第2話 “甲本カズヤ”(脚本)
〇黒
── モヤ
── ”トモヤ”
わぁ、すっげぇ!
〇住宅街の公園
トモヤ「キレイな首輪!」
父ちゃん「ゆ、指輪な・・・」
トモヤ「えぇ!? でっけぇー!!」
父ちゃん「俺たちは鎧化(がいか)すると サイズが変わっちまうからな」
父ちゃん「結婚する時、」
父ちゃん「母ちゃんが・・・くれたんだ」
父ちゃん「『ありのままの父ちゃんが好き』だって」
トモヤ「おれ知ってる! ”らぶらぶ”って言うんだ、そういうの!」
父ちゃん「ははは・・・」
父ちゃん「・・・そうだな」
父ちゃん「大好きだよ」
父ちゃん「母ちゃんも、トモヤも、」
父ちゃん「父ちゃんは大好きだ」
トモヤ「へへへ・・・」
父ちゃん「トモヤ」
父ちゃん「ごめんな、空き缶拾いばかりさせて」
トモヤ「なんで謝るの?」
トモヤ「ご飯、買えるじゃん やらなきゃ死んじゃうよ」
父ちゃん「そうだ・・・な」
父ちゃん「もし、俺の身になにかあったら」
父ちゃん「その指輪を売るんだ」
父ちゃん「お前ひとりじゃ空き缶を いっぱい拾うのは無理だろう」
父ちゃん「その指輪なら しばらく困らない金額になる」
父ちゃん「弁当も半分こじゃなくて──」
トモヤ「やめてよ」
トモヤ「なんで・・・そんなこと言うの?」
トモヤ「おれ、半分こでいいよ」
トモヤ「父ちゃんが持っててよ」
トモヤ「母ちゃんがくれた 大事な思い出なんだろ」
トモヤ「お、おれは・・・」
トモヤ「父ちゃんと ずっと2人で空き缶拾う」
トモヤ「ずっと2人で拾う!!」
父ちゃん「トモヤ・・・」
父ちゃん「そうだな」
父ちゃん「ゴメンな」
〇黒
ずっと一緒だ ──
〇川沿いの原っぱ
第2話
”甲本カズヤ”
タケル「貴様の”それ”は、」
タケル「炸裂するまで”ラグ”がある」
「来ると分かれば、」
タケル「簡単に回避できる」
「ただの”初見殺し”だ」
タケル「おっと、」
タケル「鎧人の血液は”可燃性”だったな」
タケル「無闇に痛めつけると 被害が広がってしまうな」
タケル「なぁ? “特定”鎧來種──」
タケル「『ガザミ』」
〇駅のコインロッカー
通称『サンデーボマー事件』
1974年 大阪市
駅のロッカーを吹き飛ばした
爆弾事件を皮切りに、
犯人は現金1億円を要求
毎週日曜日に
爆破テロを繰り返した
日本全土を震撼させた凶悪事件──
〇川沿いの原っぱ
ガザミ「ゲホッ、ゲホッ・・・!!」
ガザミ「ち、ちガウ・・・!」
ガザミ「50年も前の事件だろうッ!! お、俺のハズがないッ!!」
「犯人は既に”駆除済み”だ」
タケル「だからその”面構え”も 騎士学校の教本に載っている」
タケル「”誰か”は重要じゃない」
タケル「凶悪な鎧人は『特定鎧來種』に指定され、」
タケル「一族は全て”駆除対象”──皆殺しだ」
ガザミ「ふ、ふざ・・・けるな・・・!」
〇川沿いの道
アキラ(すっげぇ・・・)
アキラ(騎士の戦い・・・ 初めて目の前で見た)
アキラ(・・・あれ?)
アキラ(あの子・・・)
アキラ(どこ行ったんだ・・・?)
