3 友達(脚本)
〇教室
黒部真由「敦子、お早う!」
前川敦子「お早う真由!昨日は良く寝れた?」
黒部真由「寝れたよ!そう言えば朝のニュース見たんだけどさ、最近噂に成ってたストーカー見つかったって」
前川敦子「うわマジで!?」
黒部真由「そう見たい。昨日通り掛かった人が見つけて通報されたとか」
前川敦子「そっか・・・大事に成らなくて良かったよ本当・・・」
昨日の出来事は今朝に成ってからニュースに取り上げられてた。話を聞く限り、俺が見たあのおっさんは星宮さんだけで無く、
この学校以外の女子生徒にも同じ事をしていたらしく、今は警察のお世話に成ってるとかどうとか。一応通報したのは俺だが、
無我夢中で名前を名乗る事はして無かったので、俺が話題に成る事は無かった。
鳥海宏斗「これで暫く平凡が続けば良いけど・・・」
星宮まどか「・・・・・・」
鳥海宏斗「あれ?星宮さん?俺の顔見てどうしたの?何か有った?」
星宮まどか「・・・お早う・・・鳥海君・・・」
鳥海宏斗「え?あぁ、お早う」
星宮まどか「名前、鳥海君で合ってるよね?」
鳥海宏斗「そうだよ、鳥海だよ?」
星宮まどか「うん・・・」
鳥海宏斗「な、何だったんだ今の?昨日ストーカーから助けたからそれではい終わりかと思ったが・・・」
大島武「お早う鳥海!どうした?朝から豆鉄砲喰らった顔して・・・」
鳥海宏斗「いや、実は・・・俺も良く分からなくて・・・」
大島武「何だよそれ!何が有ったんだよ!!」
俺がストーカー問題を解決した事は誰にも言わないとして、誰にも心を開かない星宮さんが挨拶して来たのが何だか
珍しかった。ともあれ、俺は俺で今日もやれる事をやるのだった。
〇教室
昼休み。
大島武「今日の午前もお疲れ〜!!」
黒部真由「本当お疲れ〜!やっとお昼休憩だ〜!!」
鳥海宏斗「本当現金な奴等だな・・・」
前川敦子「まぁ、気持ちは分からなくも無いけどね!」
大島武「やっぱ人間って、美味い物食う為に頑張ってるからな!腹が減っちゃ何も出来ねぇ!」
今日の昼は皆で集まって昼食タイムだ。各々持って来た昼食を並べた机に置き、昼食を取るのだった。
大島武「おぉ!皆美味そうに出来てるな!」
鳥海宏斗「なぁ、これってそれぞれ皆の手作り?」
前川敦子「そうだね。あたしは自分で作ったよ」
黒部真由「私もだよ!」
鳥海宏斗「そうなんだ!俺も今日時間有ったから自分で作った!」
大島武「え!母ちゃんに作って貰ったの俺だけ!?」
前川敦子「あらら!仲間外れって奴!?」
大島武「鳥海・・・俺等仲間だと思ってたのに・・・」
鳥海宏斗「おいおい・・・気にする所違うだろ・・・」
星宮まどか「・・・・・・」
鳥海宏斗「ん?」
星宮まどか「・・・・・・」
鳥海宏斗「あれ?今誰かに見られた様な・・・」
大島武「あれ?どうした鳥海」
鳥海宏斗「いや、何と言うか・・・誰かに見られてた気がしたんだが、気の所為だった見たいだ」
大島武「何だよそれ?もしかして昨日のストーカーに目を付けられたとか?」
鳥海宏斗「それは困るな・・・」
黒部真由「二人共どうしたの?早く食べないと、お昼終わっちゃうよ?」
大島武「っと!そうだったな!時間勿体無ぇ!」
鳥海宏斗「さて、頂きます!」
昼食を取る直前に誰かに見られた気がしたが、俺は気にせずランチタイムを楽しむのだった。
〇田舎の学校
放課後。
大島武「しかしお前も大変だな。週に3回位はバイトしてるんじゃね?」
鳥海宏斗「いや、週に5回は行ってるよ」
大島武「おいおい、身体とか持つのかよ?勉強や期末も有る訳だし・・・」
鳥海宏斗「大丈夫だよ。今成っても無い事考えても良い事無いし、何より俺一人暮らしだから」
