制作秘話のフルコース

オカリ

サラダ「怪視病」(脚本)

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〇レストランの個室
じいや「おかえりなさいませ」
じいや「メインディッシュができるまで こちらのサラダ・・」
じいや「2022年7〜8月に開催された 第1回『怪人IP開発コンテスト』 応募作のうちが1つ」
じいや「「怪視病」をご提供させて頂きます」
じいや「・・すみません、もはや 見慣れた顔で恐縮ではありますが」
じいや「ジジイ6連勤と相成りました 今回もお付き合い頂ければ幸いです」
じいや「本来、時系列に従うならば 長編コンを先にお出しすべきですが」
じいや「オカリ氏のこだわりでサラダには 怪視病が相応しいだろうと」
じいや「さて、まずコンテストについて 軽く振り返りましょう」
じいや「なんといっても最大の特徴は あの「東映」とのコラボです」
じいや「戦隊ヒーローに仮面ライダー・・ あまたのヒーローや怪人を 生み出した総本山、東映」
じいや「さらにコンテスト限定キャラが12体 いずれも魅力的なキャラ造形」
じいや「特撮好き垂涎のコンテストです オカリ氏も大はしゃぎでした」
じいや「・・・・・・まぁ、彼が最も 視聴している特撮はウルトラマン」
じいや「東映より円谷をゴリゴリに観る 大のウルトラマン好きですが・・」
じいや「それはそれ、これはこれです!」
じいや「さらに特典も超豪華 最優秀作品は公式作品化のみならず 東映とのメディアミックスも検討」
じいや「自分のシナリオが特撮に なるかもしれない・・夢が広がりますね」
じいや「加えて、もう一つ 従来コンテストと異なる点がありました」
じいや「文字数です」
じいや「今まで1000〜2000字が基本だったのが なんと2000〜4000字まで拡大!」
じいや「上限が下限になったのです 違いはとても大きかったのだとか」
じいや「・・にも関わらず、結局文字数と 格闘していたそうですが」
じいや「さて、そんな怪人コンですが・・ 公式が興味深いことを呟いておりました」
じいや「こちらですね」
じいや「なるほど、と思ったそうです」
じいや「ストレートとは言わば勧善懲悪です 怪人が正義に目覚めても良いですね」
じいや「東映ですし、バトル描写のある作品が 王道と言えるでしょう」
じいや「しかし、2作目 変化球・・」
じいや「怪獣酒場のような日常か、 それともコメディか・・」
じいや「開催期間は2カ月もあるので そのうち思いつくだろう、と保留に」
じいや「それよりも先に・・」
じいや「大好きな要素を詰めに詰め込んだ 「僕の考えた最強の特撮」を作ろう!」
じいや「と、制作に取り掛かったそうです」

〇怪しげな祭祀場
じいや「今回の怪人コン、開催前から 情報は発信されておりました」
じいや「先の公式発言も6月20日 コンテスト開催より10日前です」
じいや「そのため、比較的スタートダッシュが 行い易い状況ではありました」
じいや「と、準備もそこそこに1作目を制作」
じいや「2022年7月7日の七夕に投稿したのが 「蠱毒」をフックにした物語」
じいや「「極めし蠱道は人の毒」でした」
じいや「・・表紙が違う? ええ、こちらは初期の表紙ですね」
じいや「現在はこちらで固定されております」
じいや「何でもありの蠱毒なら どんな怪人が生まれるか」
じいや「この造形ならどんな蠱毒が相応しいか」
じいや「他にはどんな蠱毒だと面白いか・・ 投稿後も暫く妄想に耽っていたそうですよ」
じいや「ちなみに表紙に描かれている蠱毒、 全部紹介いたしますと・・・」
じいや「デスゲーム蠱毒 機会仕掛けの蠱毒 グローバル蠱毒 警察犬の蠱毒 ムキムキマッチョマンの蠱毒」
じいや「星の蠱毒 オーソドックス蠱毒 海の蠱毒 カブト統一蠱毒 山の蠱毒 コロニー対抗蠱毒」
じいや「四季の蠱毒 式神蠱毒 宇宙の蠱毒 蠱毒ダイバーシティ 異世界転生蠱毒」
じいや「プランクトン蠱毒 伝統派蠱毒 そして最後に、神仏蠱毒・・と」
じいや「もはや何でもありの連想ゲーム状態で 片っ端から列挙していったそうです」
じいや「ちなみにオカリ氏のお気に入りは 神仏蠱毒だそうです ・・冒涜的ですね」
じいや「さて、そんな1作目も最終候補に 名を連ねる評価を頂きました」
じいや「「重くなりがちな設定を語り口と  キャラの軽妙さで読ませる」・・と」
じいや「話の意図に沿った評価コメントには オカリ氏も嬉しかったそうですが」
じいや「実際に受賞まで至ったのは こちらではなく──・・」
じいや「2作目、怪視病の方でした」

