元医師のゴシップ記者と弁護士資格を持ったホステスのタイトル探し

サトJun(サトウ純子)

冬の朝日(ひさじ回)(脚本)

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〇水中
  ──お前はこの家に生まれてきた時から
  進むべき道が決まっているんだよ──
「またかよー」
「ここに連れて来ない方がいいんじゃ?」
「だって、家じゃ話しにくいだろうし、お酒が入った方が本音がでるじゃん」
「普段は防護力120%」
「まぁ、そうだけど・・・」

〇ホストクラブ
ナポリ(大竹ソウタ)「あ、起きた」
ひさじ(丸山ミチ)「・・・」
ひさじ(丸山ミチ)「・・・ヤバっ。ヨダレ出た」
エミ(ちょっちょ)「まぁ、飲みたい気持ちはわかるけど」
ひさじ(丸山ミチ)「そうよ!」
ひさじ(丸山ミチ)「私たちが行く前に、あの裏山で そんな事があったなんて・・・」
ひさじ(丸山ミチ)「うちらにも相談しろよ!おらぁ!」
エミ(ちょっちょ)「まあまあ、落ち着いて」
ナポリ(大竹ソウタ)「それくらいの年頃の男子ってさー なんかプライドがあるんよ」
ナポリ(大竹ソウタ)「仲が良いからこそ、みせたくない。 みたいな?」
ひさじ(丸山ミチ)「そんなの、知るかっ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「えーん」
ナポリ(大竹ソウタ)「・・・で」
ナポリ(大竹ソウタ)「第四章の「冬の朝日」だけど」
ひさじ(丸山ミチ)「おい!きさま! 勝手に話の腰を折るんじゃない!」
ナポリ(大竹ソウタ)「怖いよー」
ひさじ(丸山ミチ)「・・・」
ひさじ(丸山ミチ)「冬の・・・冬休みの朝日、よね」

〇商店街
ちょっちょ(小学生)「5時集合って言ったの誰よー まだ、真っ暗じゃない」
青ティー(小学生)「そうか? 新聞配達終わる時間にしたんだけど」
ちょっちょ(小学生)「そっか。 青ティーはひと仕事終わった後なんだ」
パレード(小学生)「こんな暗いうちに外出るなんて 初めてだー」
ちょっちょ(小学生)「うちもまだ、母さんは寝てたわ」
パレード(小学生)「僕は、書き置きだけして、こっそり 出て来ちゃった」
ひさじ(小学生)「お・・・お待たせ!」
青ティー(小学生)「よし!全員揃ったな! じゃ、行こう!」

〇朝日

〇海辺の街
「うっわぁ!きれーっ!」
パレード(小学生)「寒いけど、さいこーっ!」
青ティー(小学生)「だろー?」
青ティー(小学生)「いつか、みんなで見たいなって 思っていたから」
ちょっちょ(小学生)「この街、こんなに綺麗だったのね」
青ティー(小学生)「そうだよ! なんかさぁ。街が息してるみたいに見えん?」
ひさじ(小学生)「息?」
青ティー(小学生)「そそっ。 街が一緒に呼吸してるっていうのか・・・」
青ティー(小学生)「この景色の中に俺たちもいるんだって」
ちょっちょ(小学生)「うん。朝日に照らされて、一緒って感じ」
青ティー(小学生)「綺麗なのも、汚いものも。 全部綺麗に見えるんだよ」
ひさじ(小学生)「夜の暗さとは違って こっちは「はじまる」って感じ」
青ティー(小学生)「・・・うん」
青ティー(小学生)「誰のところにも、必ず朝は来るんだよ」
パレード(小学生)「・・・青ティー?」
青ティー(小学生)「みんなで朝日に向かって お願い事しちゃおーぜ!」
パレード(小学生)「それ、いいね!」
ちょっちょ(小学生)「もっと頭が良くなりますように!」
パレード(小学生)「もっと美味しいものに出会いますように!」
青ティー(小学生)「健康一番!」
ちょっちょ(小学生)「なにー、それ! じじくさい!」
ひさじ(小学生)「私は・・・」
ひさじ(小学生)「・・・」
  ──みんなとずっと
  一緒にいられますように!

〇水中
青ティー(小学生)「ひさじはさ。 最初から諦めてばかりいるんじゃ?」
青ティー(小学生)「俺も、思い通りにならない事が多いけど」
青ティー(高校生)「結局、思い通りにならない事を決めるのも 自分なんだぜ!」
「・・・で、その、めっちゃ普通っぽい話しが、なんで第四章なわけ?」
「強いて言えば、親たちに怒られたって 事くらいよね」
「そんなの、ふつーだろ?」
「・・・あれ?ひさじ、寝てる?」

〇ホストクラブ
ひさじ(丸山ミチ)「あー」
ひさじ(丸山ミチ)「多分、それ。 私、わかるわ」
ナポリ(大竹ソウタ)「そうなん?」
ひさじ(丸山ミチ)「・・・」
ひさじ(丸山ミチ)「私、小さい頃から親が敷いたレールの上を 走って行く事しか知らなくて」
ひさじ(丸山ミチ)「それが当たり前になってて」
  「丸山家の人間なんだから」
  「みんな、そうやってきた」
  その日も──
ひさじ(小学生)「おばあさまが、ちょっちょと遊んじゃ ダメって言うの」
ひさじ(小学生)「困ったなぁ」
青ティー(小学生)「・・・」
青ティー(小学生)「そんなの簡単じゃん」
青ティー(小学生)「児童会やめればいいんだよ」
ひさじ(小学生)「そんな簡単に言わないでよ!」
青ティー(小学生)「おまえの家の事情は俺にはわからん」
  ──それは、おまえが決める事だ。
ひさじ(丸山ミチ)「・・・」
ひさじ(丸山ミチ)「そん時は青ティーのこと」
ひさじ(丸山ミチ)「あんの、バカヤロォー! そんなのわかっとるわー!」
ひさじ(丸山ミチ)「って、思いながら、腹が立って」
ひさじ(丸山ミチ)「・・・で」
ひさじ(丸山ミチ)「おお!やったるわい!」
ひさじ(丸山ミチ)「って」
ひさじ(丸山ミチ)「あの日の朝、親と大喧嘩して、 家を飛び出したのよね」

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コメント

  • 夜明けの描写がとっても素敵な回でした。
    小学生が悪いコトをしている罪悪感と、自然の美しさへの感動のコントラストとでも言いますか…。こういう雰囲気好きですねえ。私もいつか、取り入れたいな✨✨✨
    チョッチョの過去は楽しみですね。
    今の落ち着いた雰囲気は修羅場を乗り越えたからこそ?な気がしていますが…。

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