告白現場を見られたら俺がクビに成った件

夏目心 KOKORONATSUME

7 さらば店長(脚本)

告白現場を見られたら俺がクビに成った件

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〇配信部屋
野島明奈「楓、様子はどうだい?」
 高島楓「今の所、これと言った変化は見受けられません」
野島明奈「分かった。引き続き警戒して」
 高島楓「了解」
佐倉まどか「御免なさい皆さん。私の所為でこんな・・・」
野島明奈「何でまどかが謝るのさ!言ったでしょ?全部あたしの判断ミスだって!」
佐倉まどか「で、ですが!」
 高島楓「まどか、貴方が誠也君に告白したのは間違いじゃ無いよ。あの店長は聞き分けと物分りが良く無かった。只それだけよ」
 高島楓「あぁ言うのは痛い目見せないとどうやっても直せないから」
佐倉まどか「楓先輩・・・」
野島明奈「何より、警察も呼んで有るし被害届も出してる。大丈夫だよまどか。あんたはあたし等が守る!」
佐倉まどか「・・・!?有難う御座います・・・!!」

〇シックなバー
影山修「明かりが付いて無いのに鍵が空いてるとは、連中も飛んだ間抜けだな」
  俺達の思惑通り、店長は俺達の店に無断で入り込んだ。店長は誰も居ない事を確認し、酒が置いて有る棚に向かい、歩き出した。
影山修「こいつを店内にバラ撒いて火を付ければ大火事。まどかちゃんは明奈ちゃん達が助けてくれるから大丈夫!」
影山修「後は邪魔な黒川も始末すれば・・・」
  明らかにアウトな発言を噛ます店長だったが、店長に近付く影に、店長は気付かなかった。
影山修「な、何だ!?」
男性警官「そこまでた!影山修!」
影山修「え!?何で警察が!?」
女性警官「影山修さん。貴方を不法侵入及び放火未遂、ストーカー容疑で逮捕します!」
影山修「わ、私はストーカーでは無い!」
黒川誠也「お疲れ様です店長。きっと来てくれると思ってました」
影山修「く、黒川!?」
黒川誠也「有れから皆で話し合ったんです。もしかすると店長、俺達に対して何かして来るんじゃ無いかって。まどかさんはストーカー」
黒川誠也「されてるし、俺は職権乱用で追い出された。店長、そんな貴方が人の居ないバーに入って、何してるんですか?」
影山修「わ、私は!私は此処にまどかちゃんが居ると聞いて来た!何より、私はまどかちゃんを守る為に!」
黒川誠也「なら、事前にアポを取ったりしますよね?何で誰も居ない店に入って酒をじっと見てたんです?」
影山修「それは・・・プレゼントだ!まどかちゃんにプレゼントを!!」
黒川誠也「お巡りさん、この人何か危ない物持ってたりしませんか?」
女性警官「分かりました。今調べて見ますね!」
影山修「あぁ!!」
影山修「いやあの、これは!!」
黒川誠也「店長、煙草を吸うなら兎も角、何で包丁なんて持ち歩いてるんですか?」
影山修「あの・・・その・・・」
黒川誠也「店長。人の人生は私物化する物じゃ有りません。貴方がまどかさんを好きで居るのは勝手ですが、その上で人を傷付けるのは」
黒川誠也「言語道断です」
影山修「待ってくれ!攻めてまどかちゃんに会わせて!!」
女性警官「影山さん!これ以上は営業妨害です!続きは署で私達がお聞きします!」
影山修「止めてくれぇぇ!!まどかちゃん!愛してるよぉぉ!!」
黒川誠也「・・・たく、あの人もう駄目だな・・・」
男性警官「黒川さん、後の事は我々が対応致しますのでご安心下さい!」
黒川誠也「はい、こちらこそ有難う御座います。何か有ったら教えて下さい」
男性警官「分かりました!それでは失礼致します!」
野島明奈「誠也!大丈夫だった!?」
黒川誠也「皆さん、もう大丈夫です」
佐倉まどか「よ、良かった・・・本当に店長が来た時はどうしようかと思った・・・」
 高島楓「でもこれで一件落着。もう私達を脅かす者は居ないわ」
黒川誠也「そう思いたいですね」
野島明奈「しかしまぁ!監視室から見てたけどまどかちゃん愛してる〜!って、あそこまでキモい事が出来る奴とは思わなかったわ!」
野島明奈「食った物吐きそうに成ったわ!」
 高島楓「なら、お手洗い行きましょうね?」
黒川誠也「あ、あはは・・・でも大変なのは此処からですよね?」
野島明奈「えぇ、誠也の言う通りよ。今後変な蟠り無しにする為にも、あたし等が確りしないとだからね!」
黒川誠也「はい!」
野島明奈「あ、それはそうと誠也。まどかがあんたに話したい事有るって」
佐倉まどか「え!?私ですか!?」
野島明奈「もう気にする事なんて無いでしょ?遠慮無くやっちゃいなよ!楓、あたし等は後片付けやるよ」
 高島楓「分かりました。それじゃ誠也君、まどか、また後で・・・」
黒川誠也「えっと・・・まどかさん・・・?」
佐倉まどか「先輩達の言う通り、もう気にする事なんて何も無いなら・・・」
佐倉まどか「黒川誠也さん!」
黒川誠也「は、はい!!」
佐倉まどか「前にも言ったんですが、私は貴方が好きです。あの時告白してからこの気持ちは変わってません!だから・・・」
佐倉まどか「私と付き合って下さい・・・!!」
黒川誠也「・・・・・・!?」
黒川誠也「・・・・・・」
黒川誠也「御免、やっぱ無理」
佐倉まどか「えぇ!?どうしてですか!?」
黒川誠也「どうしても何も、俺は君を知らなさ過ぎるし、正直俺自身もまだまだ至らない所も有るよ」
佐倉まどか「そんなの関係無いです!私は貴方となら!」
黒川誠也「まぁそう焦らないで。君が俺の事好きだってのは良く分かった。だから、此処から俺も君の事、まどかの事を良く知りたい」
黒川誠也「だから先ずは、友達に成ってくれないかな?」
佐倉まどか「・・・・・・!?」
佐倉まどか「・・・分かりました。必ず振り向かせて見せますね!」
  こうして俺はまどかさんと改めて友達と成った。店長が逮捕された今、俺達の中に割り込んだりする奴は居なく成り、
  明日からまた何時も通りの生活に戻れる。余談だが、俺達の会話は明奈先輩と楓さんに筒抜けだったらしく、俺が後々煩く
  言われたのは言うまでも無い事だった。

次のエピソード:8 新しいスタート

コメント

  • 本格的にやばい奴だった店長・・・
    放火はたしか殺人よりも重かったはずですし・・・
    てか、ダブルでやろうとしていたから、もうどうなっても知らないですね・・・これ・・・
    不安要素はこれでなくなり平和に過ごせるようになりましたね!
    さあ、平和の後日談はどうなるか!?

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