心アドベンチャー

夏目心 KOKORONATSUME

5 草壁荘司(脚本)

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〇教室
  翌日。
小泉彩花「あ!誠一お早う!」
久我誠一「お早う彩花・・・昨日は良く寝れたか?」
小泉彩花「大丈夫。現に今此処に居るから・・・」
久我誠一「良かった・・・今日の課題が全部終わったら、いよいよ一人目の暗黒四天王だな!」
小泉彩花「む〜・・・これで長期休みとかだったら良かったんだけどなぁ・・・」
渡辺一樹「二人共お早う。調子はどうだい?」
久我誠一「渡辺か・・・まぁまずまずって所かな・・・」
渡辺一樹「違う違う!心アドベンチャーの方だよ。何処まで進んだかなって・・・」
小泉彩花「あたし達?これから一人目の四天王倒しに行くよ・・・」
渡辺一樹「な〜んだ・・・まだそんな所か・・・僕はもう直ぐ二人目の四天王の手前だよ!」
久我誠一「おいおい、そんな事で啀み合ってどうするんだよ・・・」
渡辺一樹「啀み合うさ!世の中にはプロゲーマーってのも居るからね。僕も誰よりも上手く成って、皆の人気者に成りたいからね!」
小泉彩花「え?渡辺君プロゲーマー目指してるの?」
渡辺一樹「当然さ!プロゲーマーに成れば無駄な努力なんてしなくて済むからね!君達も精々頑張りなよ!」
久我誠一「いや、プロゲーマーも何かしらの努力してるから・・・他の面々に失礼だろあいつ・・・」
小泉彩花「成る程プロゲーマーか・・・あたしもやって見ようかな・・・」
久我誠一「彩花・・・頼むからお前はそっち行くな・・・何かしら出来る様にして置け・・・な?」
  渡辺がプロゲーマーを目指してる事はさて置き、俺達は後の勉強に励み、またゲームにログインしに行くのだった。

〇一人部屋
  学校終わり。俺は彩花と共に宿題を終わらせ、再度ゲームに挑むのだった。
小泉彩花「あぁ・・・やっと終わった・・・これで期末テストとか無ければなぁ・・・」
久我誠一「まぁまぁ、やって損は無いから」
小泉彩花「言いたい事は分かるよ・・・でもこう言うの本当かったるい・・・」
久我誠一「そしたら彩花だけ落第だな」
小泉彩花「御免なさいもう言いませんだから落第だけは!!」
久我誠一「はは!そうだよそれで良い!今日も良く頑張ったよ!」
小泉彩花「むぅ・・・勘弁してよ・・・」
久我誠一「その勢いが有れば大丈夫。さ、やろうか」
小泉彩花「・・・そうだね。さ、一人目の暗黒四天王倒しに行きますか!」

〇西洋の街並み
久我誠一「さて、いよいよだな」
小泉彩花「ストーリークエストの情報ってどんな感じだっけ?」
久我誠一「少し待って・・・・・・必要レベルは13、相手は植物系の魔法が得意か」
小泉彩花「植物系の魔法?なら火属性がお勧めかな?」
久我誠一「それは間違い無いな。レベルも足りてるし、早速やって見るか」
小泉彩花「そっか!あたしは大丈夫だよ!」
久我誠一「良し、じゃあ始めるか」
小泉彩花「え!?行き成り爆発!?」
久我誠一「向こうの方だ、行って見よう!」
  開始早々、街中で爆発音が聞こえ、俺達は直ぐ様音の方へと走り出す。
モブ騎士2「くそ・・・何て奴だ・・・!」
草壁荘司「何だその程度か・・・この街の騎士団も大した事は無いな。さて、この街の者達には早々にこの地から消えて貰おう」
モブ騎士「そんな事させるか!この街には老人や子供も沢山居るんだぞ!!」
草壁荘司「だから何だと言うのだ?我には関係の無い事。どの道お前達には消えて貰うつもりだからな」
小泉彩花「あぁ!騎士のおじさん達!!」
モブ騎士「あぁ!君達!」
久我誠一「騎士団の皆さん、此処は俺達が何とかします。早く逃げて!」
モブ騎士「し、しかし・・・」
小泉彩花「あたし達なら大丈夫です。だから!」
モブ騎士「・・・すまない・・・!成る可く早く戻るよ!」
草壁荘司「勇者達か・・・こちらから探す手前が省けたよ」
久我誠一「貴方は、暗黒四天王の一人の・・・」
草壁荘司「如何にも、我は魔王ハデス様に支える暗黒四天王の一人、草壁荘司だ。この街は我が破壊させて貰う」
小泉彩花「人間のクセに魔王に従うんですか!?それに街を壊すって!」
草壁荘司「確かに我は人間。その上で魔法使いだ。愚か者共にはハデス様のお考えが理解出来ない様だな。勇者達よ、我の崇高なる力を」
草壁荘司「お見せしよう。我の魔力が有れば、こんな街一瞬にして森に作り変えて見せよう!」
久我誠一「・・・・・・!?」