〇土手
トモヤ「はぁ、はぁ、はぁ、」
トモヤ「だ、だれか・・・」
「オーイッ!」
真澄「ちょっと君!」
真澄「この辺りで女の子を見なかったか!?」
真澄「ちょっと、かなり、やかましい感じの──」
真澄「あれはまさか・・・ 川原にいるのは・・・」
真澄「”カズヤ”・・・なのか・・・?」
トモヤ「父ちゃんを知ってるの!?」
真澄「父ちゃ・・・カズヤの息子なのか!?」
トモヤ「と、父ちゃんを助けて! アイツに殺されちゃうッ!!」
真澄「なんで・・・”ハジメ”に続いて カズヤまで・・・」
〇荒廃した教会
どうして・・・
お前たちが・・・
この街に・・・
〇土手
真澄「なぜ『鎧人街』から出てきた・・・」
トモヤ「母ちゃんが・・・連れていかれたんだ」
トモヤ「『りくどーかい』ってヤツらに」
真澄「『六道會』だと・・・!?」
トモヤ「女の人を集めているんだ」
トモヤ「母ちゃんを助けに行くのに おれは危ないからって・・・」
トモヤ「父ちゃん、 この街に『ホーム』があるからって」
真澄「カズヤ・・・」
トモヤ「お、お願いします・・・ 父ちゃんを助けて・・・」
真澄「・・・・・・」
真澄「・・・すまない」
真澄「助けたい・・・が・・・」
真澄「アイツらは警察庁の──」
〇骸骨
”対鎧來種”
『特殊制圧機動隊』
通称、騎士(ナイト)と
呼ばれる戦闘部隊だ──
〇土手
真澄「すぐに仲間が集まってくる 助けに行けば俺たちも・・・」
トモヤ「そ、そんな!! あんなのが警察ッ!?」
トモヤ「お、おれたちはゴミ拾いしかしてないっ! 父ちゃんは何も悪くない!」
トモヤ「父ちゃんのこと知ってるんでしょ!? あんなに優しい人が悪いことなんか──」
〇川沿いの原っぱ
ガザミ「ハァ、ハァ、」
タケル「どれだけ火の海にしようが無駄だ」
タケル「知らないわけじゃないだろう?」
タケル「我々の装甲は、」
タケル「”貴様と同じ”だ」
タケル「貴様自身が燃えないように」
タケル「我々も”燃えない”」
タケル「諦めて」
タケル「死ね」
ガザミ「ハァ、ハァ──ゲホッ!!」
タケル「理解する知能がないのか?」
ガザミ「み、見逃してくれ・・・」
タケル「この惨状で、よく言えたものだな」
ガザミ「ち、違ッ──ゲホッゲホッ!!」
ガザミ「ほ、ほ・・・」
ガザミ「”発作”なん・・・だ!」
タケル「は?」
ガザミ「喘息に・・・近い症状なんだ」
ガザミ「わざとじゃない・・・ 止まらなくなるんだ・・・」
タケル「この・・・”泡”が? 発作?」
タケル「病気だとでも、ほざくのか?」
ガザミ「ダ、ダメなんだ、体質的に・・・ アレルギーなんだ・・・」
タケル「もっとまともな言い訳を──」
ガザミ「・・・”カフェイン”が」
── ほら見て!父ちゃん!!
