5 宏斗の義妹(脚本)
〇教室
星宮さんが大島達と和解してから一週間が経った。女子達とも仲良く成り、思わず蹴り飛ばしてしまった大島とも打ち解けて居て、
これと言った蟠りは無かった。
黒部真由「まどかちゃんって、昔飼育係やってたんだってね!家で動物とか買って無いの?」
星宮まどか「そうですね・・・家では猫を買ってます。雄猫で、チャムって言うんです」
前川敦子「そうなんだ!あたしの所は家族にアレルギーの人居るから飼える人が羨ましくてさ!」
星宮まどか「なら、今度家に来ますか?」
前川敦子「え!?良いのかい!?」
星宮まどか「はい。昼間なら、お母さんも仕事で居ないから」
前川敦子「そりゃ楽しみだね!チャムって何が好きなの!?」
星宮まどか「そうですね・・・普通にミルクとかお魚とか?」
黒部真由「ねぇ、良かったら私も一緒して良いかな?」
星宮まどか「あ、良いですよ?」
黒部真由「本当に!?私もミルクとかお魚持って行くね!!」
大島武「何かあっちは楽しそうだな」
鳥海宏斗「良いんじゃ無いか?共通の趣味の有る人だと、直ぐ仲良く成れるし」
大島武「しっかしまぁ鳥海。良くあんなのと仲良く成れたよな・・・」
鳥海宏斗「あんなのって?」
大島武「星宮だよ星宮。今思えば近寄り難いオーラ出してたのに、どうやったら打ち解けられるのかなって」
鳥海宏斗「たまたまだよ。ちょっと困ってた所を俺が助けただけ」
大島武「具体的にどんな?」
鳥海宏斗「悪いが内緒だ」
大島武「え〜・・・教えてくれよ・・・俺だってモテたいし・・・」
鳥海宏斗「まぁそう言うな。意図的な事したら逆に嫌われるから」
大島武「連れないなぁ・・・」
前川敦子「男共、何の話してるの?」
大島武「いやさぁ、鳥海にモテる男の秘訣を聞こうと思ってて」
鳥海宏斗「いや、そんな話して無いから」
前川敦子「何よそれ!普通にお洒落とかすれば良いでしょ!!」
大島武「成る程、先ずは見た目からか!」
鳥海宏斗「まぁ、好きにやれば良いと思うが」
前川敦子「まぁモテるモテないはさて置いて、あたし等次の休みに星宮の家に行くつもりだけど、あんた等予定有る?」
大島武「星宮の所?俺は特に無いかな?」
鳥海宏斗「俺は土曜日にケーキ作りの練習したいかな。日曜は特に決めて無いけど」
前川敦子「そっか!真由達にも話通して置くから、決まったら話すね!」
大島武「星宮の家に行くか。何するんだろうな?」
鳥海宏斗「まぁ、その内分かるよ」
その後彼女達が話し合った後、日曜日に星宮さんの家に皆で遊びに行く事と成り、俺達も同行する事と成った。俺は俺で土曜日に
ケーキ作りの練習をすると聞いて、星宮さんが声を掛けて来た。
星宮まどか「あの、鳥海君・・・」
鳥海宏斗「ん?どうかした?」
星宮まどか「ケーキ作りやるって聞いたんだけどさ。良かったらあたし、見学しても良いかな?」
鳥海宏斗「見学?そうだな・・・」
鳥海宏斗「ちゃんと覚えたいから横で見てるだけにして貰いたいけど、それでも良いなら」
星宮まどか「本当に!?当日楽しみにしてるね!!」
鳥海宏斗「あぁ、待ち合わせとか後で話そうか。(この子、ちゃんと笑ったり出来るんだな。)」
前川敦子「星宮、行っても良いけど羽目外さない様にね?」
星宮まどか「あぁ!だ、大丈夫です!!」
これから皆で遊ぶ予定を立てながら、俺達はこれからの授業に打ち込むのだった。
〇田舎の学校
それから暫くして土曜日。俺は星宮さんと話し合って、待ち合わせ場所を学校に指定し、俺は一人で星宮さんを待っていた。
鳥海宏斗「さて、そろそろ約束の時間か・・・」
星宮まどか「鳥海君お待たせ!御免準備に時間掛かってた!」
鳥海宏斗「あぁ、待ってたよ。でも俺は大丈夫だから」
星宮まどか「そっか・・・良かった・・・」
鳥海宏斗「それじゃあ、行こうか」
星宮まどか「うん!」
〇二階建てアパート
星宮まどか「へぇ、此処が鳥海君の家?」
鳥海宏斗「あぁ、余り広くは無いけど、一人で生活するには丁度良いかな?」
星宮まどか「あれ?鳥海君ってあたしと同じ高一だよね?なのに一人暮らし?」
