行け!!」
鳥海宏斗「な、何だよその無茶苦茶な理屈!?まどかは俺の彼女で、今勉強教えてる所なんだ!!」
西城帝王「ああん?お前口答えする気か?だったら此処から外に突き落としてやる!!」
星宮まどか「ちょ!そんなの駄目に決まってるでしょ!!宏斗、こっち来て!!」
鳥海宏斗「あ、あぁ!!」
西城帝王「あ〜くそ!逃げられたか・・・」

〇学校の廊下
星宮まどか「良し!此処まで来れば!」
鳥海宏斗「いやはや、何だったんだあいつ?」
星宮まどか「あたしもさっぱり分からない」
鳥海宏斗「・・・そうか。まどかが知らないなら、聞いても仕方無いか」
星宮まどか「て言うか何なのあいつ!?何時あたしがあんな横暴な奴の彼女に成ったのよ・・・!?」
鳥海宏斗「確かに、傍迷惑な話だな・・・」
女性教員「あ、ちょっと貴方達!西城君を見てないかしら!?」
星宮まどか「え?誰ですその西城君って・・・」
女性教員「う〜ん何て言ったら良いのかな・・・何と言うかこう、太ってて、我儘な感じで、何処と無く乱暴な男子生徒なんだけどね」
鳥海宏斗「え?それって・・・先生、明らかにそれっぽい人俺等の教室に来ましたよ?」
女性教員「え?そうなの!?やっと捕まえられる!」
星宮まどか「あの、ちょっと良いですか?」
女性教員「ん?どうしたの?」
星宮まどか「先生が探してる西城君って何者ですか?あたし達良く知らないんですけど」
女性教員「あ、そっか・・・まだ彼の事良く知らない人も居るわよね・・・分かったわ。折角だから此処で話すわ」
  エンペラーにちょっかいを掛けられて逃げ出した宏斗とまどかは、たまたま会った先生に話を聞く事にした。
女性教員「先ず、西城カンパニーって知ってる?」
鳥海宏斗「はい。確か、和菓子や洋菓子を扱う食品メーカーでしたよね?」
女性教員「えぇ。それでね、彼の名前は西城帝王(エンペラー)で、西城社長とその夫人の一人息子なの」
鳥海宏斗「へ、へぇ・・・あの成りで社長の息子・・・って言うか・・・」
星宮まどか「う、うん・・・息子の名前がエンペラーって・・・」
女性教員「まぁ、驚くわよね。ご両親が舞い上がってそう命名したのは本当よ」
星宮まどか「良くあんな名前に出来ましたね。世間一般で言うキラキラネーム・・・」
女性教員「それで肝心な所なんだけどね。西城君、小さい頃から両親に溺愛され過ぎて、彼が両親に叱られた事が一度も無いのよ」
鳥海宏斗「え!?それって大問題じゃ無いですか!?」
女性教員「そうなのよ。どうもずっと甘やかされて育った所為で、物凄く自分勝手で、横暴に成ったのよ。この高校に入ったのも、」
女性教員「裏口入学で私達も逆らえなくて・・・」
星宮まどか「えぇ・・・それ本当に大丈夫なんですか?あたし達見たいに受験して受かった訳じゃ無いんですよね?」
女性教員「そうよ。こう言う事は滅多に無いんだけど、西城君のお父さんから大金渡された時は校長先生達も目を疑ったから」
鳥海宏斗「・・・まぁ、大体の事は分かりました。その西城って奴はさっき俺等の教室に来てましたので、まだ居ると思います」
鳥海宏斗「俺等ももし見つけたら、知らせに行きますね」
女性教員「どうも有難う!一度怒り出したら面倒な事に成るから、余り刺激しない様にね」
鳥海宏斗「驚いたな。自分の子供を叱ろうともしない親が本当に居るなんて・・・」
星宮まどか「本当だよ・・・何時までもそんな事してたら、本当に駄目に成っちゃうよ・・・」
鳥海宏斗「只、良い反面教師には成ってるよ。後でどう成っても、俺達がどうこうは出来ないけど・・・」
星宮まどか「そうだよね。宏斗、まだ時間有るし、図書室行かない?さっきの続きやりたい」
鳥海宏斗「・・・そっか。なら行こうか・・・」
西城帝王「だぁぁ面倒臭ぇな!何で俺が追試なんてやらないと行けないんだよ!!」
女性教員「西城君!これはとっても大事な事なの!後でやらないと自分が困るのよ!!」
西城帝王「煩ぇ!!俺はやりたい様にやって卒業するんだ!!父さん達の金も有るからな!!」
女性教員「待ちなさい!お金にばっか頼ってたら、本当に駄目に成るわよ!!」
  傍若無人かつ、我儘で傲慢な振る舞いを続けるエンペラーはその後も変わる事は無く、両親の財力で高校を卒業するのだった。

次のエピソード:4 帝王の社会人デビュー

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