〇商店街
トモヤ「なんの行列かなぁ?」
トモヤ「すたぁ・・・らいと?」
父ちゃん「カフェか・・・」
トモヤ「期間限定ドリンクだって!」
トモヤ「すげぇ~! こんなお店、おれたちの街にはなかった!」
父ちゃん「ははは・・・そうだな」
父ちゃん「コーヒーか・・・」
父ちゃん「いつか飲んでみたいなぁ」
〇川に架かる橋の下
トモヤ「じゃじゃ~~んっ!!」
父ちゃん「お、お前! どうしたんだコレ・・・!!」
トモヤ「飲んでみたいって言ってただろ?」
トモヤ「おれからの誕生日プレゼントっ!!」
父ちゃん「誕生日なんて・・・ 覚えてたのか、お前・・・」
トモヤ「いつもありがとう!父ちゃん!!」
父ちゃん「トモヤ・・・」
〇黒
大好きだよ
父ちゃん
〇川沿いの原っぱ
ガザミ「生まれて初めてだったんだ・・・」
ガザミ「子供から誕生日プレゼントなんて・・・」
ガザミ「体質で・・・ 飲めなかっただけなのに」
ガザミ「発作で鎧化しちまうから・・・ 咳で、泡が止まらなくなるから・・・」
ガザミ「ゲホッ!! ゲホッ!!」
タケル「子供だと・・・?」
ガザミ「あんな高そうな物・・・」
ガザミ「買えるわけがないんだ・・・」
ガザミ「お小遣いなんて──」
ガザミ「あげたことないのに・・・」
タケル「・・・貴様には、」
ガザミ「きっと盗みをしたに違いない」
ガザミ「俺なんかのために・・・ 俺のせいで・・・」
タケル「子供がいるんだな?」
ガザミ「子供を犯罪者にしたい親なんか、いない」
タケル「鎧來種の子供は、」
タケル「”最 優 先 駆 除 対 象 だ”」
ガザミ「やめろォオーッ!!」
ガザミ「あの子に手を出すなァア──ッ!!!!」
タケル「バケモノの分際で、家族愛か?」
タケル「他人から奪っておいて──」
タケル「笑わせるなァッ!!!!」
ガザミ(トモヤ・・・! トモヤ・・・!!)
ガザミ(あれは・・・!!)
タケル「応援が来たようだ」
タケル「もう諦めろ すぐに子供も──」
ガザミ「ガァァアアアア────ッ!!!!!!」
〇土手
トモヤ「と、父ちゃんが・・・!!」
真澄「まずい、誰かに通報されたんだ」
真澄「ここを離れないと──」
真澄「なんだ・・・?」
真澄「指輪・・・か?」
トモヤ「う、うぅ・・・そんな・・・」
トモヤ「いやだ・・・」
トモヤ「いやだよ、父ちゃん・・・!!」
トモヤ「ずっと一緒だって言ったじゃないかーっ!!」
真澄「駄目だ!行くなッ!! 君まで殺され──」
〇川沿いの原っぱ
ガザミ「グ、グォォオオオ・・・!!」
タケル「──なッ、」
タケル「じ、自分から・・・!? 狂ったか・・・!!」
ガザミ「オォ、”俺と同じ”なんだってな・・・」
タケル「くっ、」
ガザミ「なら──」
ガザミ「俺 が 吹 っ 飛 ぶ 威 力 な ら」
タケル「貴様ァ・・・!!」
ガザミ「あの子だけは絶対に殺させないッ!!!!」
〇川沿いの原っぱ
「ォォォォオオオオオオ─────ッ!!!!」
トモヤ ──
〇土手
トモヤ「父ちゃ────んっ!!!!」
トモヤ「うわぁぁああああああっ!!!!!!!!」
真澄「くっ──」
トモヤ「はなして!! はなせよぉーっ!!!!」
ごめんなトモヤ
〇川沿いの道
こんな父ちゃんで
アキラ「タケルさんッ!!!!」
ありがとな
〇川沿いの原っぱ
俺を”父ちゃん”にしてくれて
〇空
愛してるよ
〇黒
〇黒
── 君の名前は?
〇日本庭園
どうしたんだい?
急に黙って、
いえ・・・
初めてだったので、
名を訊かれたのは・・・
そうなのかい?
みな・・・
私をモノノケとか、
”ガイライジン”と呼びます
随分と無礼な物言いだ
仕方ありません
この見た目ですから・・・
ふぅん、
どうやら生まれて初めて
感謝するようだ
何にですか?
目が見えない事だよ
── !!
気にしなくてよいよ
君のその透き通る声は・・・
まるで祝福の鐘の音のようだ
教えてくれるかい?
