告白現場を見られたら俺がクビに成った件

夏目心 KOKORONATSUME

3 本格始動(脚本)

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〇シックなバー
  あれから数ヶ月。明奈先輩率いる俺達のバーは無事開店した。SNSに寄る広告で前のカラオケ店に通っていた人達が噂を
  聞き付けて、開店初日からかなりのお客が来てくれて、毎日忙しい日々を送っていた。
住谷和也「店長さ〜ん!俺何時もの奴で!」
野島明奈「畏まりました!少々お待ち下さい!」
住谷和也「しかしまぁ、明奈さんも思い切った事しますねぇ。内の職場の同僚の中にファンの人居たんですけど、突然あのカラオケ店辞めたって」
住谷和也「聞いた時、凄く落ち込んでたんですが、まさか独立の準備してたなんて驚きましたよ!」
野島明奈「ありゃま、それは悪い事しましたね。ですが、これもあたし等の夢だったんで。不快な思いさせてしまったならその人達に」
野島明奈「謝っときます」
住谷和也「いえいえ!明奈さん達が悪い訳じゃ無いですから!ファンの面々も今こうしてるって聞いて喜んでました!」
佐倉まどか「お客様、ご注文はお決まりですか?」
黒川唯斗「あぁ店員さん、赤ワイン一つ」
佐倉まどか「畏まりました。直ぐお持ち致します」
佐倉まどか「お待たせ致しました!」
黒川唯斗「どうも有難う」
佐倉まどか「お仕事帰りですか?」
黒川唯斗「まぁ、そうですね・・・先日、バトミントン部の教え子が無事卒業しまして」
佐倉まどか「そうなんですか!学生って良いですよね!」
黒川唯斗「本当そうです。名残惜しい所も有りますし、これからどんな成長を見せてくれるか・・・」
 高島楓「まどか、次の料理出来上がった。その後誠也君のヘルプ入って」
佐倉まどか「あ!分かりました楓先輩!それではお客様、ごゆっくり!」
黒川唯斗「若いって良いよな・・・倉重の次はどんな奴に会えるかな・・・」
佐倉まどか「お待たせ致しました!ご注文のクリームパスタ二人分に成ります!」
小野寺圭一「おう、待ってたぜ。相棒、一旦休憩挟もう」
黒崎瞬「おう、もう来たか。有難う御座います」
佐倉まどか「はい、こちら失礼致します」
佐倉まどか「何時もお疲れ様です!どうぞごゆっくり!」
黒崎瞬「あ〜腹減った・・・」
小野寺圭一「相棒も偶には休みなよ。此処の所まともに食って無いだろ?」
黒崎瞬「そうしたいのは山々だけど、いざ食うと成ると箸が進まなくて・・・」
小野寺圭一「はは!こりゃ環境改善も視野に入れた方が良いな!相棒がぶっ倒れたら、俺が怒られちまう!」
黒崎瞬「そう言うお前もぶっ倒れたなんて事するなよ?社長としての示しがつかねぇよ」
小野寺圭一「あぁ、肝に命じて置くよ」

〇シックなバー
野島明奈「皆!今日も良く頑張ったね!」
佐倉まどか「はい、お疲れ様です!」
 高島楓「あの店長が居ないだけでこんなに環境良く成るなら、もっと早くやれば良かった。そう思います」
野島明奈「まぁ、そこの所難しいよね・・・」
黒川誠也「先輩・・・やっと片付け終わりました・・・」
野島明奈「おぉ!お疲れ誠也!大丈夫かい?」
黒川誠也「えぇ、何とか・・・まどかさんと楓さんも手伝ってくれたので・・・」
野島明奈「やっぱ厨房って負担掛かるよね・・・そこの所改善しないと・・・」
佐倉まどか「誠也さん!今日は早めに休んだ方が良いですよ!明日の朝ご飯私達でやりますから!」
黒川誠也「あぁ、大丈夫・・・こんな時、寝たら大体治るから・・・」
野島明奈「そう思うなら早めに寝なさい。今日も本当頑張ったから!」
黒川誠也「分かりました・・・お言葉に甘えます・・・」
野島明奈「これは、真面目に人増やした方が良さそうだね」
佐倉まどか「そうですよね・・・新しいウェイターさん入ったら、私が厨房に立ちたいです」
野島明奈「そうかい?なら、その時はまどかの希望に応えるよ」
佐倉まどか「有難う御座います!」
 高島楓「そう言えばまどか・・・誠也君に告白したけど、返事貰った?」
佐倉まどか「え!?いや、その・・・まだ貰って無いです・・・」
野島明奈「え?それマジ?まぁあの店長の所為でそれ所じゃ無かったってのは有るけど、もしかして誠也の奴落ち込み過ぎて忘れてる?」
 高島楓「その可能性は高いです。何より誠也君、鈍感そうだし」
野島明奈「全く・・・仕事覚えたらこっちから言ってやらないとだね・・・!」
佐倉まどか「あぁ!皆さん大丈夫です!忙しく成ってますし、何より私情を挟むって良く無いですよね!」
野島明奈「それはそうだけど・・・まどか、無理に自分を抑える必要無いからね?」
佐倉まどか「分かってます。私自身焦って無いので大丈夫ですよ」
野島明奈「そっか・・・でも何か有ったら言ってね・・・」
  明奈先輩の言う通り、俺は前にまどかさんから告白されたが、店長にリストラされてからその事をすっかり忘れていた。
  最近に至っては新しい仕事に慣れる為に必死だった事も有り、未だに俺は告白された事を思い出せずに居る。

〇事務所
影山修「う〜ん・・・今月は赤字か。あの三人が居なく成ってから業績が良く無いな・・・」
  明奈先輩達がバックレてからのカラオケ店は業績低下が悪化していた。満足にお客が入らず、店長は頭を抱えていた。
影山修「落ち込んでても良い事は無いが、何かニュースでもやって無いか・・・ん?」
  店長はパソコンでニュースを確認したらとある広告が目に入った。
影山修「このバー・・・最近オープンした奴か・・・店長の名前は・・・」
影山修「の、野島明奈だと・・・!?」
  店長は明奈先輩が店を開いてると言う事実に驚き、とある考えが頭を過った。
影山修「明奈が店をやってると言う事は・・・楓ちゃんとまどかちゃんも・・・・・・」
影山修「まどかちゃん・・・そこに居るなら言ってくれれば良いのに・・・」
  店長の思惑通り、明奈先輩の店には楓さんとまどかさんはそこに居る。その事を確信した店長は良からぬ事を企むのだった。

次のエピソード:4 不気味な影

コメント

  • ここでバレたようですね・・・
    次で急展開が置きそう・・・
    どうするのか?
    黒川は疲労で休息をとる事になったけど先ずはそっちですか?

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