スープ「ホールセール・マーケット!」(脚本)
〇イルミネーションのある通り
???「いま、ご覧頂けているでしょうか? チラリチラリと雪が舞っておりますが」
???「2021年12月に開催された 第3回TapNovelゲーム小説大賞 募集テーマは「クリスマス」」
???「ちょうどこの時期から 「背景エフェクト」が実装されました」
???「ちなみに」
じいや「このように、背景エフェクトを 人物より「後方」に表示させるか」
〇イルミネーションのある通り
じいや「あるいは人物より「前方」に 表示させるか変更できます」
じいや「どちらでも良い? いえいえそうは参りません」
〇イルミネーションのある通り
じいや「例えばこのようなケースです」
じいや「なにか違和感を覚えませんか?」
じいや「そう、撮影画面の枠線より じいやが前に来ているのですね」
じいや「意外と大事な背景エフェクト前後表示 ・・ご注意ください」
じいや「さて」
〇イルミネーションのある通り
じいや「スープ「ホールセール・マーケット!」 手に取って頂きありがとうございます」
じいや「進行は引き続き“じいや”が 務めさせて頂きます」
じいや「前菜の最後、「わたくし以外の者」が 務める雰囲気を匂わせたにも関わらず」
じいや「まさかの3連ジジイでお送りしております」
じいや「さて、こちらの ホールセール・マーケットですが」
じいや「いちいちタイトルに字数が喰われるので 以降は「モミの木」と略しますが」
じいや「本作はオカリ氏にとって2作目 惜しくも?受賞こそ逃したものの」
じいや「選評コメントにて 『着眼点が良く、アイデアを上手く 作品に昇華したオカリさんの〜〜』」
じいや「とのコメントとともに、最終候補作 として名を連ねさせて頂きました」
じいや「ただ・・題材がややマイナー過ぎたか」
じいや「閲覧率は34%と「卒論」から 大きく「読まれ難くなった」作品です」
じいや「ですが、読み始めた方々は マイナー題材だと踏まえた上で 作品を開いて下さいました」
じいや「結果、読了率は・・81% オカリ氏の作品群の中でトップクラスの 高い読了率を誇ります」
じいや「入り難いが、出難い作品と言えるでしょう」
じいや「そんなモミの木についてオカリ氏は・・」
じいや「自作中で最も「シナリオの完成度が高い」 ・・と自負しているそうです」
じいや「なので、本日は手前味噌あらため 手前味噌スープとなっております」
〇華やかな広場
じいや「本作についてまずは振り返りを」
じいや(幼桜子)「お花屋さんに憧れる少女、桜子 通称「さっちゃん」」
じいや(JK桜子)「将来の夢はそのままに スクスクと成長し」
じいや(JK桜子)「花に関わる職として 花卉(かき)の仲買人になるものの」
じいや(OL桜子)「実際は──・・」
じいや(OL桜子)「という、現実を知るマイナス面へ 振ってからのスタートになります」
じいや(OL桜子)「ちなみに幼少期→JKまでは 髪型と顔つきを近しい格好にして 成長を伝えたほか」
じいや(OL桜子)「新卒→入社3年目のギャップを 表情と髪型で伝えようと試みています」
じいや(JK桜子)「卒論の時の応用ですね!」
じいや(OL桜子)「顔パーツを「幼い」→「気弱」に 変更することで示しました」
じいや(OL桜子)「目と髪の色のみ一貫して 同じ色にすることも忘れずに」
じいや(JK桜子)「ちなみに今は“じいや”が 影分身で対応しているので」
「両者ともじいやが担っております」
じいや「さて、お品書きでチラッと 明かしましたが」
じいや「本作もオカリ氏の経験が 色濃く反映されています」
じいや「というか、彼の場合 体験や経験ベースで話を作る 傾向があるので」
じいや「この後お出しするメニューも そんな話ばかりになる予感が少々」
じいや「ご承知おき頂ければ幸いです」
じいや「まぁ、オカリ氏の職歴については WorldMakerの「相場探偵」にて お察し頂いた方もいたかと存じます」
じいや「ええ、数年ほど新聞記者を していたそうです」
じいや「現在は退職し全く異なる 仕事に就いておりますが」
じいや「本作はその際の経験が元に なっていますね」
〇倉庫の搬入口
じいや「どのような仕事をしていたか ご説明いたしますと」
じいや「・・「相場探偵」に目を通せば ご理解頂けるかと」
じいや「要約するならば・・ いわゆる「モノの値動き」の原因を探り 取材して記事化する仕事です」
じいや「オカリ氏の担当は 中古車の競売価格であったり シェアサービスの相場だったり・・」
じいや「計7分野ほどありましたが その中に生花などの「花き」も 含んでいたのですね」
じいや「クリスマスツリーのモミの木相場も 取材し記事にしたことが」
じいや「そのため、リーマンショックによる モミの木高騰は事実に即した内容です」
じいや「しかしながら本作は 「記者」を一切出さずに 「仲買人」へ焦点を当てました」
じいや「身バレを防ぐ、といった思惑も 無くはないそうですが」
じいや「記者はあくまで傍観者に過ぎません 一方、仲買人は当事者問題です」
じいや「モミの木の確保は会社として 死活問題にもなりうる話・・ 必死にならざるを得ません」
じいや「ゆえに、入社後のナーバスと 追い討ちのように降りかかる試練として」
じいや「立場や目線を変えれば より際立つと判断した訳です」
じいや「あと根底には「仲卸」という 縁の下の力持ちを広く知って欲しい ・・・・・・との思いもあったとか」
〇超高層ビル
じいや「オカリ氏は本作について 自作では最も「シナリオの完成度が高い」 ・・・と手前味噌汁をお出ししました」
じいや「そこにも明確な理由がございます」
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やっぱりその筋の職歴をお持ちだったんですね😂
確かに記者や報道にフォーカスした作品や記者キャラの登場が多い気がしてました…!
記者+理系知識という専門分野特化の知的好奇心刺激していく作風…強い!!
新聞記者時代の調べるということが創作に非常にプラスになってますよね。人生何が役に立つかわかりませんから嫌々目をつぶって生きる、みたいなことはやらない方が良いんだなと歳を重ねた今だと思います。
WMにずっといたので知らない時代の話が読めて楽しいです。次も来ますよね、じいや。
私はじいやに四連勤してほしいです
オカリさんこんにちは!
表紙が違うと影響がどのように出ているかを分析されているのがすごいです!
者の値動きの原因を調べるお仕事があるんですね
今回も勉強になりました