君の名前を ──
〇黒
「私の名前は・・・」
〇手術室
アキラ(どこ・・・ここは・・・)
「”針”が折れた?」
〇病院の廊下
???「どういう意味だ」
???「”サオトメ”」
早乙女「そのままの意味だよ」
早乙女「鎧來種事件の関係者は 血液検査をする決まりだろうよ」
早乙女「だから採血しようとしたのだよ」
???「当然だ たとえ被害者であっても例外はない」
早乙女「それで腕に注射針を刺したら、」
早乙女「折れたのだよ」
???「気を付けろよ、ヤブ医者」
早乙女「私の“腕”の問題じゃない」
???「どう見ても あの娘は”鎧化”していない」
???「仮に鎧來種であったとしても、」
???「”人間”の時は 我々と体細胞は変わらないはずだ」
???「だから調べる必要があるのだろうが」
早乙女「私にムッとされても困るのだよ」
早乙女「鎧來種の解体用に使う針で ようやく刺さったのだよ」
早乙女「本来なら、 骨髄液を抜く代物なんだがねぇ」
???「・・・・・・」
???「・・・で、」
???「鎧來種なのか?」
早乙女「・・・・・・」
早乙女「採取した血液からは、」
早乙女「”ヘスティアーゼ”は検出されなかったよ」
???「・・・・・・」
???「・・・という事は、」
早乙女「うん」
早乙女「彼女は、」
早乙女「人間だよ」
???「俺は今まで生きて来て・・・」
???「注射針が折れる 人間なんか見たことがない」
早乙女「そりゃそうだろうよ」
???「医学的に症状を説明してくれ」
早乙女「えぇ・・・」
早乙女「ん~・・・」
早乙女「『ものすごい頑丈な女の子』症候群」
???「お前ナメているのか?」
アキラ「あの~・・・」
アキラ「アタシ・・・生きてます?」
「・・・・・・」
早乙女「ははは」
早乙女「ジョークのセンスが違うね」
???「藍川の様子を見てくる」
「あとは頼んだぞ」
早乙女「頼まれるような事は 何もないんだけどねぇ」
アキラ「もう・・・何がなんだか・・・」
「アキッ!!」
しおり「心配したんだからぁ!! バカぁ!!」
アキラ「ご、ごめん、しお・・・痛い痛い痛──」
早乙女「病院でタックルは禁止されているのだよ」
アキラ「ちょ、しおり、パジャマじゃん」
しおり「アンタは黒コゲだなっ!!」
アキラ「あ、あはは・・・」
早乙女「とりあえず」
早乙女「緋ノ原さんは 検査服に着替えるとよいよ」
早乙女「無事を祝うべき人は、」
早乙女「もう1人いるだろうよ」
しおり「あぁ、そうだった!」
〇綺麗な病室
???「なるほど・・・子供がいると」
タケル「はい、逃がすために自爆したのだと」
???「周辺の監視カメラを確認する必要があるな」
???「『サンデーボマー』の血筋か・・・」
タケル「ガザミが『特定鎧來種』である 理由が分かりました」
タケル「もし現れたのが住宅地だったら・・・」
???「あぁ、子供とはいえ軽視は出来ない」
???「鎧來種の”鎧化”が覚醒するメカニズムは 未だ解明されていない」
???「甚大な被害が出る前に 早急に駆除しなくては・・・」
タケル「自分もすぐに復帰します」
???「いや」
???「お前には別の任務を担当してもらう」
タケル「待って下さいッ!!」
タケル「た、大した怪我はしていません!」
タケル「どこかで見ていた可能性もあります! 自分も捜索に加わった方が──」
「ア~ニキ~~、生きてる~~?」
しおり「お?」
???「追って連絡する」
「お大事にな」
しおり「誰? いまの光り輝くイケメン」
タケル「俺の上司だよ・・・」
タケル「もう少し、 自分の兄へかける言葉はないのか」
しおり「お疲れ! よっ、正義のヒーロー!!」
タケル「軽いな・・・」
しおり「前代未聞なんじゃない?」
しおり「配属前に鎧人と戦って、」
しおり「爆発して、ブッ飛んだ騎士なんてさ」
タケル「笑い事じゃないんだぞ・・・」
「し、失礼しま~す・・・」
アキラ「ど、どうも・・・」
アキラ「一緒にブッ飛んだ、緋ノ原アキラです」
しおり「どんな登場だよ」
タケル「やっぱりアキちゃんだったか」
タケル「久しぶりだけど、一目で分かったよ」
しおり「アキは成長しないからね~」
タケル「いやいや、」
タケル「ずいぶん大人っぽくなったよ」
アキラ「へ、へへへ・・・」
タケル「金髪になってるのは想定外だけど」
しおり「多感な時期なんよ」
アキラ「やかましいわ!!」
「あはははは!!」
アキラ「あ、あの」
アキラ「た、助けてくれて・・・」
アキラ「ありがとうございました!!」
タケル「騎士として当然の事だよ」
タケル「無事で良かった」
しおり「お互い様だけどな」
タケル「ひと言、余計なんだよ・・・」
ひ、緋ノ原アキラの病室はどこですか!?