〇ハチ公前
じいや「さて、そんな怪視病 まずは内容から見ていきましょうか」
じいや「本作はいわば怪人を逆手に取った設定 真の意味で「怪人」は出てきません」
じいや「主人公「涼太」は 特定の症状に悩まされる青年です」
じいや「その症状とは、自分も他人も 「化け物」に見えてしまうこと」
じいや「家族も友人もテレビの奥の芸能人も そして自分さえも怪人に見える状況」
じいや「精神崩壊寸前の状態の中、 唯一人間に見える「彼女」と出逢います」
  地獄に仏のような存在に
  救いを求めるが如く惹かれていく涼太
  しかしその正体は──・・
じいや「「わかるわかる、  どうせ〇〇なんでしょ?」・・と」
じいや「そう思って頂いてから 最後にひっくり返す」
じいや「要は「ドンデン返し」を テーマに据えた作品でした」
じいや「そのため、本作はスチルも多め」
じいや「使用スチルはなんと15枚! 1話あたりの数では自作中最多だとか!」
じいや「ですがこの枚数、実は 演出以外にも理由がございます」
じいや「ズバリ、ネタバレ防止です」

〇SNSの画面
じいや「タップノベルの作品ページでは 最初の1話に用いたスチルのみ 表示されてしまいます」
じいや「怪視病は「ラスト」が全てです 作品ページでネタバレしてしまうと 台無しになってしまいます」
じいや「そのため、このように──・・」
じいや「と、スチルが多ければ5枚目、 6枚目以降は表示されません」
じいや「仮に何枚かスライドしても 最後まで確認するのは手間でしょう」
じいや「演出目的も当然ありましたが、 このようなメタ的な理由もあったのですね」

〇ラブホテルの部屋
じいや「続いて、着想に至った経緯です」
じいや「これまでオカリ氏は 「実体験ベース」が多かったですが」
じいや「さすがにこの経験はないでしょう ・・無いはずです」
じいや「では何から着想を得たのか・・ ただこちら、実は怪視病の 著者コメントでも触れておりました」
じいや「漫画です、しかもギャグ漫画でした」
じいや「通称「女子無駄」で知られる作品 当時の記憶を頼りに遡ったところ」
じいや「女子無駄10巻に収録された「にたく」を ニコニコ漫画で読んでいたそうです」
じいや「内容はいわゆる「究極の2択」について 個性豊かなキャラが議論するお話」
じいや「要は「うんこ味のカレー」か 「カレー味のうんこ」問題ですね」
じいや「その流れで作中出てきた議題 それこそが・・」
じいや「「自分以外の他人が全て野菜に見える」 もしくは 「自分の姿だけ野菜に見える」」
じいや「どちらの方がマシ? というものでした」
じいや「ちなみにオカリ氏は後者ですね 自分が野菜に見える方です」
じいや「と、ギャグ漫画の議題に 真剣になっていたら・・ふと 思ったわけですね」
じいや「「じゃあ野菜ではなく  異形ならどうだろう?」・・と」
じいや「そして2択の角度も変えて 考えていきます」

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コメント

  • 制作秘話ですらエンタメで読ませに来てますね😂
    スチルでネタバレは自分が一度やらかしているので、その防止策に為にスチルを多くしておかないといけなかったんですね。
    スチルも違和感があるものでなく、作品に溶け込んでいるので完璧ですね。なにを考えて創られるかを知ることは、本当に勉強になります😭😭😭😭

  • 待ってましたよじいや!
    と、思っていたら
    えっ……あのクマは一体😨
    ああ、だからサラダ……ひんやりする冷製サラダ🥗
    怪人コンどっちも好きですわ。
    蠱毒も怪視病もラストがドキドキでした。
    人間に見える彼女の正体は肝が冷えます。

    次回メテオシスターの原液そのままな評価が知る事できるのですね。
    これはある意味見るのが怖い、でもすごく見たい。

  • か、怪視病で変な奴に見えてるだけで、本当は美少女だから(無茶)

    オカリさんの本コンテストにおける気合いの入りように震えていました。どちらも好きですが、蠱毒大好き人間として、今後の拡がりを見たかった気もします。怪視病はこういう話をよく読む人にこそどんでん返しを味合わせる、いい意味で手の平の上で転がされてる感覚が心地よかったですね。

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