踏み出す一歩

夏目心 KOKORONATSUME

9 とんだ災難(脚本)

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〇通学路
  数日後。
鳥海宏斗「さて、今日も頑張るか・・・ん?」
おばあちゃん「・・・・・・」
鳥海宏斗「(あのおばあちゃん一人かな?あんなに荷物抱えて何処に行くんだろう。)」
鳥海宏斗「あの、すみません!」
おばあちゃん「おや?どうしたんだい?」
鳥海宏斗「おばあちゃん、何処に行くか分かりませんが、良かったら荷物お持ちしましょうか?」
おばあちゃん「おやおや、若いのに気が効くね。それじゃ、お願いしようかな」
  道端で荷物を抱えて歩くおばあちゃんを見掛けて、俺は手伝おうと思い荷物を受け取ろうとしたら。
鳥海宏斗「あ、あれは!!おばあちゃん!危ない!!」
おばあちゃん「えぇ!?」
おばあちゃん「あぁ!!お若いの・・・お若いの!!!」

〇病院の診察室
鳥海父「すみません!連絡を受けて来させて頂きました鳥海です!」
医者「あぁ!ご家族の方ですか!お待ちしてましたよ!」
鳥海母「お話は聞きました!息子が車に轢かれたって!!」
医者「まぁ先ずは落ち着いて下さい。宏斗君の容態ですが、幸い命に別状は有りません。ですが、右腕と右足は全治一ヶ月に成ります」
鳥海父「そ、そうですか・・・」
鳥海桃香「すみません!義兄さんは今何処に?」
医者「今は気を失ってます。時期に目が覚めますよ」
鳥海桃香「よ、良かった・・・」
  所変わって俺は。
鳥海宏斗「・・・・・・」
おばあちゃん「お若いの!目を覚ましておくれよ!」
鳥海宏斗「・・・ん・・・んん・・・」
おばあちゃん「お若いの!?」
鳥海宏斗「はっ!?此処は一体!?」
おばあちゃん「お若いの!やっと目を覚ましてくれたかい!?」
鳥海宏斗「そ・・・そっか・・・俺、おばあちゃんを庇って・・・」
鳥海宏斗「痛っ!!」
おばあちゃん「あぁ!無理に動いちゃ駄目だよ!お医者さんがね!お若いのは右手足が動かせないって!」
鳥海宏斗「ま、マジか・・・通りでこんなに痛い訳だ・・・おばあちゃんは大丈夫でしたか?」
おばあちゃん「お若いのが助けてくれたからピンピンしてるよ!あの運転手のあんちゃんには、私からキツく言わせて貰ったよ!」
鳥海宏斗「そ、そうですか・・・」
おばあちゃん「ちょっと待っててね。お医者さん呼んで来るから」
鳥海宏斗「・・・俺、マジで怪我したのか・・・」
  その後、右手足の完治は一ヶ月と言われ、俺は止むを得ず知らせを受けた家族に連れ戻される事と成り、この事は学校やバイト先に
  報告する事と成った。

〇おしゃれなリビングダイニング
鳥海宏斗「まさか、また此処に戻って来る事に成るとは・・・」
鳥海父「宏斗、お前が無事で良かったよ。おばあちゃんを助けようとしたんだって?」
鳥海宏斗「まぁ、そんな所」
鳥海母「でも知らせを受けた時は心臓止まるかと思ったわ」
鳥海宏斗「そ、そりゃ心配掛けたよね!取り合えず、俺部屋戻ろうと思うから!」
鳥海桃香「あぁ!なら私が義兄さんの荷物持つよ!」
鳥海宏斗「あぁ、有難う」
鳥海母「貴方、あの子怪我が治ったら、また出て行くのかしらね?」
鳥海父「・・・残念だが、宏斗なら言い兼ねないな。あいつとしては、まだやり足りないだろうし・・・」
鳥海母「本当、私達は気にしないのにね・・・」

〇一人部屋
鳥海宏斗「あぁ、ついこの前までこの部屋に居たのに、何だかもう懐かしいな」
鳥海桃香「お父さん達、何時義兄さんが帰って来ても良い様に、部屋はそのままにしてくれてたんだ」
鳥海宏斗「そうだったんだ。後でお礼言わないとな。それはそうと、桃香、鞄にスマホ入ってるから出してくれないか?」
鳥海桃香「スマホ?ちょっと待ってね!」
  桃香に頼んでスマホを取り出し、俺はバイト先に連絡を入れるのだった。
「はい。草壁です」
鳥海宏斗「あぁ、お疲れ様です!鳥海です!」
「あれ?鳥海君!?今日シフト入ってたよね!?どうしたの!?」
鳥海宏斗「すみません、ありのまま話します。実は・・・」
  俺はバイト先に今日の出来事を話して、相手にも納得して貰った。
「あ〜、そんな事が有ったんだね。ちゃんと歩いたり出来る?」
鳥海宏斗「松葉杖ですが、何とか動けます」
「全治一ヶ月じゃ仕事も出来ないわよね。店長には私から話すから、鳥海君は確り食べて、怪我を治す事に専念してね」
鳥海宏斗「分かりました。後、申し訳無いです」
「でもまぁ、誰も死んだりして無いんでしょ?そこの所は大手柄よ。じゃあお大事に!」
鳥海宏斗「何と言うか、悪い事しちゃったな」
鳥海桃香「義兄さんは何も悪く無いよ!偶には休めって警告だと思えばさ」
鳥海宏斗「そうかもな。でも、流石に学校には行かないと」
鳥海桃香「あぁ!!そこは盲点だった!!どうしよう・・・流石に学校が違うと・・・」
鳥海宏斗「おいおい、流石に義父さん達に送って貰うよ。慌てる必要無いって!」
鳥海桃香「送って貰う・・・そっか。でも送って貰った後は・・・」
鳥海宏斗「大丈夫だよ。大島達には俺から話すから」
  その後、俺はスマホで大島達に事情を話し、色々と納得して貰い、暫く実家から学校へ通う事と成った。

次のエピソード:10 気付いた感情

コメント

  • 急展開でまさかの事故で怪我ですか・・・実家族は事故に遭っているからこういうところも遺伝されているのか!?
    この後は確実に心配される嵐ですね・・・
    義理の家族でも優しい家族ですね!
    家族、職場の報告済み・・・
    学校ですね・・・どれぐらい心配されるか?

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