大島武「えぇ!?家の事全部自分でやってる訳!?」
鳥海宏斗「そんな不思議がる事でも無いだろ?やりたいからやってる訳だし」
大島武「まぁ・・・何だ・・・その・・・恐れ入ったぜ・・・」
大島武「なぁ、今度何処か遊びに行かないか?それこそ、期末とかが終わった後でさ」
鳥海宏斗「あぁ、どんなのが良いか考えとこうな」
星宮まどか「・・・・・・」
〇テーブル席
女子高生1「いや〜今日も頑張った頑張った!」
女子高生2「ちょっとちょっと!おっさん臭いよ!」
女子高生1「まぁ、こう言うのたまに言いたく成るでしょ?」
鳥海宏斗「いらっしゃいませ!2名様でお間違い無いですか?」
女子高生1「あ!はい!高校生2人です!」
鳥海宏斗「畏まりました!それではお席へとご案内させて頂きます」
今日も今日とてバイトに勤しむ俺。昨日先輩から言われた通り、俺は新しく料理のやり方をレクチャーして貰って居る。
まだ初心者なので修行中だが、自分で作った物がお客さんに食べて貰えると考えたら嬉しく成ってしまい、休日に成ったら
自主練するつもりだった。
星宮まどか「・・・・・・」
草壁真由美「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」
星宮まどか「あ、はい」
草壁真由美「畏まりました!お席へご案内させて頂きます!」
鳥海宏斗「ん?」
星宮まどか「取り合えず、ブレンドコーヒー一つお願いします」
草壁真由美「畏まりました!」
鳥海宏斗「あそこに居るの、星宮さん?こう言う所来るんだな・・・」
〇繁華な通り
鳥海宏斗「あ〜やり切った!帰ったら何しようかな・・・」
今日の分のバイトが終わり、俺は一人で一息付いてた。給料が出たら何しようかと思ったが、生活費の事も有ったので
やる事は限られてた。
鳥海宏斗「ん?」
鳥海宏斗「ねぇ君、そこで何してるの?」
星宮まどか「わわ!?鳥海君!?こんな所で奇遇だね!!」
鳥海宏斗「奇遇も何も、コーヒー飲んだ後にずっと此処に居た訳?」
星宮まどか「いや・・・これは・・・・・・只の散歩だよ!!」
鳥海宏斗「只の散歩なら、女の子一人でこんな時間まで居るのは危ないだろ?ストーカーされたの忘れた?」
星宮まどか「わ、忘れて無いよ!たまたまだよ!たまたま!」
鳥海宏斗「顔に図星ですって書いて有るよ。もう隠さなくて良いから」
星宮まどか「あ・・・う・・・」
鳥海宏斗「それで、こんな所で何してるのさ?」
星宮まどか「・・・あ、あのね、こう言うの久し振りだから勝手が分からないって言うか・・・」
鳥海宏斗「念の為言うけど、ストーカーの時の見返りとかに興味無いからね?」
星宮まどか「あ、そうなんだ・・・・・・あたしね・・・鳥海君と友達に成りたくて・・・でもどう言って良いか分からなくて」
鳥海宏斗「何だそんな事か。そう言う事なら遠慮せず言ってくれれば良いのに」
星宮まどか「え?良いの!?」
鳥海宏斗「話したい事が有るなら幾らでも聞くよ。全部が全部出来る訳じゃ無いけど」
星宮まどか「あ、有難う・・・それじゃあ、これから宜しくね・・・」
鳥海宏斗「あぁ、今日はもう暗いから、また送ってくよ」
星宮まどか「あ、うん・・・」
今日はやたらと視線を感じると思ったら、どうも星宮さんに見られていた様だった。友達に成りたいと言うなら断る理由も無いし、
俺も彼女に興味が有るので話をして見ようと思った。
助けた子がストーカーみたいになっている件ww
未知の感情に戸惑っている様子ですね・・・
他よりも関係進歩は夏目心作では最も遅くなりそうですね・・・
ここからどうなっていくのか?楽しみですね!