〇森の中
久我誠一「な、何だこれ!?さっきまで街だったのに!?」
小泉彩花「何これ・・・ワープさせられたの!?」
草壁荘司「何をそんなに驚くか・・・我はワープ等使って居ない。街を森に作り替えたのだ」
久我誠一「え!?何でそんな事・・・」
草壁荘司「実に愚かな事よ。お前達は自分達の生活を送る為にどれだけの犠牲を払った?それ相応の責任を果たせたと断言出来るか?」
小泉彩花「一体何を言ってるの?」
草壁荘司「この世界に生きる者は人だけでは無いと言う事だ。生きる者全ては自然と寄り添う。だがお前達はどうだ?他の生命を無視して」
草壁荘司「自分達の幸せだけを願い、他の者を自分達の都合で蹂躙して来た。それがどう言う事かも分からずに」
久我誠一「貴方の言いたい事・・・まさか!?」
草壁荘司「無論、我が貴様等に言った所でもう手遅れだ。この世界は我等に任せて、お前達は安らかに眠るが良い」
小泉彩花「・・・!来るよ!!」
久我誠一「くぅ!!」
草壁荘司「く、当たったか!」
久我誠一「質問が有る、ハデスの目的は何だ!?」
草壁荘司「貴様等如きがハデス様を理解出来るか!?貴様は我の何を見た!?」
久我誠一「貴方の言いたい事は分かる。だけど、誰か一人の為に無関係な人は巻き込めない!」
草壁荘司「ええい愚か者が!!そうやって自らの愚行を繰り返すが良い!!」
小泉彩花「こんな森の中じゃ火属性の魔法は使えない・・・なら!」
草壁荘司「貴様、我の魔法は植物を司る!それを倒す事がどう言う事か分かるか!?」
久我誠一「悪いが、もうあんたの戯言に興味は無い!」
草壁荘司「何を!!」
草壁荘司「な!こ、これは!?我の足が凍って・・・!?」
久我誠一「ナイス彩花!」
小泉彩花「えへへ!どういたしまして!」
草壁荘司「ええい小癪な!!」
久我誠一「貴方の言いたい事が分からない訳じゃ無い。でも、皆生きてるから、そう言う事する権利は誰にも無いよ」
草壁荘司「お許し下さい・・・ハデス様ぁ!!」
小泉彩花「何とか倒せたけど、何か嬉しく無いね」
久我誠一「あぁ、奴は街を壊して森に作り替えた。悪役にしては何だかおかしい」
セナ「おめでとう御座います!プレイヤー、誠一様と彩花様のステージ1のクリアを確認しました!」
小泉彩花「セナちゃん!」
セナ「イベントムービーが新しく追加されましたが、ご覧に成りますか?」
久我誠一「あ、是非!」
セナ「確認しました!それではご覧下さい!」

〇魔王城の部屋
ハーキン「ハデス様!ご報告が有ります!」
ハデス「何事か?」
ハーキン「例の勇者共に、荘司が倒されたとの事です!」
ハデス「何!?それは本当か!?」
ハーキン「間違い有りません!」
赤木隼人「あの荘司がやられたですって!?」
レナ・グレイシア「何かの間違いでしょ!?」
ハーキン「おのれ人間共め・・・ハデス様!今直ぐ荘司の仇を!」
ハデス「まぁ先ずは落ち着け。ハーキン、荘司は役目を果たしたか?」
ハーキン「え?あ、はぁ!!荘司は街を破壊し、その地を森に作り替えたとの報告は受けております!」
ハデス「そうかそうか!出来したぞ荘司よ!お前の成果は我にも伝わった!後は我々に任せろ!」
レナ・グレイシア「ハデス様!一体何を笑って!」
ハデス「まぁ落ち着けお前達。今大切なのは荘司の戦果を称える事だ。仇討ちでは無い」
ハーキン「は、ハデス様!?」
ハデス「我等の本来の目的は勇者を倒す事では無い。人類を滅ぼす事だ」
レナ・グレイシア「た、確かに・・・」
ハデス「その上で荘司は我等の期待に応えてくれた。今度は我等が荘司に応える番だ。隼人よ」
赤木隼人「はい、ハデス様」
ハデス「次はお前の番だ。準備は出来て居るな?」
赤木隼人「お待ちしておりました。僕の準備は万端です」
ハデス「宜しい。ならば行くが良い」
赤木隼人「畏まりました。ハーキン、レナ、安心しろ。荘司の仇は僕が取る」
レナ・グレイシア「頼んだわよ・・・隼人・・・」
ハーキン「勇者共め、この屈辱は倍にして返してやる・・・!!」
小泉彩花「す、凄い団結力・・・」
久我誠一「あぁ、この分だと、次の四天王は赤木隼人か・・・」
セナ「ムービーは此処までと成ります。セーブしてゲームを続けますか?終了しますか?」
小泉彩花「あ!セーブしたら止めます!」
セナ「畏まりました!またのプレイをお待ちしております!」

次のエピソード:6 後継人のお坊ちゃま

コメント

  • 自然愛護団体みたいな敵でしたね
    一理ある発言をしている為に悪役感がない故に喜んでいないメンバー
    世間では自然は大切にとも言われていますからね
    とはいえ、言い方を変えれば自然と人類の否定になりますからね
    過激とも言えますからね
    次回はどんな展開になるのか楽しみです

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