アキラ「お母さんだわ・・・」
しおり「うちのママも一緒だと思う さっき連絡あったから」
しおり「ちょっと迎えに行ってくるね」
タケル「あぁ」
タケル「あいつ・・・」
タケル「なんでパジャマだったんだ・・・?」
早乙女「緋ノ原さんのお母さん!! そこは霊安室なのですが!?」
タケル(ありがとうございました、か・・・)
タケル(あの時・・・)
〇総合病院
助けられたのは──
〇団地
〇女の子の部屋
お買い物に行ってきます。
今日は学校休んでいいからね。
連絡しておきました。
ちゃんと朝ごはん、
食べるのよ。
by, 愛しの姉より
アキラ「姉ではない」
アキラ「・・・・・・」
アキラ「『休んでいい』って言われると」
アキラ「行った方がいい気がすんだよな・・・」
〇大きな木のある校舎
〇教室
しおり(次は『現社』かぁ)
「なぁ、藍川~」
ケースケ「緋ノ原・・・大丈夫なん?」
しおり「どっから情報仕入れたん このストーカー野郎」
ケースケ「なっ!? ちげぇよ!!」
ケースケ「と、隣のクラスで騒いでんだろ 緋ノ原が鎧人に襲われたって・・・」
しおり「ほぉ~~~ん?」
ケースケ「んだよ・・・ったく」
しおり(ほんっと、分っかりやすいヤツ~)
アキラ「おいす~」
しおり「アキ!?」
しおり「だだ大丈夫なん?」
しおり「今日は休ませるって 美月ねぇさんが──」
アキラ「ヒトんちの母親を 極道の妻みたいに呼ぶなや・・・」
しおり「『おばさん』って呼ぶと怒るんだもん」
しおり「何でガッコ来たん? せっかく合法的にサボれんのに」
アキラ「いやさ・・・」
アキラ「別にわりと・・・元気だしさ」
アキラ「なんかアレじゃん? ”可哀想な感じ”で休んじゃうとさ」
アキラ「”復活するタイミング”に悩むじゃん?」
しおり「あー・・・なるほど」
しおり(”サボる”のは好きでも、 ”休む”のはイヤなんだな)
しおり「今からスタラでも行くか?」
アキラ「ごちそうさまです!」
しおり「オゴるとは言ってねぇ!」
「おぉっ!!」
ケースケ「なんだ、元気そーじゃん! さすが『ゴリラ』だなぁ~!」
ケースケ「えっと・・・」
しおり「仕方ね~な~ ギガント半分こするか~」
アキラ「いえ~い 限定ドリンクのリベンジだぜ~」
ケースケ「えげつねぇシカト・・・」
ケースケ「お、おい!」
しおり「ちょっ、」
ケースケ「ナ、ナイトに助けてもらったんだって?」
ケースケ「すげーな! 俺も目の前で戦ってんの見てーよ!」
アキラ「・・・ヨルナ、」
アキラ「我ニ・・・チカヨルナ・・・!!」
アキラ「イ、今スグ、消エ失セロ・・・!! 我ノ・・・理性ガ有ルウチ二・・・!!」
ケースケ「人格失うレベルで嫌われてんの・・・?」
アキラ「シャァ────ッ!!」
「よ~し席につけ~」
武林「お前らに”社会”という名の 絶望を与える時間が始まるぞ~」
ケースケ「お、おい・・・! 俺の席なんだよソコ・・・!!」
武林「あん?」
武林「なんで休むって連絡あったヤツが 隣のクラスに出席してんだ?」
武林「随分と斬新なボイコットだなぁ」
アキラ「・・・多様性?」
武林「社会をナメんな」
〇大きな木のある校舎
〇大きな木のある校舎
