シナハナギシフ☆ノコンキユ

ゆきんこ

第一夜 お見透し(脚本)

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ゆきんこ

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〇デザイナーズマンション
  これは、ゆきんこが昔、
  本当に体験したお話です。

〇シックなリビング
ゆきんこ「プルた〜ん♥」
ゆきんこ「今日もカワイイねッ!」
ゆきんこ「母さん、お仕事頑張ってくるね!」
ゆきんこ「じゃっ、行ってき・・・」
ゆきんこ「エ・・・」

〇オフィスのフロア
聖人「はーい」

〇シックなリビング
ゆきんこ「し、仕事中だよね?」
ゆきんこ「ゴメン。 誰かに話したくて・・・」
ゆきんこ「ウッ・・・ヒクッ・・・」
聖人「泣いてるの?」
ゆきんこ「ウッ、ウン」
ゆきんこ「今日ね、仕事行く前に」
ゆきんこ「プルがいきなり止まり木から落ちちゃって・・・」
聖人「あ〜」
聖人「止まり木から落ちて死んだんだろ?」
ゆきんこ「え!?」
ゆきんこ「・・・」

〇オフィスのフロア
聖人「ゆきんこのペットのセキセイインコが、」
聖人「止まり木から落ちて、ゆきんこが悲鳴上げて」
聖人「動物病院に電話して連れて行ったけど、」
聖人「助からなかったんでしょ」
聖人「知ってるよ」

〇シックなリビング
ゆきんこ(ぜ、全部当たってる・・・!!)
ゆきんこ「な、なな・・・何で知ってるの?」
ゆきんこ「怖いんだけど」

〇オフィスのフロア
聖人「昼の休憩時間に寝た時に夢に見た」
ゆきんこ「何よ、ソレ・・・」
聖人「言ってなかったけど、」
聖人「俺、未来とか過去のことを夢に見るんだよね〜」
聖人「だから」

〇シックなリビング
聖人「あまり俺に隠しごとしないほうが良いよ〜(笑)」
ゆきんこ(ちょ待っ・・・)
ゆきんこ「オ、オカシくね?」
ゆきんこ「信じられないよ、そんな話!」
ゆきんこ「まさか家に盗聴器でも仕掛けていないでしょうね!?」
聖人「そう言うと思った」
聖人「オマエの家に行ったの、付き合う前の1回だけ、しかも入ったのは玄関でしょ」
聖人「実家で母さんも居るのに、逆にどうやって仕掛けるんだよ」
ゆきんこ「確かに・・・」
ゆきんこ「じ、じゃあ、」
ゆきんこ「夢で見たってことは映像で見れたんでしょ?」
ゆきんこ「家の間取りとか詳しく話してみてよ」
聖人「めんどくせーな」

〇オフィスのフロア
聖人「俺は和室とリビングの真ん中の上から眺めてたんだけど」
聖人「リビングの窓の横の鳥かごの前で、ゆきんこが悲鳴を上げたのが見えたよ」
ゆきんこ「上から見てた? 幽体離脱ってこと??」
聖人「仕組みは解らねーよ」
聖人「仕事中だし、もういい?」
聖人「じゃっ、またな!」

〇シックなリビング
ゆきんこ「・・・!?」
ゆきんこ「エエ〜ッ!?」
  その後、怖くなり
  家の中に盗聴器や隠しカメラが無いか、徹底的に探しましたが、
  見つけることは出来ませんでした。
  彼とは付き合い始めたばかりの時の出来事でしたが、
  初めて『予知夢』というモノを現実に体験した出来事でした。

〇ネオン街
  その後も『予知夢』に怯えつつも5年付き合いましたが
聖人「今何処にいるの?」
ゆきんこ「今日は家の用事で会えないって、昨日話したよね?」
聖人「俺に黙って飲みに行くつもりでしょ?」
ゆきんこ「バレてる・・・」
  お互い、結婚を意識しつつも馴れ合いすぎて、お別れしました。

〇シックなリビング
  予知夢の彼とは正反対の今の旦那様と付き合い始めた頃・・・
ゆきんこ(メールもマメで、良い人だなあ♪)
母「ちょっとゆきんこ〜」
ゆきんこ「ん?」
母「お母さん、昨日変な夢見たんだよね」
ゆきんこ「どんな夢?」
母「アンタが蜘蛛の帽子被った、」
母「長髪でダラしない格好した男を家に連れて来て」
母「結婚します!って言ったのよ」
母「私、この男だけは嫌だ、ヤメなさいって言ったんだけどねえ」
ゆきんこ「・・・お母さん、もしかしてその男って」
ゆきんこ「この人だった?」
母「コレコレ!」
母「ヤダ、まさかホントにこの男と結婚する気なの?」
  付き合う前の旦那様は、スキーブランドのニット帽を愛用しており
  それは蜘蛛がデザインされたモノでした
ゆきんこ(まさか、ウチの母さんも『予知夢』が出来る人だったなんて・・・)
  『偶然』が重なっただけかもしれないけど
  『予知夢』が出来る人が私の周りには、確かに居ました。

〇黒
  私は、超常現象や死後の世界を肯定も否定もしない人間です。
  ただ、『予知夢』に関しては
  現実にあると思っています。

次のエピソード:第二夜 神棚のタタリ

コメント

  • 元彼の話はちょっと恐いかも…自分もこの手の話は肯定も否定もしません。ただ、誰にでも日常的に起こることではないけど、特定の個人、特定の瞬間には起きているんだろうなあとは思っています。予想以上に恐そうな話なので(笑)、次からは読むのをどうしようかな…

  • ゾンビや殺人鬼が所狭しと大暴れのホラーも怖いですが、こちらの話のように「日常の片隅」にポンと置かれたような不思議は「手触りの有る恐怖」ですね。

    楽しませていただきました。

    ありがとうございます。

  • こ、怖い……😵💦でも面白かったです😉
    ホラー苦手ですがこういう怖さはいいですね~✨
    友達じゃなくて、カレシだからよけい恐怖です😧でもお母さんも⁉️
    予知夢、まだ経験ないですがちょっと意識してみようと思います✨

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