我儘お坊ちゃま

夏目心 KOKORONATSUME

1 新しい命(脚本)

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〇田舎の病院の病室
西城父「お前、待たせたな」
西城母「貴方!やっと来てくれた!!」
西城父「すまない。仕事が思ったより長引いてしまった」
西城母「まぁ、仕方が無いわよね。貴方にはこれから、もっと頑張って貰わないと!」
西城父「そうだな・・・所で、例の子は?」
西城母「貴方が来るまで凄く泣いてたけど、今は疲れて眠ってるわ」
西城父「そうか。どれどれ?」
赤ちゃん「・・・・・・」
西城父「おぉ!こんなに可愛い子が産まれたなんて!!性別はどっちなんだ!?」
西城母「元気一杯の男の子よ!」
西城父「そうかそうか!これからの生活が楽しみだな!」
西城母「貴方、名前は何にするか決めたの?」
西城父「名前か・・・いざと成ると何て名前にするか迷うな。どっちが産まれても良い様に色々考えて見たが・・・」
西城母「ねぇ!こんな名前はどう!?」
  とある夫婦の間に、一つの命が授けられた。人の親に成ると言う事は、その先で数多の責任が問われる。その親の考え方次第で、
  子供の未来は大きく変わって行く。西城家もその一つと成り、これからの未来を作って行くのだろう。

〇おしゃれなリビングダイニング
  西城母が出産して暫く、今は退院して自宅へと戻って居て、今はママ友を呼び出して子供の自慢をして居た。
ママ友1「そっかそっか〜!此処に居る全員、皆お母さんに成ったんだね!!」
ママ友2「本当!学生の頃じゃ想像出来なかったわよね!あの頃は好きな人にひたすら夢中でさぁ!」
西城母「そうよね!今でも自分がママだって信じられないわよ!」
ママ友1「ねぇ、お子さんの名前何にしたの?」
ママ友2「あ!私もそれ気に成るわ!」
西城母「あぁ、まだ言って無かったわね!私達の子供の名前は・・・西城帝王(エンペラー)よ!」
ママ友1「え、エンペラー!?」
ママ友2「て、帝王切開・・・!?」
西城母「ちょっと!誰も帝王切開なんて言って無いわよ!!帝王って書いてエンペラーよ!!」
ママ友1「へ、へぇ!何と言うかこう、格好良い名前ね!」
ママ友2「う、うん!あのさぁ、普段はどんな感じなの?ボツリヌス予防とかは有るから分かると思うけど、栄誉管理とかは?」
西城母「栄誉管理?そうね。私この前ジュース上げたらミルク飲まなく成っちゃって、だから果汁100%の物飲ませてるわ」
ママ友1「ええぇぇ!?まだ産まれたばかりよね!?ミルク飲ませないで大丈夫!?」
西城母「何言ってるの?果物だって栄養有るし、問題無いわよ」
ママ友2「いやいや!カルシウム取れば骨が固く成るし、後にも先にも!」
西城母「ちょっとあんた達!幾ら私より先にママに成ったからって先輩気取り!?私達がこれからどうしようと私達の勝手でしょ!?」
西城母「私達は私達でやらせて貰うから、部外者は手出ししないで!!」
ママ友1「え、えぇ・・・」
ママ友2「まぁ、そこまで言うなら良いわ。でも、何か困った事が有ったら言ってね?」
  西城夫妻は子供に対して飛び過ぎた名前を付けて居た。栄養管理にもかなりの問題が見受けられたが、ママ友は手出しする事が
  出来なかった。

〇ファミリーレストランの店内
  西城夫妻が出産してから数年が経った。
西城父「エンペラー!誕生おめでとう!」
西城母「おめでとう!」
西城帝王「有難う!パパ!ママ!」
西城母「これが終わったら、一杯玩具買って上げるわよ!」
西城帝王「有難う!そしたら、カードとか、ゲームとか、後は・・・ん?」
モブ父「誕生おめでとう!」
モブ母「今日はめい一杯楽しみましょうね!」
モブ娘「パパ!ママ!有難う!」
  この日、西城家の他に別の家族が子供の誕生日祝いをしていた。とても微笑ましい光景だが、これを見たエンペラーは。
西城帝王「お前!!今日は僕の誕生日だぞ!!僕以外の奴がお祝いするな!!」
モブ娘「え、えぇ!?」
モブ母「ちょ、ちょっと!あの子何言ってるの!?」
西城父「あぁ、申し訳有りませんが、今日の所はお引き取り願えませんか?今日は息子の誕生日なんで」
モブ父「えぇ!?何を言ってるんです!?僕達、基家の娘は今日の誕生日祝いを楽しみにしてたんですよ!それを勝手に!!」
西城母「でも、タカが誕生日祝いですよね?此処じゃ無くても別の所でも出来ますよね?」
モブ父「し、しかし・・・!!」
西城母「お金なら私達が出しますので、お願いですから今日はお帰り下さい」
モブ父「そ、そんな・・・」
モブ娘「ま、待ってよ!まだお誕生日のお祝いやって無いのに!止めてよぉ!!」
  たまたま来てた家族は西城家に無理矢理追い払われてしまい、その後エンペラーが親に怒られる事は無かった。
西城帝王「へ!ざまぁ見ろ!」
西城父「さて、気を取り直してお祝いしようか!」
西城母「そうね!エンペラー!今日は好きなだけ食べましょうね!」
西城帝王「えへへ!やったぁ!!」
  別の家族を無理矢理追い出した事が周囲に見られてる事に気付かず、西城家は誕生日祝いを楽しむのだった。

次のエピソード:2 帝王の学園生活 小中編

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