魔法少女の力(脚本)
〇教室
市ヶ谷真帆夏(授業は退屈だな・・・・・・)
市ヶ谷真帆夏(みんなから見たら、私はボロい制服着てるだけの何も特別じゃない生徒なんだろうな)
市ヶ谷真帆夏(でも、そんな私とは昨日でおさらば)
市ヶ谷真帆夏(私はもう・・・・・・唯一の魔法少女なんだから)
クラスメイトA「次、体力テストかー・・・・・・苦手なんだよなー」
市ヶ谷真帆夏「体力テストか・・・・・・私、体育着持ってないな」
御園智花「市ヶ谷さん、体育着無いの?」
市ヶ谷真帆夏「ああ、御園さん」
御園智花「私、2着持ってるから貸すよ!」
市ヶ谷真帆夏(え、体力テストやりたくないんだけど・・・・・・)
市ヶ谷真帆夏「いいよ、悪いし」
御園智花「大丈夫!ほら!」
智花は体育着を手渡す。
市ヶ谷真帆夏「どうも・・・・・・」
〇体育館の中
御園智花「やった!反復横跳び75回!」
クラスメイトB「やっぱ智花ちゃん凄いね!」
市ヶ谷真帆夏(はぁ・・・・・・魔法少女の力使っちゃダメかな)
市ヶ谷真帆夏「何が体力テストだよ・・・・・・くだらな」
御園智花「市ヶ谷さん、私カウントするよ」
市ヶ谷真帆夏「はぁ・・・・・・どうも」
〇体育館の中
市ヶ谷真帆夏「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「何回だった?」
御園智花「24回だったよ」
市ヶ谷真帆夏「くだらな・・・・・・真剣にやるだけ無駄だったな」
御園智花「そんなことないよ、記録より頑張ることが大事だと思うな」
市ヶ谷真帆夏(なにが頑張ことが大事だよ、優秀な癖に・・・・・・)
〇川に架かる橋
リラエラ「学校というものは終わりましたか?」
市ヶ谷真帆夏「うん、くだらなかった」
リラエラ「魔法少女と比べてしまえば、どんなものも退屈ですよ」
市ヶ谷真帆夏「そうだね」
市ヶ谷真帆夏(どんなに運動出来ても、所詮唯一無二でも何でもないんだ)
〇古いアパートの一室
リラエラ「これってテレビってやつですか?見させて頂きますね」
市ヶ谷真帆夏「つかないよ、電気通ってないし」
リラエラ「つまらないですねぇ」
市ヶ谷真帆夏「魔法少女の力でお金稼ごうか」
リラエラ「助けた人からお金を貰ったり?」
市ヶ谷真帆夏「まさか、強盗に決まってるでしょ」
リラエラ「魔法少女としての稼ぎ方なら、他にもいくらでもあるでしょうに」
市ヶ谷真帆夏「冗談だよ、冗談」
市ヶ谷真帆夏「それより、今日は魔獣いないの?」
リラエラ「今のところ出没していないようですが、魔獣は神出鬼没、警戒を怠らないでください」
リラエラ「・・・・・・!」
市ヶ谷真帆夏「どうした?」
リラエラ「ワタシ、化粧を直してきますね」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・化粧してんの?」
〇川に架かる橋
リラエラ「はい」
「──────」
リラエラ「はい、魔法少女は1体作成出来ました」
「───────」
リラエラ「はい、お任せください」
〇古いアパートの一室
リラエラ「お待たせ致しましたー」
市ヶ谷真帆夏「おつかれ、じゃあ私はシャワー行ってくるから」
リラエラ「この家、シャワーはあるのですか?」
市ヶ谷真帆夏「無い、だから借りるの」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・着いてきて」
〇温泉旅館
リラエラ「ここは温泉?」
市ヶ谷真帆夏「そう、ここの店主、8時には寝るんだよ」
リラエラ「早いですね」
市ヶ谷真帆夏「だから客が帰れるよう、ドアは開けっ放しなの」
リラエラ「管理が甘すぎますね」
市ヶ谷真帆夏「まーお金は金庫に入ってるから盗れないけど、温泉には入れちゃうんだよね」
「うわあああぁぁぁぁぁ!!!!???」
リラエラ「この声、何かあったみたいですね」
市ヶ谷真帆夏「魔獣じゃないんでしょ、なら興味な──」
リラエラ「魔獣の気配がします、行ってみましょう」
市ヶ谷真帆夏「えー・・・・・・」
〇旅館の受付
スライム「アアアアァァ・・・・・・」
店主「ああぁ・・・・・・こ、これは1体・・・・・・」
リラエラ「真帆夏、変身してください」
スライム「アアアア!!!」
店主「ひぃぃぃぃぃっっ!!!」
スライム「げぽっ!?」
市ヶ谷真帆夏「店主さん、逃げてください」
市ヶ谷真帆夏「魔獣!私が相手だよ・・・・・・!」
スライム「げぽっっっ!!!」
市ヶ谷真帆夏「っ・・・・・・!」
市ヶ谷真帆夏「でも、私の攻撃の方が効いてる!」
市ヶ谷真帆夏(えっと・・・・・・エネルギーを手元に・・・・・・)
スライム「アアアアアアアアァァァ!!!」
スライムは溶け、地面に崩れ落ちた。
市ヶ谷真帆夏(疲れた・・・・・・なんか体の中のエネルギーが一気に減った気がする・・・・・・)
店主「な、何が起こったか分からないけど・・・・・・お嬢ちゃんが何かしてくれたのかい?」
市ヶ谷真帆夏「え?まあそうです」
店主「ありがとうねぇ・・・・・・お嬢ちゃん、何とお礼をしたらいいことやら・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「じゃあ、温泉に入らせてください、それとご飯を」
店主「もちろんだよ、作ってくるから入っておいで」
〇露天風呂
市ヶ谷真帆夏「温泉とタダ飯にありつけた、やったね」
リラエラ「人間はお湯の中に浸かるんですねー、不思議です」
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これは、魔法少女の温泉回!←
リラエラさんの正体、そして本当の目的などが気になってしまいますね。連絡をとった相手の素性なども……