〇学校の裏門
アキラ「おのれ・・・武セン・・・! 夕方までかかったわ・・・!!」
アキラ「なんだよ・・・! 『よし教材にしよう』って」
しおり「まさか遭遇した鎧人の 模型を作らせるとはねぇ」
アキラ「紙粘土なんか小学校以来だっつうの」
しおり「まぁまぁ」
しおり「武センなりに 気ぃ遣ったんじゃ──」
しおり「ん? あそこにいるの・・・」
〇学校脇の道
〇学校の裏門
しおり「兄貴じゃん・・・ なんで学校なんか──」
アキラ「タケルさぁぁあああんッ!!」
「どぅぉ~したぁ~んですかぁぁあああっ!!」
しおり「えぇ・・・ウソでしょ・・・?」
しおり「マジか・・・アキさんよ・・・」
〇学校脇の道
タケル「もう学校に復帰したのかい? 真面目なんだね・・・」
アキラ「えっへへ・・・ マジメだけが取り柄なんで」
タケル「おかしいな・・・ 俺の記憶にはないアキちゃんだな・・・」
しおり「『3日会わざれば刮目して見よ』ってね」
タケル「それ・・・ 女の子にも使う故事だったか・・・?」
アキラ(”女の子”──!!!!)
しおり「学校なんか何しに来たん?」
タケル「え、あー・・・」
タケル「まぁ・・・」
タケル「・・・いいか」
タケル「実は、」
タケル「アキちゃんを襲った鎧人には 子供がいたらしい」
タケル「すぐ周辺を捜索したが発見できなかった」
タケル「駆除された鎧人の血縁者には 逆恨みや復讐に走る者も少なくない」
アキラ「そ、それって・・・ アタシが・・・?」
しおり「アキは関係ないじゃん!」
タケル「子供だった場合、 俺たち”騎士”に復讐するよりも」
タケル「力が弱く”勝てそうな相手”」
タケル「アキちゃんへ逆恨みをする可能性が高い」
しおり「そんな・・・! ムチャクチャだよ・・・!!」
タケル「発見者や通報者へ 一方的に恨みを募らせるケースは多いんだ」
タケル「だから──」
タケル「俺がしばらくの間、 アキちゃんの護衛をする事になった」
タケル「外出の際は 基本的に俺が同行する事に──」
タケル「どうしたんだい?」
アキラ「それって、つまり、」
しおり「・・・ボディーガード的な?」
タケル「まぁ・・・言い方によっては・・・」
アキラ「よろしくお願いしまぁぁあああっす!!!!」
〇空
ボディーガード────ッ!!!!
タケル「ま、守る必要ないかもね・・・」
子供からもらったプレゼント、飲まないわけがないがーー悲劇に繋がるとは。回想シーンがいつもながら唸らせますね。何故かアニメというより漫画に近い印象を受けます。
ストーリーも先が気になります。ゴリラとゴリラのボディーガードの恋の行方もそうですが、どちらの陣営にも言い分があって敵対するというのがなんとも…。どちらが勝っても悲しい。
今回もおもしろかったです~!アキラちゃんのやり取りがコミカルでめちゃくちゃ楽しめました笑
一方で、徐々に不穏な気配も感じられて、この先どうなってゆくのか……次回も楽しみにしています。
親子愛😭
盲目のイケオジや、アキラの身体の謎など、どう展開していくのか気になります…!
そして、ほのぼのとしたスクールライフが描かれるほどタイトルの「さよならベストフレンド」が不穏😭