鳥海宏斗「あれ?言わなかったかな?」
星宮まどか「ま、マジで!?」
鳥海宏斗「あぁ、最初は怖かったけどやって見ると案外楽しいよ。一人だと変な気を使わなくて良いし、好きなタイミングで好きな事」
鳥海宏斗「出来るからって・・・こんな事言ったら星宮さんに悪い事しちゃったかな?そう言うの邪魔しちゃったから・・・」
星宮まどか「いや、全然謝る事じゃ無いよ!!」
鳥海宏斗「そう言ってくれると嬉しいよ。じゃあ、行こうか」
〇アパートの台所
星宮まどか「お、お邪魔します・・・(男の子の部屋、初めて来た。)」
鳥海宏斗「取り合えずゆっくりしてって。特にこれと言って面白い物無いけど」
星宮まどか「あぁ!そこの所気にしなくて大丈夫だから!」
鳥海宏斗「じゃあ、俺ケーキの練習してるから・・・って・・・」
星宮まどか「あれ?どうしたの?」
鳥海宏斗「いや、昨日夜中に掃除したのは本当だけど、此処まで綺麗にしたかなって・・・」
自室に戻った俺は、自室が何時もより綺麗な事に気付いた。休み時に成る時は何時も前日の夜に掃除していたが、何だか
今回は何時もより綺麗だった。
鳥海桃香「あ、お帰り義兄さん!」
鳥海宏斗「え!?桃香!?何でお前が此処に!?」
鳥海桃香「久し振りに義兄さんの家を掃除しようと思って来たんだけど、義兄さん出掛けてた見たいだから掃除しながら待ってた」
鳥海宏斗「いや、確かに鍵は一つ渡したけど、事前に連絡くれても!!」
星宮まどか「あの、お取り込み中に口挟む物じゃ無いけど、一体どう言う状況?」
鳥海桃香「あ!申し遅れました!私、鳥海桃香って言います!宏斗の義妹で、何時か義兄と同じ高校に行きたいと思ってます」
星宮まどか「あ、あぁ!そうなんだ・・・鳥海君、お兄さんだったんだ」
鳥海桃香「そう言う貴方は?」
星宮まどか「あぁ!鳥海君の同級生で、星宮まどかです。その、宜しく・・・」
鳥海桃香「そうですか・・・」
鳥海桃香「貴方は義兄さんの彼女ですか?」
星宮まどか「え!?何を言って・・・!?」
鳥海桃香「仮に彼女だとしても、何処の誰にも義兄さんの彼女に成って貰うつもり有りませんから!」
鳥海宏斗「おい桃香!言って良い事と悪い事が有るだろ!!」
鳥海桃香「義兄さん!私は本気なんだよ!」
鳥海宏斗「何で俺が一人暮らししてるか分かるだろ!?」
鳥海桃香「分かってるからだよ!!」
星宮まどか「わわわ!!二人共!!何か良く分からないけど喧嘩しないで!!鳥海君!ケーキ作るんだよね!」
鳥海宏斗「あ、あぁ!!そうだこんな事してる場合じゃ無い!」
鳥海宏斗「桃香、今度来る時は事前に連絡くれよ?義父さん達からはちゃんと仕送り貰って、ちゃんと生活出来てるから!」
鳥海桃香「分かったわ義兄さん。でも偶には家に帰って来てよ?」
鳥海宏斗「あぁ、良く考えとく」
星宮まどか「あぁ、まさか生の兄妹喧嘩を見せられるだなんて・・・」
鳥海桃香「ご、御免なさい!良く良く考えたら、私失礼でしたよね!?」
星宮まどか「う〜ん・・・まぁ口の効き方とかは本当気を付けた方が良いよ?あたしならまだしも、他の人にやったら・・・」
鳥海桃香「はい、気を付けます・・・」
星宮まどか「それでさ、一体何が有ったの?」
鳥海桃香「え?」
星宮まどか「貴方、鳥海君の家族なんでしょ?さっき鳥海君、何で俺が一人暮らししてるか分かるかとか、桃香ちゃんが分かってるからとか、」
星宮まどか「何か訳有り見たいだけど、何か有ったの?」
鳥海桃香「もしかして、義兄さんから何も聞いて無いんですか?」
星宮まどか「まぁ、そう成るね」
鳥海桃香「そうですか・・・なら、お話しますね。あれは、義兄さんが中3で、私が中2に成って少しした頃なんですけど・・・」
俺達の間に何が有ったか気に成った星宮さんは、桃香から昔の話を聞く事と成った。
東方での学園パロでもそういう設定はよく見ましたがここでもですか!?
ここで、義妹とヒロインの恋バトルが始まる展開にもなっているし・・・
とは言っても、ほんわかしていて関係は悪くありませんね!
この後はどうなるか楽しみですね