エピソード1(脚本)
〇荒廃した国会議事堂
2030年3月20日
中国人民解放軍が台湾に侵攻
アメリカと日本が中国に宣戦布告し、戦争が起こった
中国軍は台湾侵攻と同時並行して、日本にも侵略を行った
中国の圧倒的な軍事力の前に日本は降伏
アメリカ軍が動き始めた時はもう後の祭りだった
中国は占領後の日本で統治政策を行う
具体的には混血化、コミュニティの破壊、愛国教育、徹底した監視
これは、そんな日本で源 葵という少年が革命を起こし日本を独立へと導く物語
〇施設の休憩スペース
ここは日本のとある施設
ここはいわば、学校のような場所
その地域の6歳~18歳までの子供が集められ、教育を受けている
教育を受けるという点では旧来の学校と変わらないのだが.....
ある一点において決定的な違いがあった
管理人「そうして.....我が中国は日本を理想郷へと導くために、正義の行動、戦争を起こしました」
管理人「いいですか 今、あなた方が幸せに暮らしているのは偉大なる我が国中国のおかげなのです」
女子生徒「.....」
管理人「それでは、43795番さん 教科書の45pの、【その後の日本】の部分を読んでください」
女子生徒「はい..... 戦争後、今までの日本は中国の保護下に入りました 偉大なる中国の教育の下、楽園の一歩へと駆け出したのです」
そう、違う点とは洗脳教育
中国への忠誠心を育て、反発する気を起こさないような「教育」が行われていること
言うなれば、新疆ウイグル自治区やチベット自治区のような
そんな、寝食などの生活全てを監視され、自由を制限された施設であった
ここに暮らす子供たちは自分の意志で動くことが出来ず、決められたスケジュールをこなしている
やがて、18歳になると教育の成果により出来上がり洗脳された状態となる
そして、労働力となる
その過程で教育が失敗し、洗脳が施されない場合は別の処置があるが.....
それは後程紹介しよう
源 葵「(はあ.....)」
源 葵「(この国は.....狂っている)」
この少年の名前は源 葵
日本人であり、彼もまた他の生徒と同様、教育を受けているところであった
だが、他の違うのはまだ反抗心が残っていること
他の生徒はもう反抗する気力が失せているが、彼はまだ自我が残っていた
源 葵「(なにが.....楽園だ.....!)」
源 葵「(俺の両親に反逆性があったという理由で殺したくせに.....!)」
彼の両親は洗脳に取り込まれず、「自分たちは日本人だ」という気持ちを持っていた
だが、そのことが秘密警察に悟られ殺された
源 葵「(俺は.....絶対に中国に洗脳されないぞ.....!)」
源 葵「(俺は父さんたちみたいに殺されたりしない。生き抜いて、いつか、いつか、中国に復讐してやる.....!)」
〇宿舎の部屋
ここは学生4人が1グループとなって共有する部屋
就寝や授業後の休憩などが行われる
とはいうものの、部屋には監視カメラが付いており、また連帯責任制度もあるため学生にとっては気が気ではない
今日もまた、学生は監視の目に怯えながら過ごしていた
男子生徒「.....」
学生たちは基本どこだろうと無言で過ごす
とにかく、疑わしいと思われるものを消していかなければ生き残れないのだ
「〇✖地区放送から届けます.....」
「明日の天気は9時~13時にかけて大雨が降るでしょう.....」
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日本は終戦後すでにアメリカからの多大なる支配下で日本人のアイデンティティーを失い、この物語のストーリーが現実化するとなると本当にすべてを失い兼ねない・・・哀しい現実とファンタジーからより恐れを感じます。
今のところ異能力が明かされていないので、ファンタジーやパラレルワールドの話ではなく、未来のリアルな日本の様子を見せられているような気分になって身につまされました。主人公の源がどんな選択をしていくのか成り行きを見守りながら、自分ならどうするかを読者自身もシーンごとに考えさせられるような展開になりそうな予感です。